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このブログでよく出てくるドール用語やそのぼかし表現、言い換え等を纏めてみました。
それ以上でも以下でもないけれど、読みやすくはなる…筈。

・SD
「スーパードルフィー(Super Dollfie)」の略称。
(株)ボークスが展開する、樹脂でできた球体関節人形。
現在キャストドールと呼ばれる人形の市場は、こやつらから始まった。
サイズが変わると呼称や頭身が変わるのが、それ以前の球体関節人形との最大の違い。

・DD
ドルフィードリーム(Dollfie Dream)の略。
(株)ボークスが展開する、塩化ビニールでできた球体関節人形。
フレームと呼ばれる骨格に各パーツを取り付けて動かす、大きなアクションフィギュアともいえる構造や造形が特徴。
SDがボディサイズ毎に違うサイズのヘッド(顔パーツ)が使われているのに対し、全サイズが同じヘッドに対応している。
全体的に胸が大きめ。

・お迎え
ドールを購入すること。
恐らくボークスが使い始めたと思われるが、現在はかなり広まっている模様。

・メイク
顔やボディの塗装。
たいがいのモデルは溶剤やメラミンスポンジで簡単に落とすことができる。
公式ではエアブラシ、筆、パステルが推奨されているが、実は自己責任でという条件は付くものの、ペンや色鉛筆も使用可能。
ちなみに全身を磨き直す所謂メンテナンスは、エステと呼ばれる。

・里
「天使の里 霞中庵」の略称。
嵐山にある。
元は日本画家竹内栖鳳のアトリエ兼別宅に美術館が付いていたものをボークスが買い取って、SDオーナーのための施設として開放した。
文化財で野外撮影ができる贅沢な場所。
新しいSDやパーツは、イベントでなければ先ずここでお披露目される。
ちなみに、入るには予約もしくは有料/クレカ会員の登録が必要。

・すみか
「天使のすみか」の略称。
ボークスの直営店内にある人形専門コーナー。
…と、書くとメルヘンだが、実際には組み立て前のパーツが棚に掛かっているコーナーがあったり未塗装の頭がガラス棚の中に仕舞われている一角があったりとかなりシュール。
一方で衣装や小物類があったり撮影スペースがあったり、人形コーナーらしさもある。
何故かやすりや筆といったホビー用品が充実している。

・窓
「天使の窓」の略称。
里とすみかの中間のような施設。
原宿にある。
新しいパーツが入るのはすみかと同時だが、パーツの取扱いをやめるのは里と同時。
限定の紅茶が美味しい←

・ボークス
(株)ボークスのこと。
その是非はともかく、ホビーとドール双方に事業を展開するチャレンジャーな会社。
全ての自社製品において、ユーザーのカスタムをむしろ推奨している。
機関誌「ボークスニュース」はカタログというよりカスタムの参考書に近い。

・フルチョイス
通称フルチョ。
選んだパーツと頼んだメイクで自分だけのSDを作るというシステム。
セミオーダーシステムを謳っているが、メイクをある程度指定できるので実質オーダーメイドと思われ。
何年かに一度、フルチョオーナー向けのキャンペーンも行われるとか、何とか。

・24番
特に解説がない場合、フルチョで選べる顔パーツ「SDM-F-24」のこと。
2008年お披露目、2012年秋すみかでのサービス開始、2016年秋すみかでのサービス終了、2018年1月末廃番。
ツカサがこのヘッドであるため、登場頻度は高い。
※24番に限らず、SD関連で特に説明はなく数字+「番」と言った場合、フルチョの顔パーツを指します。

・初子ちゃん
初めてお迎えしたSDのこと。
このブログではサンディ。

・ふたりめの初子ちゃん
ツカサのこと。
5年程のブランクからドールの世界に復帰するきっかけになったのが由来。

・コーディネート
コーディネートモデルの略称。
里、窓のみでのサービス。
メイク済みの本体の他、可愛がるのにとりあえず必要なセットが揃った状態で展示されており、気に入った子は(お金さえあれば)その場でお迎えできる。
ドールの方がこの人の所に行きたいと思うこともあるようで、営業を振り切った、または営業に負けたという体験談も耳にする。

・ワンオフ
ワンオフモデルの略称。
メイクや衣装の気合いの入り方が桁違いのモデル。
お値段もかなりお高めだが、今はもうお迎えできない子も出たりするため倍率は高い。
人気メイク師がメイクを施した子になると、さらに倍率が上がる。
オーナーの決め方は様々だが、一定期間展示された後にお迎えという流れは全店共通。

