フィアとシストのSS第四弾です!
今回は、第三弾のフィア視点。
最近文章を書かなくなったため、文章力だいぶ落ちてます…
し、精進します…!!
ともあれ、"何でも来いやー!"というお方は、どうぞ追記から!
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主に創作について語ります。 バトンをやったり、 親馬鹿トークを繰り広げたりします。 苦手な方は、どうぞ戻ってやってくださいませ! (私のサイト「Pure Rain Drop」) → http://id35.fm-p.jp/198/guardian727/
フィアとシストのSS第四弾です!
今回は、第三弾のフィア視点。
最近文章を書かなくなったため、文章力だいぶ落ちてます…
し、精進します…!!
ともあれ、"何でも来いやー!"というお方は、どうぞ追記から!
Side フィア
俺はシストと一緒にある任務に赴いていた。
討伐対象は、熊に似た魔獣。
名前は忘れた。
魔術を使うことはない、爪と牙が厄介な熊だ。
ただ、集団で生活しているため、それをすべて討伐しなければならない。
もう一つ、厄介なのは。
奴らがいるというのが、街のすぐ近くで。
おそらく、すぐに人間(ヒト)の匂いに気付く。
凶暴で力のある魔獣は、人間を襲う。
力のない人間は、あっという間に犠牲になるだろう。
このあたりの街は平和だ。
武術や剣術、ましてや魔術に長けたものなど、そういない。
そういった人たちを守るために、俺たち騎士がいる。
―― 絶対に傷つかせない。
誰にも、傷を負わせない。まして、殺させやしない。
切なる、願い。
俺のように、家族を失うものが出ないように。
シストのように、大切な友を失うものが出ないように。
俺は、俺たちは、戦うんだ。
シストは、過去にあいつ自身のミスでパートナーをなくしてる。
乗り越えたふりをしているけれど、実際はまだまだ引きずっている。
否、きっと一生乗り越えることなんてできないだろう。
人を失うというのは、そういうことだ。
二度と会えない。二度と笑いあえない。それがどれほど辛い事か。
境遇こそ違えど、俺も経験している、それ。
でも、簡単に"お前の気持ちはよくわかる"なんて言えない。
あいつ自身の心の傷は、あいつが背負う十字架は、俺なんかが理解できるものじゃない。
だけど、少しでも。
優しい彼の心が壊れないように、傍にいられるように。
俺は、一緒に戦っているんだ。
俺がシストのパートナーになるとルカに告げた時、俺はルカに聞いた。
いつもみたいな阿呆な顔ではなく、真剣な顔をして。
―― ああ見えて、すごく繊細な奴だからな……無理しないように、見ててやれよ。
わかってる、と言って笑い返したのを覚えている。
仲間思いの、いい統率官だ、あいつは。
時々いろいろハチャメチャだし、ルーズだし、リーダーって器でもないかもしれないけれど。
俺たちをよく見て、よく知って、よく考えてくれる。
死んでも、口には出さないけれど。
俺の両親が殺されてから、ルカはなおのこと村に帰ってこなくなった。
たまに帰ってきたと思ったら、妙に痛々しい生傷を増やしてたりして、叔母上に叱られていた。
それもこれも、"後悔"と"覚悟"のために、訓練を積んでいるのだと気付いたのはいつだっただろう。
俺が強さを求め、騎士になりたいと告げた時のアイツの顔を思い出す。
本気なのか、と問いかけたルビー色の瞳。
"護ってやる"と笑った、顔も。
嗚呼、そうだった。昔から、ずっと変わってない。
ずっと、自分のことより周りのことを考える、大馬鹿野郎だったよ、ルカは。
と、何だかぼうっとしている様子のシストが目に入って、怒鳴りつけた。
意識を飛ばしていたのは俺もだが、シストは呼ばなければ気づかなかっただろう。
戦いの場では、一瞬の油断が、隙が、命取りになる。
言ってる傍から、シストの脇を熊の爪がかすめていく。
斬られるのは勘弁だ、といった後シストは目を見開いた。
そのまま、駆けだす。
何が起きたのだ、と思ったが、すぐに気づいた。
あいつが走る先には、一頭の魔獣。
俺たちをかわして、街に向かっていくそれ。
おそらく、街の人間の匂いを嗅ぎつけたのだろう。
こちらは任せる、と言われたが……
「……馬鹿者」
後ろがガラ空きだ。
俺はとりあえず、魔力を手に込めた。
此処から援護することもできないことはないが、万が一ということがある。
極力傍で、守っていたい。
「とりあえず、おとなしく凍っていろ」
魔獣に、視線を向けるのと同時に、魔力を放つ。
氷が熊の足から駆け上がっていく。
冷凍は、お手の物だ。これで放っておけば、大丈夫だろう。
シストの傍に駆けつける。
あいつは、街に向かおうとしていた熊を仕留めていた。
だが、案の定。その背後からもう一頭。
「まったく」
俺は小さく呟いて、氷柱を放った。
―― 後ろは任せなよ。
お前は、前だけ向いていればいい。
後ろを守るのは、俺の役目。
お前が振り向かずとも、俺がお前の後ろは守ってやる。
後ろに魔獣が迫っていたことにようやく気付いた間抜けなパートナーは一瞬驚いた顔をした後
にかっと笑った。
「さんきゅ」
「……ばーか」
礼を言われたのがなんだかこそばゆくて、俺はそう返答しておいた。
― 背中を預けた仲間 Fin ―
性 別 | 女性 |
年 齢 | 29 |
誕生日 | 7月27日 |
地 域 | 静岡県 |
系 統 | おとなしめ系 |
職 業 | サービス |
血液型 | AB型 |