第二段はグリイエだよ!
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「…勝手に多大な信用を寄せられても困る」
考えて考え抜いて口に出した言葉はどうやら一番最悪な影響を及ぼしたらしい。
彼女はその場でギクリと体を固まらせると、顔を俯かせて一言「ごめんなさい」と呟いた。
「そうですよね、もう少し自分で頑張ってみます」
あぁ、彼女に対すると何故こうなるのか。だからと言って一度口に出した言葉は戻らない。
「…今日は、帰ります」
「…あぁ」
送ろうとソファを立つと、両手で制された。
違う、これは拒否だ。
「…グリーンさんは優しいので、僕は気を抜くとすぐ甘えてしまって。今日は、大丈夫です」
大丈夫なものか、そんな状態で。
胸の内では叫んでいるのに、それを口に出す度胸が俺にはまだ無い。
「それじゃあ、」
「待、て」
それでも、
「…次に来る時は、資料か何かを持って来い」
泣かせたまま帰らせられないじゃないか。
「…は、い!」
ようやく彼女が笑って安堵する。
「明日、かならず!!」
「あぁ」
うやむやのうちに明日の約束も取り付けられ、それはつまり今日のうちにジムの仕事を片付けなければならないということで。
あぁ、俺はつくづく彼女に甘い。
引き止める為掴んだ手のひらは熱くて、少しどきりとした。
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好きなキャラはどんなCPでも好きですが、総受けや逆ハーが好きなワケでは無いんです。
♪ひーとーりーにーひとつずつー