・霞さん
ピュアスキンビスクOOAKモデル「SDGr夢天使 霞」の通称。
いちばん安い子で20万円+消費税。
全身にメイクが入っていたりオッドアイだったりすると、更に高くなる。
ほぼ毎月1回、5体〜6体お披露目され、抽選によりオーナーが決まる。
抽選への参加には条件があり、特に、SDのお迎え経験がなければいけない、という条項が特徴的。
※ただし、一時抽選用紙の記入例にいた「橘こまめ」は、SD「を」お迎え「した」経験ではなくSD「に」お迎え「された」経験がある。

・ドルパ
ドールズパーティーの略称。
GWとクリスマス周辺に東京、3月中旬頃と8月に京都、大阪、名古屋のどこかで開催される、ボークス主催の人形イベント。
3月はほぼ京都のような気もする。
里のフルチョで選べる全ての顔パーツでワンオフ(それだけで80体)という良い感じに狂った試みがなされたのは2015年の夏(京都ドルパ)のお話。
集合写真は限りなく難易度の低い「ウォーリーをさがせ!」状態になる。

・中身入り
うっかり魂が入ってしまった人形のこと。
キャストドール市場の黎明期ともいえる時期に、ボークスがSDの特徴として挙げた傾向。
よそ様との違いを強調しようという意図は何となく伝わったし、ネーミングセンスさえ何とかなれば…と、個人的には思う。
ツカサはかなりわかりやすい中身入りらしく、よく指摘されている←

・高級歯ブラシ
ボークスが開発したドール用ヘアブラシ「天使のヘアブラシ」のこと。
持ち手が羽根の形をしている辺りがSDを天使扱いしない人にとっては天使要素。
ブラシ部分が完全に歯ブラシであることや以前から歯ブラシを使っている人も多かったことからこの呼び名が付いた。

・ファレホ
ボークスが取り扱っているスペイン製の水性塗料。
頭に「無駄に」と付けたくなるくらい豊富な色数が特徴。
本来は模型用だが、使い方次第で何にでも使える。
ボークスニュースに基本から応用まで使い方が載っているのでドール側のユーザーにもお馴染み…の、筈。
ちなみにSDのメイクは基本的にファレホで作られている。

・セカンドボディ
別名連れ歩き用ボディ。
当初SDサイズ以上の大きさや海外ドールでお迎えした子を主にSDMでお迎えし直したドールを指す。
ウェットでうちのこ中身入りな人がオーナーではあるが、そのドール自体は中身入りではなくお出掛けのときに普段のボディから中身を移すという、ウェットな人形者以外にはよくわからない形式を取るのが特徴。

・人形者
人形が好きな人、特に人形が好きで手元に迎えて可愛がっている人。
人形なら何でも好き!という人から特定のジャンルや特定のシリーズに対してのみ食指が働く人まで様々なので接する際には注意が必要。

・ドライ/ウェット
人形者の分類方法のひとつ。
人形の可愛がり方が基準。
ざっくりいうと、人形を飽くまで「モノ」として可愛がるのがドライ、人格のある存在として可愛がるのがウェット。
ドライオーナーが人形を可愛がっていないという訳でもなければウェットオーナーが人形を人形として見ていないという訳でもないことに注意。
ちなみに私はうちのこたちを「人格のある中身入りのお人形」として可愛がるウェットオーナー。

・ギロチン
ドルパを始めとするボークス主催のイベントで行われる入場順の決め方のひとつ。
ある時間までに来た参加者に到着順に整理券を配布、時間が来たら「先頭で入場する整理券番号」を抽選で決める。
抽選で先頭になった番号より前に並んでいた人は、順番はそのまま列の最後尾に移動する。
列を「切断」して「頭を切り離す」→ギロチン(断頭台)。
徹夜や早朝からの場所取りを防ぐ目的があると思われる。
ただし抽選の際は1の位から発表する上に同じ列であれば全て同じ箱を使うためかなりグダグダになることも珍しくない。

・出家
ウィッグが外れること。
SDをはじめキャストドールと呼ばれる球体関節人形は、オーナーがカスタムすることを前提に作られており、髪型はウィッグを換えることでカスタムする。
…のは、良いが、ヘッドやボディのメイクもカスタム前提なので、やすりをかけても美肌が保たれるような素材密度でありかなり滑りが良い。
そのため、ウィッグがすぐに外れてしまい、坊主頭になる。
その様子を人間が仏門に入る際に頭を丸めることに喩えて出家と呼ぶ。
なお、出家対策として各社から様々な商品が発売されている模様。
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