『スプライトシュピーゲルW テンペスト』読了

冲方丁


再読。


国連都市襲撃事件。時を同じくして勃発した空港占拠事件。当初は無関係と思われていた二つの事件が、ある人物の残した電話からその全貌を明らかにする。

ドラゴンマガジンに掲載された短編と、書き下ろしの長編を収録。
おかげで刊行当時は富士見ファンタジア文庫で一番分厚い本でした。すぐ後に『召喚教師リアルバウトハイスクール』最終巻が記録を抜かしましたが。

短編は三巻の事件後、MSSの休日。鳳と冬真のデート、そこに乱入してデートを友人達の楽しい団らんの場に変えんとする水無月と雛が追跡して…。
急に冬真の攻め力が上昇している不思議。
いつの間にか水無月が自称ではなく冬真の親友になっているのが微笑ましいです。
雛のアシストも良いのですが、彼女が幼さもあって自分の感情に無自覚なのが今後の火種になりそうで怖いです。水無月とも距離が近づいていますが、余った二人でくっつくみたいな少女漫画展開は勘弁して欲しいところです。

長編。
まずカバーをめくったところの口絵で背筋が冷えました。表紙と見比べて下さい。嫌な予感しかしない。
テロ警備から始まって犠脳体兵器、敵性の狙撃手、特甲猟兵とドンパチする事態に。
鳳の副次兵装って何それ!?滅茶苦茶格好良いのに闇堕ち感が凄いです。
それよりも乙が闇堕ち…ではなくレベル3を転送。妖精がレベルアップして天使(ケルビム)になるの最高最高最高。モチーフの話です。
えっ、今回冷静なの雛だけ…?まずいですね?彼女の活躍としては、エレベーターの爆弾解除で自分の体を支えに使うシーンが好きです。
『オイレンシュピーゲル』のメンバーとチームメンバー交換するのはコラボの醍醐味ですねー。

ロケット鉛筆

なんとなくずっと使わずにいたままだったロケット鉛筆を発掘したので、十年以上ぶりに使ってみました。
ううん、硬くて使いにくいかも知れないです。あとプラスチックの劣化が激しいものは直ぐに壊れてしまいました。

数週間かけて、全部使い終わりました。

プロトタイプの話

FGOやってない人間の妄言なのでスルーして下さい。
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フラグメンツ関係なくなった

昨日『蒼銀のフラグメンツ』を購入。

それとは全く関係ない話なのですが。
…ひょっとして、伊勢三くんって綾香さんと同年代だったりするのでしょうか?もし彼が普通に何事も無く成長していたら、プロトライダーと年の近い少年になっていた?
…もしもの話、伊勢三くんとプロトライダーが同じ教室で仲良く学生していたら可愛いなと。一緒に宿題したりお弁当食べたりして欲しいような、でもそれだと聖杯戦争はどうなるのでしょうね。
とりあえず普通に成長した伊勢三くんは間違いなく強敵。臨終の際にプロトライダーを受肉させられるくらいには優秀な魔術師だったようですし?ええ、夢を見ています。

『オイレンシュピーゲル肆 Wag The Dog』読了

冲方丁


再読。


武装集団による空港占拠事件。時を同じくして起きた国連都市の襲撃事件。一見無関係に思えた二つの事件だが、ある人物の残した携帯電話が事件の全貌を明らかにする。

最初に読んだ時は電話のシーンになるたびに『スプライトシュピーゲル』と切り替えて読み進め、電話のシーンになったら『オイレンシュピーゲル』に戻る、という読み方をしました。だから今回通しで読むと、やはり全体の流れがわかりやすいです。

今回は読んでいて辛く感じるシーンが多かったです。キャラクターに感情移入しすぎて同じ目線で怒り、傷付き、悲しんでしまったようです。
涼月と吹雪のカップルを応援したいです。意識している涼月が可愛くて…可愛いのに、自分の劣等感と向き合う苦痛と全力で戦わなければならないのが見ていて辛くなったりもします。どうしようもない自分を抱えてそれでも進む、そんな彼女が好きです。今回酷いことを鳳に言ったことも含めて。
陽炎は今回いっぱい頑張りました。あのシーンは読んでいて辛かったです。毎回助けに来るのは夕霧なんだと思うと胸が熱くなります。狙撃シーンは格好良いのに本人の心情が…というかまた鳳からの評価が上がっています。
夕霧。一途さに胸が痛くなるくらい。孤軍奮闘、仲間の救出、伸ばし続ける手。報われて欲しいです。ジゼルなんかじゃないって証明して欲しいです。包帯姿でレベル3を転送する痛ましさ。でも似合う。そう思ってしまうのが悲しいです。
いつも以上に大人達が渋く格好良く、まるで洋画を観ているかのようでした。
シュテファンは名前が夕霧のストーカーと同じなのと登場タイミングのせいで疑っていたのですが、的外れでした。
いちいち好きなシーン挙げていたらキリがないのでこの辺で。短くまとめられる人は凄いと思います。

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