『売国奴に告ぐ!』 こんなタイトルの本を出したら、またしても、方々から批判が殺到することだろう。
『攻撃的な表現はいかがなものか』
『感情的な言い方は良くない。もっと冷静に議論したまえ』
『せっかくいいことを言っても、これじゃあ、右翼と誤解されるよ』
などなど。 しかし、この国は、平成の御世になってからの20年間、政治は乱れ、経済は衰え、社会は壊れる一方だった。私が社会人になってからというもの、ほとんどずっと、デフレだった。
私が大学で教えている学生たちにいたっては、小学生に入る前からずっとだ。
デフレというのは、戦後、日本が陥るまで、どこも経験したことがない異常な現象である。よっぽど間違った経済政策でも続けない限り、デフレなど起きないはずなのだ。つまり、日本の経済政策に影響を与えてきたエリートたちのレベルは、世界最低水準にあるということだ。
ところが、長きにわたるデフレで国民の多くが苦しんでいるというのに、この世界最低水準のエリートたちは平気な顔をして、新たな政策やら改革やらを試してみては、デフレを悪化させるということを繰り返してきた。そして、自分たちの改革が失敗すると、彼らは反省する代わりに『日本人が内向きだからだ』『既得権益が守られているからだ』『少子高齢化が進んでいるからだ』などと言い募って、また新たな改革を仕掛けてきた。
そして、挙げ句の果てには『平成の開国』だの『税と社会保障の一体改革』だのといった美辞麗句で、TPPへの参加や消費税の増税といった決定的なデフレ政策をぶち上げたのである。百年に一度と言われる世界経済危機に直面し、千年に一度と言われる大震災を被災したという、この未曾有の国難のときに。
こんな出鱈目を目の当たりにして、どうしたら冷静でいられるのか?自分たちの国がめちゃくちゃにされているのに、なぜ、怒りをあらわにしてはいけないのか?
冷静な議論を促す方々に申し上げたい。あなた方は、こちらが冷静に主張している間は、一向に耳を貸そうとしなかったじゃないか。いくら懇切丁寧に説いても、経済学者の主流派やマスコミ世論とは違うというだけで、真面目に取り合おうとはしなかったじゃないか。あなた方は、別に冷静なんかじゃない。単に、自分で考えようとせずに、マスコミがつくった世論に乗っかって、そこに安住して自分の身を守っているだけなのだ。
われわれだって、もともと攻撃や論争が好きだというわけじゃあない。かつて三橋貴明氏は、私にこう言ったことがある。
『世の中がこんなにおかしくならなかったら、中小企業診断士をずっとやってましたよ』
私だって、下らない論争に巻き込まれて下品な批判を浴びているよりも、他にやりたいことがいくらでもある。だが、自分たちの国が売り飛ばされていくのを、これ以上黙って見ているわけにはいかないではないか。


続きはまたいずれ(^o^)/~~
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