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大きな白い人

高校のころ友達Mから聞いた話です。
Mの兄は大学の友人2人と南国(国忘れた)に卒業旅行に行ったそうです。
で、観光してるときにバンジ−ジャンプがあったので3人はやってみることにしました。
Mの兄と一人はすぐ飛んだのですが、もう一人がなかなか飛びません。痺れを切らし、その人を押して、飛ばしてしまいました。Mの兄は下にいてその飛んだ瞬間を写真に撮りました。
が、なんとその人はバンジーのひもが切れて下の湖に落ちて亡くなってしまったそうです。
押した人はもちろん、Mの兄も罪悪感でいっぱいだったそうです。
日本に帰ってからMの兄はそのカメラを写真屋にだし、とりに行くとその写真屋は「これは渡せない」と言い、なかなか渡してくれなかったそうです。それでもなんとか写真をもらい、うちに帰ってきたMの兄は「怖いからいっしょに見てくれ」とMにいい、二人でその写真を見ると、そこにはその友人が足についているゴムを伸ばしきって下の湖に頭の先をつけている写真だったそうです。それはただのバンジーの瞬間の写真だったのですが、一つ違うのはその湖から大きな白い人が出ていて(もう写真いっぱいに写っていたそうです)腕を伸ばし、手をチョキの形にしてその友人を釣っているゴムをまさに切ろうとしていた瞬間だったそうです。
その写真はその友人の家族に差し上げたそうです。
これを聞いて以来いつかやろうと思っていた
バンジーをやる気がなくなりました・・・。

達哉くーん

僕、中村 達哉(仮名とさせていただきます)が実際に体験した話
ある晩の事。僕は、夢をみていました。夢の中で私は、どこかの王宮のような建物のハーレムのような場所にいました。
そこには、男は僕一人しか居らず、あとはその部屋いっぱいに女の子がひしめきあっていました。
その女の子全員が、「達哉くーん」と、頬をすり寄せてくるのです。
あまりに気分のいい状態にデレデレしまくりだったのですが、僕の両脇にいた女の子二人が突然、ロープを二本を僕の股の間に通し、左右に引っ張り始めたのです。
びっくりした僕は、二人に「うわっ!ちょっといてーよ!やめてくれっ」
と言ったのですが、「あら、いいじゃない、達哉くーん」と言うばかりでいっこうにやめようとしません。ふりほどこうと思っても、廻りにいた女たちがいつの間にか僕を押さえつけ全く動けません。
次第に痛みは増していきます。気が遠くなるほど痛み始めました。
とそこで、奇妙なことに気づきました。いつの間にか夢からさめているのです。
王宮も、女の子も消えています。しかし、痛みだけは続いていて左右に引っ張られているのです。体も動きません。何とか上体を起こそうとしても動けず、焦るばかり。痛みも頂点に、両足が今にも引きちぎられそうです。
「やばい、やばい、やばい、やばい、」そう思ったそのとき、ふっと体に力がはいり、体を起こすことができました。そして「いってーな、こんな夜中になんなんだ、コノヤロー」と、あまりの痛みに訳の分からない事を叫びました。
当然、誰が居るわけでもなく、呆気にとられました。
「まあいいや、寝よう」と思い布団に入ったその時です。パタン、と静かに部屋のドアが閉まる音がして、廊下を歩いて去ってゆく音がしました。急に怖くなり布団をかぶったのですが、そのまま眠れぬまま夜が明けました。
誰もギャグにしかとってくれませんでしたが、みなさん、信じてもらえますか?

私の同級生から聞いた話ですが・・・
高校3年の時、彼は吹奏楽部の部長さんでした。
吹奏楽部は、放課後旧校舎の教室を全室借りて、楽器のパートごとに練習します。そして、下校時刻には部長が全教室の戸締りをするのが決まりでした。
その日も、いつも通りに彼は教室を見回ります。
部員のみんなはすでに部室(旧校舎の隣にあるプレハブ)に戻っているようで、旧校舎には人の気配がありません。
彼は3階、2階と見回り、残すは1階の2教室のみ。そこで、彼の足は止まりました。
彼から向かって、右側に教室があるのですが、扉は開いており、そこから黒くて丸いモノが落ちています。
もう校舎は明かりが落とされていて、光源は校舎の隣にあるプレハブ(部室)の明かりだけでしたが、よく眼をこらしてみるとそれは人の頭に見えます。床に寝転んで、廊下に頭だけ出してる格好のようでした。
彼はてっきり部員の一人だと思い、「おい、早く教室に戻れよ!」と言いながら近づいたのですが、どうもおかしいなと思いました。
どうも、その頭の大きさが異常に大きいのです。
気のせいかと思ったのですが、普通の頭の2倍は優にありそうでした。
3mぐらい近づいて見ると、それは彼から背中を向けて横たわっています。
霊感のある彼は、「ヤバイ!」と思ったそうですが、その時はすでに遅し。
逃げようと思った彼よりも、そいつがこちらに顔を向ける(寝返り?)方が早かったのです。
彼は、「そいつと目がバッチリあった。後は部室に逃げ帰ったからわからない」と話をこう締めくくりました。
私も怖い話は大好きで、いろいろ話を聞きますが一番この話が怖かったです。すごくリアリティーがあったというか・・・。
私のヘタクソな文章ではあんまり怖くないかもしれませんが〜

