学パロ科学者道化師コラボでのお話です。
保健室での深夜テンションネタをやってみたかったのです…←おい
*attention*
科学者道化師コラボでのお話です(BL注意です)
本家Laurentia!(学パロ)設定でのお話です
前半ほのぼの後半深夜テンションなノリです
保健室での深夜テンションネタをやってみたくて…←
学校では基本生徒と教師な二人なので…
カルセは基本ぬかりないのですが…ここでやるかお前、という←おい
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした…!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
むっとするような熱気に包まれる、体育館。
フロアが体育館シューズで擦れてキュッキュッと音を立てる。
弾むボール。
響く声。
わぁわぁと響く歓声。
ボールがコートの端から端へ飛び、悲鳴のような声と同時にそのボールを避ける少年たち。
女子は女子で、別のコートでその試合……基ドッジボールをしている。
その男子のコートに金髪の少年……ムッソリーニはいた。
今日は交流授業の一環で、イリュジア学園の生徒たちとドッジボール大会になっている。
普通に授業をすることが多かったが、今日はレクレーションのような授業だ。
高校生になってまでドッジボールって、と思いつつ、これも交流の一環。
事実、久しぶりにこうして自由に遊べる時間というのは楽しいらしく、皆盛り上がっている。
ムッソリーニもクラスメイトと一緒にボールをよけ、笑ったり叫んだりしながら参加していた。
そんな、試合中。
ムッソリーニが仲間と軽いお喋りをしてほんの一瞬見せた隙。
それを見て相手コートの黒髪の少年……ルカがにぃっと笑みを浮かべた。
「隙ありっ!」
そういうと同時にぶんっとボールを放るルカ。
運動が得意な彼らしくそのスピードは結構なものだ。
ムッソリーニはそれを見て大きく眼を見開いた。
それと同時にぼんっと頭にボールが当たって、後ろに転ぶ。
一瞬頭がくらくらしたが、ルカが"やべっ!"と声を上げたのが聞こえた。
ムッソリーニは体を起こしつつ、ルカの方へ叫んだ。
彼は、顔見知りだ。
「い、ってー!ちょっと手加減して投げてくれよぉ!」
馬鹿になるだろ!と声を上げるムッソリーニに周囲が笑う。
深刻な事態でないことを伝えるのは上手くいったらしい。
そう思ってムッソリーニは笑う。
ボールは転がり、試合は一時中断状態だ。
「やー、悪い悪い!ちょっと熱くなりすぎたわ」
ルカはすまなそうな顔をしてそういう。
周囲はそんな二人のやり取りを見て大笑いしている。
まったくもう、といいながらムッソリーニは体を起こして立ち上がろうとした。
そこに"外野に出ろよー!"と声が飛ぶ。
ムッソリーニはべ、と舌を出しつつ笑いながら言った。
「頭だからセーフだろセーフ!痛っ!」
立ち上がろうとした彼だったが小さく声を上げて、その場に座り込んだ。
それを見て一度大きく眼を見開いたルカは彼に駆け寄って、彼の足に触れる。
そして彼の顔を覗き込みながら問いかけた。
「足、捻った?」
「そう、かも……」
そう呟くように言うムッソリーニ。
転んだ時には別段気にならなかったが、ずきずきと足が痛んだ。
そんな彼を見てルカは一層すまなそうな顔をする。
試合中の事故とはいえ、友人に怪我をさせたというのは流石に落ち込むものがあるらしい。
ムッソリーニは彼を見て慌てたような顔をする。
「大丈夫だって!
こんくらいなら平気だからんな顔すんなよ!」
な?と言ってムッソリーニは笑う。
ルカはそれでもやはりしょぼんとした顔をしている。
どうやったら彼の顔を笑顔に出来るだろう。
そう思うと同時……――試合を見ていた教師陣の方から一つの影が近づいてきた。
長身の、男性。
それが誰であるかはムッソリーニもルカもすぐに理解する。
長い白衣が風に揺れる。
艶やかな淡水色の髪もふわふわと靡いた。
「随分派手に転びましたね」
そういいつつムッソリーニの傍に膝をつく淡水色の髪の男性。
それを見てムッソリーニは幾度か瞬きをした後、彼を呼んだ。
「カルセ……先生」
思わずいつも通りに"カルセさん"と呼びかけたが……
此処では二人はあくまで教師と生徒。
呼び方も気を付けなければならないし、カルセはカルセで、
ムッソリーニにたいして至って普通の生徒への接し方をしている。
カルセは軽くムッソリーニの頭に触れつつ、彼に問いかけた。
「頭にボール当たったようですが、大丈夫ですか?」
「あ、大丈夫です、そっちは」
そっちは、と答える彼に、カルセは少し眉を寄せる。
ルカはそんな彼を見て、言った。
「ムッソリーニ、足捻ったみたいで」
「あぁ、なるほど……それでこの騒ぎですか」
カルセは小さく頷きながら、ムッソリーニの体を抱き上げた。
そんな彼の行動にムッソリーニは驚いた声を上げた。
カルセは"おとなしくしていなさいな"といって、ゆっくりと歩き出すが……
一度、ぴたりと足を止めた。
試合は続行して大丈夫ですよ、と声をかけながら歩いていく。
そのまま彼が向かっていくのは、保健室だ。
授業中であるために廊下は静かだ。
体育館から離れると、カルセはふっと笑う。
そして、歩きながらムッソリーニに行った。
「貴方に初めて出会ったときもこんな感じでしたよね」
「え……あぁ、そうだっけ」
そういえばそうか、とムッソリーニは呟く。
確かにこの学校でカルセと初めて言葉を交わした時も、
ムッソリーニが怪我をして、そんな彼をカルセが保健室に運んだのだった。
そう思っている間に、保健室に到着していた。
彼はムッソリーニをベッドに下して、彼の靴を脱がせる。
「痛っ!」
「すみません、大丈夫ですか?
