スマホにかえる前に放置になってたのを上げようとしてて忘れてたのを発見したので。
リハビリの書き捨てなので支離滅裂です。




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ピクミンパロ
収穫する人といえば、竜の右目ではないでしょうか?!



■みつける■



「あ゛?なんだこれは?」


程良く育った野菜を収穫しに畑にいくと、畝から出る大根の葉に紛れて見知らぬ花が一輪咲いていた。
淡い桃色の花びらが控えめにひろげられおり、派手さはないものの綺麗なものだと目を細める。


「勿体ないな、…場所を変えるか」


花に詳しいわけではないが、ただ摘んで捨ててしまうのも勿体無いように思えた。
だがそのままにしておくわけにもいかないと、そっと根を傷付けないように土を掘り返すと…


「ふにゃっ!」

「っ!?」


土で体を汚した3・4歳位の琥珀色の髪の子供が出てきた。
一瞬忍かとも思ったが、子供の旋毛付近にある花を見れば、それがさっきの花と同じで…?


「ごっ…ごしゅじんさま!」

「あ゛ぁ?」

「あなただけについていきます」

「はっ?」





■そばにいたい■



「Hey、さっきからお前についてる餓鬼はなんだ?」

「はっ。実は今朝畑でとれまして…」

「…とれた?お前の足の速さについてけねぇで転んで泣いてるようだが?」

「…………そのようですね。おいっ、綱吉泣くな」

「ばい゛ぃ!グスンッ…ごしゅんじんさ……ぷぎゃっ!?」

「チッ、おらっ、顔を拭いてからにしろ」


涙と鼻水でグチャグチャの子供の顔を手拭いでふいてやる小十朗と、それに慌てて自分で出来ると手拭いに手を伸ばす子供にくつりと笑う。


「鈍臭ぇようだし、どうせまた転ぶんだ。小十朗のとこじゃなく、俺の横に座ってりゃいいだろ」

「政宗様!?」


お前はどうしたいかと子供に目をやる。
するとボロボロと大粒の涙を溢れさせて、小十朗にギュッとしがみついた。


「ごじゅじんざま゛に…づいでぐ」

「実際ついていけてないだろ?」

「ぐすっ……、づいでぐ…」

「Hum、小十朗はお前より俺を優先するとしてもか?」

「づいでぐ…。お゛れ゛…あ゛いじでぐれとは……い゛わない…も゛ん」


だからついついくのだと、小十朗にくっついたまま離れようとはしない。
その姿がなんだか可笑しく、広げていた扇子をパチリととじる。


「All right.今日はもう小十朗は休め」

「は?っ…しかし、」

「これも良い機会だろ。いつも休む事なく尽くしてくれるが、休むのも大事だ。だがどうしても仕事をするとというなら…その餓鬼の面倒でもみてろ」

「政宗様!?」

「餓鬼にあんな事言われちゃあ、こっちがたまったもんじゃねぇよ」


何が、とは言わなかった。
だが昔の俺を知っている小十朗なら分かっただろう。
(あいしてくれとはいわない、なんて)





■なげないよ■



「てめぇら覚悟は出来てんだろうな?」


目の前の敵から視線を外すことなく、腰にさした刀へと手を伸ばす。
使い慣れたそれを掴んだはずなのに、ふわりと柔らかい感触がして目の高さまで持ち上げると…


「ごしゅじんさま、はやくなげて」


俺に頭の花の茎を掴まれた綱吉が、キラキラとした目で俺を見ていた。


「………何してやがる」

「ふぇ?てきをたおすんでしょ?」

「分かっているならなんで…遊びじゃねぇんだぞ」

「うん。だから、おれをなげてたおすんでしょ?」

「は?」

「ごしゅじんさまがなげてくれるんでしょ?」

「んなわけあるか!俺がそんな事するわけねぇだろ…って、てめぇら等も変な目で見んじゃねぇ!!」


敵の忍達も信じらんねぇというような目でこっちを見ている。
未だに目を輝かせて投げないのかという綱吉を下におろすと、パチパチと体から雷がはじけた。


「こんなもん俺一人で十分だ」


はらり、と落ちてきた髪をなで上げる。
期待のこもったような綱吉の目が痛いような気もするが、かといって綱吉を投げるだなんてできるわけがねぇ。


「お前は俺の後をついてくりゃあいいんだ」


だから俺の後ろで守られてろ。
自分を大切にすることを覚えてくれたらと思ったのは、どこか―…あの方に似ているからなのだろう。





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