ある、よるのはなし(アノリミア)


君たちがたいせつなひとをうしなった日は 、そう、今日みたいに、お月様ばかりが爛々と空を支配して輝く夜だった。
きっと眠れない。いや眠ってはいけない。
またうしなってしまうかもしれないから。
怯え揺れる瞳に
「ここにいるよ」
と、互いに言う。それなのに離せず、すがるようなふたりの手を、お月様は冷たく照らしていた。


ある夜の話

*Hug !comm4
ちいさなお話*11/17 03:52
ToP

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