そこまで酷く捻ったようには見えませんが……」
この前階段で転んだ時よりは、と呟くように言う。
そのまま彼の足を少し高い位置に上げて、氷嚢や湿布を取りにいく。
そしてむき出しにした彼の足の上に湿布を貼った。
そのまま包帯で少しきつめに固定する。
ムッソリーニはぎゅっと唇を噛みしめた。
「大丈夫ですか?
少し強めに固定しておいた方が早く治ると思いますので……」
すみませんね、とカルセはムッソリーニにいう。
ムッソリーニは小さく笑みを浮かべながら、頷いた。
「平気……まぁ、痛いけど」
そう答えるムッソリーニを見て、カルセは少しほっとしたように笑う。
そしてそのままそっと彼の足の上に氷嚢を乗せて、タオルを巻いた。
「これでとりあえずはOK、ですかね。
まったく……いきなり賑やかになったと思ったら」
こんなことになっているんですから、と言ってカルセは笑う。
ムッソリーニはそれを聞いて苦笑しつつ頬を引っ掻いた。
「あんな勢いでボール投げられると思ってなかったんだよなぁ……」
「それはそうでしょうね。彼はなかなか強いですから」
ボールが当たったあたりを優しく撫でるカルセの手に、ムッソリーニは笑う。
カルセはそんな彼を見て藍色の瞳を細めると……
「ん……っ」
唇を塞がれた。
唐突に唇を塞いできた彼に、ムッソリーニは驚いた顔をする。
此処は学校。
まさかそんなところでカルセがキスをしてくるとは想像もしていなかった。
何時誰が来てもおかしくないというのに……
「ん、んぅ、は……ぁっ」
小さく息を洩らす、ムッソリーニ。
カルセはそれを見てくすくすっと笑う。
そしてそのまま藍色の瞳を細めて、ベッドの上で脱力している彼の身体を押し倒す。
片足を痛めているムッソリーニには逃げることも出来ない。
カルセはそんな彼の首筋に軽く唇を這わせた。
ムッソリーニはびくぅっと体を強張らせた。
「んっ、ぁ……カルセ、さ……此処、保健室……っ」
「そうですよ?私の部屋のようなものです」
カルセはそういって、くすくすと笑いながら言った。
優しくその胸を、首筋を弄る彼。
「だ、め……っ誰、か来たら……ぁっ」
ムッソリーニは小さく喘ぎながら言う。
誰か来たらまずい。
しかも此処は、保健室……
何時でも、誰かが訪ねてきかねない場所だ。
口から洩れる声。
それも必死に堪えようとするが、カルセの触れ方には耐えられない。
カルセはふわりと笑みながら、彼の耳元に囁いた。
「大丈夫ですよ。鍵はかけてあります」
ちゃんとプレートもかけておきましたしね、と言ってカルセは笑う。
何時の間に、とムッソリーニは思った。
「そういう、問題じゃ……ぁっ」
「大丈夫ですよ、無茶はさせません……貴方は怪我人ですしね。
学校では教師と生徒でしか居られないのが、辛いですよ」
そういいながら、カルセはそっとムッソリーニの首筋に口づけた。
声を堪えようと必死になる彼を見て、カルセは楽しそうに笑みを浮かべる。
「声は、抑えた方が良いかもしれませんね?」
此処は防音ではありませんから、といいながらカルセは彼の唇を塞ぐ。
そうすれば確かに声はくぐもって洩れづらくなるが……
息苦しくて、余計に快感が増してしまう。
「カルセ、さんの……馬鹿……ぁ」
唇が離れた隙にムッソリーニはそういう。
カルセはそれを聞いてわざとらしく首を傾げた。
「おや、随分な言いぐさですね」
「は……ぁ、だって……こんなの、バレたら……
まずい、でしょ……」
怒られるじゃすまないよ、とムッソリーニは言う。
カルセは彼の言葉を聞いてふっと笑った。
―― まったく、この子は……
自分に"悪戯"されているにも関わらず、自分のことを気遣う。
それが愛しくて愛しくて堪らない。
そう思いながらカルセは"ちゃんと家まで連れて帰りますから、ね?"と囁いて見せたのだった。
―― Secret Time ――
(静かな静かな、保健室。
そこに響くのは甘く、艶やかな声)
(自分たちの関係も、この場所も
他者に知られたらまずい場所だっていうのに……)
2014-7-31 23:42