話題:ふと思うこと。

NANAを観てるとおもいだすことあって、恋愛とまともに向き合ってた日々が鮮やかに浮かび上がって、なつかしさとくるしさを呼び起こす。そうすると書きたいことがぼわーっとあふれる。当時みたいにまた恋愛できたらなんて、29歳にもなっておもったり。どうしてこんなにときめきがなくなり、生活に掻き消されちゃうんだろう。だいじにしてたはずなのに。かたちを変えてわからなくなってるだけ、はじまりはちゃんとあった。あたしと彼にも会いたくて連絡を取り合って、切れない電話、待ちあわせのドキドキ、セックス、おいしいごはんとかいろいろとあったのに、いまじゃそのどれもが日常の一部に。それだけちかくもなったけれど、新鮮さはもうない。初心をわすれないのはだいじなことなんだなっておもう。恋愛を枯らさないためには、こころにときめきという栄養をたまには与えないと。まあ、ときめきとはちがうけれど、彼をすきだなとふとした瞬間におもうことはおおい。風俗問題も未解決だけど、離れられないのはそういうこと。


NANAの話にもどるけど、ナナとレンの関係って、むかしのあたしなら理想だったなっておもう。共依存というかふたりでひとつの半身、同士みたいな。つよい絆や執着が南京錠によって結ばれてるかんじ。そして、あのレンの弱々しさ、危うさがほっとけないんだよね。ふたりでいたらだめになる、けれど、ふたりでいなくてもだめになる。そんなふたりがホテルで再会したとき、レンがナナの手を引いて、走って部屋に押し込むように連れて、倒れこむようにだきしめる。きっと、この時間をずっと待ちわびてたんだなって、母親を待ってたこどものような痛々しさ、そこがまたいとおしくもある。強引なのに、繊細で不器用な男。だからこそ、派手なメイクやファッションで全身武装し、威嚇するように鎧をまとうナナのこころの脆さに気づけたし、ふたりは結ばれた。当たり前のように。あなたなしじゃ生きられない、そんな恋愛を追い求めてた日もありました。いまじゃ、昔ばなし。