薄暗いトイレ

中学の時、化学教師(メス)に聞いた話です。ていうかこれ、幽霊話じゃないと思うけど。
その女教師が学生時代、夏休みにキャンプに行く事になりました。
テントをはる場所から一番近くにあるトイレはめちゃくちゃ薄暗くて汚く、個室が二つあるだけ。
女教師はあんまり入りたくないな、と思ったそうです。
そのうちに夜が更け、お決まりのキャンプファイヤーが始まりました。
キャンプファイヤーで盛り上がっている最中、不覚にも女教師はトイレに行きたくなりました。
しかし自分一人であの薄暗くて汚いトイレに行くのは冗談じゃないので、友達についてきて
もらう事にしたそうです。
女教師と友達は足早にトイレに向かいました。昼間でも薄暗いトイレは夜に見るともう真っ暗。
女教師は、「早く用を足してここから逃げたい」と思ったそうです。
ソッコーでトイレの豆電球をつけ、友達に外で待っててもらって中に入りました。
そして入り口から一番近い個室のドアを開けようとした時です。
なんと、戸が開かないのです。押しても引いても。
(あれ?何で?)と女教師は疑問に思いましたが、すぐにある事に気がつきました。
トイレのドアの隙間をよく見ると、豆電球の薄明かりに紛れて人影が見えるのです。
そしてその人影がドアを引っ張っているのです。開けさせまいとするかの様に。
女教師は、(ああ、ここには誰か人が入ってたんだ。じゃあ奥のトイレに入ろう)
と思い直し、急いで奥のトイレに向かいました。
しかしその時、ふと気づいたのです。
(ちょっと待って・・・?)
(私が入ってくるまで、このトイレは電気がついてなくて真っ暗だったはず。
この人はどうして、電気もつけずにトイレに入ってるんだろう・・・?)
女教師は次の瞬間、背筋がゾーーッとしたそうです。
こんな夜中に、こんな真っ暗なトイレで、この人は何をしているのか。
彼女はもはやトイレなどどうでも良くなり、外に飛び出して友達をせきたて、慌ててそこから逃げ出しました。
私が女教師から聞いた話です。
幽霊じゃないとは思うけど、作り話であるとも思えません。

彼の足音

K子さんは彼氏と遠恋している大学生でした。
遠恋といえど二人は地元は同じで、長期休みには地元でいっしょに過ごすことができました。
大学4年生の時の夏休み、彼女は7月の下旬から休みでしたが、彼は8月からでした。
先に地元に帰った彼女は、毎日のように電話をして、
『早く会いたいよー』
と甘え、彼氏も
『休みになったらすぐに帰るよ』
と答えていました。しかし、8月を目前にひかえたある日。突然彼が、
『ごめん、帰るのちょっと遅くなりそうだよ』
と言ったのです。当然彼女は不機嫌になり理由を問いただしましたが、研究やバイトが忙しくて、ということでした。彼女もしぶしぶですが納得し、
毎日電話をする日々が続きました。そして8月8日の夜突然彼の両親から電話があり、
彼が7月の終わりに亡くなっていた事を知らされました。部屋で趣味のギターを抱えたまま。
死因は心臓発作でした。夏休みに入っていたので、学校の友達も気づかず死臭に気づいた
隣人が通報したそうです。
『彼は私と電話していた・・・』
彼女は心労と恐怖で体をこわし、病院に入院してしまいました。
8月14日の夜、いつもと病室の雰囲気が違うことに彼女は気づいていました。
空気が生ぬるく、動かないのです。不審に思っていたその時、急に空気が振動しました。
コツン、コツン、コツン・・。彼女にはそれが彼の足音だとすぐにわかりました。
不思議と恐怖は無く、静かに彼があらわれるのを待ちました。そして、
『ただいま、待たしてごめんね』
彼が生前とはまったく変わらぬ姿であらわれました。
『会いに来てくれて嬉しいけど、あなたは死んでいるの!ここに来てはいけないの!』
彼女は精一杯彼にうったえました。
『馬鹿だなあ・・・・・・・、お盆以外のいつ帰って来いっていうんだ?』
恐怖に凍りついた彼女に
『来年も、再来年も・・・会いにくるよ。君から僕に会いに来れるようになるまで。』
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