ヽ(:3ノ∠)_

今日土曜日だと勘違いしてました…ヽ(:3ノ∠)_
休日ダイヤで気付け自分。朝から晩まで勘違いしっ放しでした。

ところで遊戯王の最終回をリアルタイムで視聴したいと休日申請したのですが、一週間間違えてしまいました。30日じゃないよ明後日だよ!私の!馬鹿!

姉と妹

「慧羽、髪を切ってあげようか」

 ある日のこと、白堊ちゃんが話しかけるのはわたし。白堊ちゃんが撫でるのはわたしの頭。最近伸びて、肩にかかるようになったわたしの髪。
 ここの孤児院には規定がある。子供達は髪が洗いやすいように短くしなければならないと決まっているのだ。

「……白堊ちゃん、どうしても切らなきゃだめなの? 短いのやなの、かわいくないのやなの」

 おそるおそる見上げると、白堊ちゃんはいつもみたいにふわふわ笑った。

「こら、わがままはだめだよー」

 取り合う気が無いことはよくわかった。

 * *

 今日はあったかいからお外行こうか、と笑う白堊ちゃんに手を引かれるのがわたし。
 白堊ちゃんの持って来た椅子に座らされたのがわたし。
 だけどまだ納得いかないから、ぶつぶつ言ってしまう。

「……マッティアはー? マッティア長いよ? とっても長いよ?」

 孤児院の少年を引き合いに出してみる。あの子は腰まで伸ばしててずるい。綺麗に切り揃えられた、さらさらのピンクの髪がずるい。男の子なのに可愛いのずるい。

「マティ君はねー、言っても聞かないし、切ろうとすると逃げちゃうから。エディ君も味方にしてるし、困ったよ」

 鋏の音がした。
 ばらりと地面に広がったのはわたしの前髪。
 ジャキジャキと音は続く。

「だいたい、髪を伸ばしてどうするの。髪の毛を掴まれたらどうするの? 髪の毛で首を絞められちゃったらどうするの? ぼくはね、慧羽にはそんな目に合って欲しくないよ」

「それ、髪が短くても長くても関係ないよぉ……」

「……慧羽は面白いこと言うね」

 ジャキリ。
 耳元で鋏の音がした。
 白堊ちゃんのショートボブが視界の端で揺れる。
 急激に血の気が引いていくのを感じた。
 そうだ、白堊ちゃんは孤児院に来る前に、まだ髪を伸ばしていたときに、あの化物共に引っ張られて引きずられて絞められていたのだ。
 ……あれ以来髪を伸ばしたがらない白堊ちゃん。

「白堊ちゃん、……ごめんなさい……」

「いいの。……ぼくは慧羽が大事だよ。たった一人の、ぼくの妹。お願いだから……」

 白堊ちゃんの指が撫でるのは、わたしの頬。

「危険な目に、合わないでね」

 振り向けないから予想だけど、きっとふわふわ笑ってるんだろう。
 だけど、なんでだろう。白堊ちゃんの指先が鋏みたいに冷たい。

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