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St. Valentine's day −Just before−(FF13SS)

「バレンタイン?」

ライトの言葉に思わず首を傾げる。
そんな私に、ライトが溜め息をひとつ吐きやがった。

「その様子だと、グラン=パルスにはそういった行事が無さそうだな。…けど、コクーンに来てから、何年経つんだ」
「わりぃな、流行り事にあんま興味ないもんで。…で、なんだよ。バレンタインって」

それからしばらく、ライトにバレンタインについて教えて貰う。
まぁ、あれだ。簡単に言うなら好きな奴に菓子の類いを渡すって行事。

…で、良いんだよな?

…ん? って事は…だ。

「あー。あー…なるほどな。こっちに来てから、毎年この時期にヴァニラが甘いモンくれるのが不思議だったけど、謎が解けた」
「…もっと早く気付いてやれなかったのか。それと、1ヶ月後にはお返しをするんだぞ?」
「…マジかよ」
「…知らなかったか」

知る由もねーわな。

ちなみに、そのお返しの日はホワイトデーと言うらしい。

「今年も、くれるんじゃないのか?」
「ん? んー、多分な」

いや、これは自信をもって言える。絶対だ。

…ごめんな、ヴァニラ。
今まで、意味に気付いてやれなくてよ。

「今からお返し、考えとくか」

誰ともなく、そんな事を小さく呟いた。





***


「え…じゃあ、ヴァニラ…今まで一度もお返し貰った事無いの?」
「うん。多分だけど、ファング…知らないんじゃないかな」

セラにそう聞かれて、私は素直に頷いた。
ファングは、色んな事に対してマメな方だけど…こういった行事には少しだけ疎い所がある。
…私からしたら、そんな所も好きなんだけど。

「そっかぁ」
「スノウは? やっぱり、ちゃんとお返し…してくれる?」
「う、ん…」
「…セラ?」

何処か複雑そうな表情を浮かべるセラ。
どうしたのかと問い掛けると、溜め息混じりに口を開いた。

「あのね、付き合い始めた頃にチョコをあげたの。ハート型の」
「定番だね」
「喜んでくれたの、すっごく。…問題は、その後」
「え?」
「…チョコ、食べるときに真っ二つに折って…」

…わぁ。

もし、自分がされたらどうだろうか。
…うぅん、ファングはそんな事、絶対にしないって解ってるけど、…きっと、凄く複雑で悲しくなるに違いない。

「それ以来、凝ったものとか渡せなくなっちゃって。…お姉ちゃんの方が、ちゃんと感想も言ってくれるし、喜んでくれるし」
「…そっか」

…うん、これはスノウが悪いよね。

「ヴァニラ。ファング、今年こそは気がついてくれると良いね?」
「…うん、そう…だね」


本当はどっちでもいい気もする。
ただ、ファングが喜ぶ顔が見れるなら…それだけで。


「もうすぐ、なんだね」
「うん、もうすぐ…だよ」

来るその日にむけて。

出来ることを、精一杯…やろう。


「ファング、楽しみにしてて…ね」




バレンタインまで、もう少し。。。





to be continued...



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