家の親父は山菜取りが趣味で、俺が三歳くらいの頃から連れて行かれ、六歳頃には山中に置いていかれても車に戻れるようになっていたのだが、ある時、朽ち果てた注連縄や看板があるエリアに入って、しばらく遊んでいると、十数人の山伏の格好をした人がやってきて怒鳴りながら追いかけてきた。
しかし小回りの利くのを生かして逃げ切ることができた。
後に、歴史好きな自分が郷土史関係を調べていたところ戦前の霊術・古神道ブームに、できた団体の聖地で今でもその残党がいて、絶対に入ってはいけないエリアが有ると言う事だった。今思うとあの時捕まってたら、やばい事になってたんだろうな。