話題:毒親
『人を信じるな!自分以外は敵だと思え!』
私はそんな教育を受けて育ってきた。
だから何もかも自分でするのが当たり前で、人に悩みを打ち明けることも、頼ることも罪で、苦しいことも辛いことも自分で解決する道を見つけるしかなかった。
でも私は違うとも思い続けてた。
父親の言うことは間違ってる。心の中でずっとそう感じ、その教育の間違いの証明を探していた。
私の心は常に揺れ動いていた。父親が正しいという気持ちと父親が間違いという気持ち。
そして誰かを信じ、誰かに裏切られる度に『ほらね。父親は正しかった』との気持ちを強めていったんだ。

今の私は、通常はそんなこと思ってはいない。信用できる人もいると思っている。
だけどね、不安が高まると、やっぱり父親が正しいんじゃないかという感情に支配されていくんだ。
『全て』とまではいかないが、味方だとは思えなくなるんだよ。
だから、自分の世界に引きこもる。最も安全地帯だから。

それを告白したところで、何も変わりはしないのだけど、私が対人関係を最小限に収めるのはそのせいだ。
一方通行で悪いなという気持ちもある。
だけど私には、今声を掛けられたところで、返す言葉が見つからないんだ。
表面的な言葉なら言えるだろう。でもそれではダメだろ?

病院は楽だよ…
睡眠状況と症状(私の場合は気分)だけ報告していればいい。
深くは聞いてこないから、喋りたくなかったら喋らなくていいんだ。
全てを喋る必要なんてない。そんなことをしたって、処方できる薬は決まってる。いや、言い換えれば、薬でなんとかなる症状しか、どうにか出来ないんだよ。それ以上は期待してないよ。

結局のところ、父親の教育は半分正解で半分間違いなんだ。
自分のことは自分でしか出来ない。
だからこの、どうしようもない不信感も、自分でしかなんとか出来ないんだよ。
それが不安時の私…
それが私に根付くモノ。