スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

鳴り止まないサイレン、途切れない想い(銀魂:銀八)

そしてあたしはこの気持ちが恋だって、認識:した。


これは恋だ!って自覚したのはあたしが高3になって間もないあの頃、クラス替えにドキドキ、した後に、勢いよく噴火したあの想い
記憶だけタイムスリップする度に、こう、何て言うか…くすぐったいような、恥ずかしいような、消し去りたいような、そんな気がして発熱、

始まりは授業参観か家庭訪問二者面談か見当たらないけど、とりあえず昔から今まで、あたしは先生の困って笑う顔がすき、で。
授業参観で的外れなことを言って「お前なあ…まだ夜のテンションでいくのははえーだろーが」って言われた時も、家庭訪問で「おいおい、これが女の子の部屋ですか、ただのカオスだろコノヤロー」って言われた時も、二者面談で「第一志望に“海賊王”って書く奴を初めて見たぞ、先生は」って言われた時も、あたしの心臓はやたらうるさく高鳴っていた。

その鼓動に気付いて欲しくて、不器用に接近した。

「さかあがり出来ないんです」

その一言に先生は目を輝かせて「パーフェクトティーチャーの坂田銀八が教えてやってもいいけど」
なんて言ってきたから戸惑い、後、ときめき+喜び+もろもろの感情、。爆発。放課後の校庭、誰も知らない課外授業
近付きすぎて呼吸困難
触れたところがやけに熱くて、
時が止まればいいな、なんて
バカみたいに思って、苦しくなった。

結び慣れたセーラー服のリボンが、夕日に溶けて揺れる。


もっと近くにいたくて
色んなことが知りたくて
有り得ないくらい想って
すき、すぎて
台風の後、みたく、意味が分からなくなって
金縛り、寝付けない夜、到来。
恋愛話で盛り上がるクラスメート
渦中の女の子と男の子は素直になれなくて、




ふと、怖くなった。

この気持ちは一方通行、後戻りは出来ない。
はまってしまったと気付いた時には遅かった。


ああ、ちょっと待って!
日常って何だっけ?
教えてよ先生
こっちを見て

「おらおら、新世界の神の登場だぞお前ら、ノートに名前書かれたくなかったらとっとと席につけー」

「マジでか!新世界の神アルか!
新世界の神、腹減ったアルなんかよこせヨコルァ!」

フルネームで呼ばないで
ちゃんと名前で呼んでよ
先生、教えてよ
この恋の行方を

「えー、そーいや今から防災訓練があるとかないとかだからよォ、まァお前らテキトーに避難しろ」

「テキトーってなんすかァァァ!!!このダメ教師!」


瞬間、鳴り響く、めったに鳴らないチャイムの音
同時にみんなはがたがたと席を立ち、どこかへ行ってしまった。
ああ、あたしも行かなきゃ
でも、どこに?


「どーした、具合でも悪いのか?
早く逃げねーと死ぬぞ?」


苦しいの
誰か助けて
誰か止めて

先生、





『 すき  、で す。』


口から零れた言葉は、夢見てた物よりもそっけないものだった。


「…知ってる」


やかましいサイレンの音に気が狂いそうになる。
解放してよ、先生
好きなんだ
大好きなんだ

だけど、届かない。


『すき、なんです、先生』

「…」

『あたし、先生のことが、すきなんです。どうしようもないくらいに』

「…ああ」

『ずっと先生の傍にいたいんです、先生、』

「…」


縋り付くように見上げると、あたしの大好きな、困って笑う顔がそこにあった。


「…」


言葉が詰まる。
そこに想いがあるのに、声が出ないなんておかしな話だった。



「ごめんな」

『 、っ』

「俺は…。俺は、お前の気持ちに応えてやれねー」

『せん、』

「だから、…」



さよならあなた、と、嘆いたのはだあれ。



ごめんな、と、もう一度呟いた先生の顔が、悲しく歪んでいたのを見て滑稽に思え、て。
年下でも年上でも関係ない。

住む世界が違ったのだ、最初から。




【song by:相対性理論“地獄先生”
久々に書いたら無駄に長くなったよーあうあーorz】
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2009年05月 >>
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31