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キャラメル・ラバーズ。

話したいこと、今なら
きっといっぱいあるのにな。

なんで近づいてこないの?と思うこころと裏腹に
それでもこの口がぴったりと機能停止 してるのは、
ふたりの間があいまいだから、。


大変深い遺憾の念を抱きます、と誰かが言った。
その通りなようなそうじゃないような、複雑、オトメゴコロ。
ああもうじれったいなぁ!なんて溢れた想いを集めて声に出来れば、と、帰り道のいつも。
なんとかしてよ、と、
なんとかしたいという気持ちが同居してて。

手と手の距離は近付いたり遠ざかったり、まるで生きてるみたいだった。
さみしい夕焼けの下、不規則な足音ふたつ。


『せんぱい、』

「何?」


隣を歩く、見慣れた横顔に声をかけてみる。
古くさく鳴る車輪の音、
真っ直ぐ伸びる呼吸
一番星、ぴかり
すれ違うランナー
きっと、ふたりはふたりぼっち

ホントはこの手を取って、どこかにさらって欲しかったの!
でもやっぱり言えない、言える訳ない。

ため息ひとつ、バレないように吐き出した。


『…なんでもない、です』

「そっか」

『…はい』

「…」


私とせんぱいはいわゆる“恋人
”ってやつで、でもその称号(?)がついたのはつい最近のこと。
ふたりで過ごした日付はひとつの季節だけ、で、
なのに、触れたのはくちびるだけ。
「ありえなーい!」って、友達のチカとのんちゃんは言うんだけど、
だけどもだけど、どうすればいいのやら、
脳内のあたし、さっぱり。


「なぁ、」

『は、い?』




思考、遮断。
不意にせんぱいに呼ばれて、どきりとした。

いつの間にか車輪の錆びた音が止んでいて、ふたりの足も自動的に歩くのを諦めた。

せんぱいはずーっとサッカーをやっていて、その日焼けした顔が眩しくて、すきだった。
沈んでく夕日に照らされて、せんぱいの目が綺麗に光っていて、


「……やっぱり、なんでもない」

『…あ。そう、ですか…』


今日はなんでもない、が多い日だなぁ。
ふたり共、ためらって、相手はきっともどかしくて。

だから僕ら、手を繋ぐんだ。きっとね。

言葉に出来ない想いを飛び越えて、少しでも、近付きたいから。


「…手、繋ごうか」

『…はい』


差し出して、きゅうと握られたてのひら。
せんぱいの手は少し冷たくて、私の掌がせんぱいの手に体温をおすそ分け。
こいびとつなぎ、じゃないのが少しだけ、
少しだけ寂しい  けれど。


『せんぱい』

「なした?」


『今日は、遠回りして帰りませんか?』


たまには道草も悪くないですよ、と。
呟いたらせんぱいはくすりと微笑んだ。



「そうだね、じゃあ遠回りしようか」



こんなわがままをあっさり叶えてくれる、
そんなせんぱいのことがやっぱりすき、なんだ。




橙色のロマンスに誘われて。




『へへー』

「なんだよ、気持ち悪いなぁ」


【初々しい恋愛ともどかしい距離のが書きたくなって衝動的に書いてみた。後悔はしていない(´Д`)
終わりとか微妙でごめんょー】

あるいは君とどこまでも

夜中にふと目が覚めたら雲と黒でくすんだ三日月がこっちを見て笑っていた。


今まで夢を見ていたのかもしれない
でもそれはもうほとんどかすれて見えなかった。
それとも夢じゃなかったんだろうか
意識を溶かして、消えかけの物語を思い出す。

ふわり。
目の前で発光。
揺れた髪の毛は、自分のものではなかった
触りたくて、手を伸ばして
瞬間、空気と時間が鈍い化学反応
すれ違う、体温。

“あの日君はどこを見ていたの?”

そう尋ねたのは、
きっと昔の自分ではなかった。から、

じゃあ、これは、妄想?


コトリ、と
どこからか家鳴りが聞こえて
胸が痛くなった
急に会いたい、と、思った
だから、
壁にそっと寄り掛かっている、古びたギターを手に持った。
ああ、
優しく泣きそうになったのは、誰?

ドア一枚隔てた向こう側
新しい世界に突入
歩き慣れた道、を
そうやって、いつものように
転がりながら進んでいく。
相変わらず笑う、月
小さな四角から発信。
壊れそうなこころ
繋いで、よ。


***-****-****


《…はい、もしもし》

《どうしたの?こんな時間に》

車が横切る
赤色のテールランプが光る
一瞬にして消え、また生まれる
どうやらそこに理由はないらしい。
彼らと僕は、似たようなものだ。

「いや…その、理由はないんだ」

「ただ、…なんとなく




声が聞きたくなって


、。」


そう言ったら電話の向こうで彼女は笑った。

例えば、
どっかの偉い人が「恋人同士が会う時に正当な理由がないと会ってはいけない」
なんて法律を作ったら、
僕は彼女に会う、その時々に何か理由を考えなくてはいけなくなって
きっと四六時中その繰り返しで落ち着かなくなって
だからこうしてギターを持って、歌をうたうの
かも、しれない。


「…ねえ」

《何?》


たどり着いたは四角い公園の端っこ
カラフルな道を進んでいくと、子供用の遊具が疲れ果てて眠っていた。
それを照らす、電球が切れそうな古びた電灯
こんなステージもいいかもしれない、なんて。
漂流の果て
巡って、たどり着いた、原点。
再放送は脳内で

僕と君との、はじまり。



「…また、新しい歌、作ったんだ。
いつもの公園で待ってるから、」




会いたいことに理由が必要ならば
(うたを、きみのためにうたおう)




窓辺に佇んで月を見てる、君の顔が眼の奥に浮かんだ
来てくれるかな?きっと。
眠れない夜、ずっと。



【song by:the pillows“Ladybird girl”
繋がるふたり、こんな関係もたまにはいいかも】
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