映画館に足を運ぶのは高校時代にジョジョを観に行って以来でした。大スクリーンでの視聴は迫力があって、音が体を振るわせて、映画の世界に引き込まれるとはこういうことを言うのですね。
普段映画もドラマも時代劇も観ないので、なおさらそう思ったり。


これは、真剣を使わない真剣勝負の物語。
碁打ちでありながらも算学や天文学への興味も捨てられない主人公が暦作りに任命され、奔走し、苦悩し、挫折を繰り返し、それでも天へと手を伸ばし続ける物語。
ライバルとの出会い、親しき者との別離、そして恋。
出会いと別れ。天との戦い。その中で成長していく主人公――安井算哲=渋川春海。
これは、ひとりの男の半生を描いた物語。


劇場版はエンターテイメントとして食付きがいいように、派手さ・わかりやすさが過剰になっている印象を抱きました。
「暦」「算学」「囲碁」など、「難しい」とか「地味」と言われがちな題材を扱っているので、それらをわかりやすく画面で「魅せる」ことに力を注いだのかもしれません。
私は数学や天文学は無知なのですが、冒頭から何度も映る夜空の星々や、星の計測器のスケール感は見ていて心が踊りましましたo(^-^)o

計測でワクワク、暦の勝負にハラハラドキドキし、北極出地では可愛いおじいちゃん二人に癒されて。主人公にはクスリとさせられたり、泣かされたり、応援したくなったりと、盛り沢山。

そう、おじいちゃん二人が滅茶苦茶可愛かったです。原作小説でもあの二人は癒し系でしたが、映画でも可愛い。ついでに漫画版でも可愛い。漫画版の主人公も可愛い。
えーと…話戻しますね?
いつまでも少年の心を忘れない大人っていいですよね。キラキラした目をしていて、楽しそうな空気を全身から振り撒いて、主人公が明察したら自分のことのようにはしゃいで。
彼らの凄いところは、年下にも平気で弟子入りしようとするところ!知識に対して貪欲で、それが気持ちいい人達です。

…しかし、映画化に当たっては不満が残る点もありました。
人間関係など(言うなればごちゃごちゃした部分)は説明不足で、性格が変更された人や、いなかったことにされた人、史実と異なる最期を迎えた人もいて、そこがやや残念。
文字媒体と映像媒体の違いは仕方がないとはいえ。


追記は原作既読者の戯言です。
ネタバレいきますよー。