カラスが泣いたら。

2012/12/12 Wed 21:03
彼との経緯

皆様こんばんは、先程まで人参スティックを量産していましたくらいです
美味しいですよね、人参
私は嫌いですが←

さてさて、今回はアリアさん(cast参照)こと私の彼氏殿と私が歩んできた道のりなんかをちまちま綴ろうかなと
お付き合い自体は先日10ヶ月を迎えたばかりですが、如何せん片想い期間が長いもので…私自身、うろ覚えな箇所が多々w
自分の中でも、整理をするいい機会ですね(ヽ´ω`)

アリアさんと私が出会ったきっかけは、高校時代の部活でした
くせ者揃いな部員達の中で、アリアさんは副部長を務めていて…実際、まとめ役でした
カリスマ性があり、ある程度のことはこなしてしまうため周囲から頼られ、そしてそれさえもさらりと応えてしまう…よくも悪くも、器用貧乏なアリアさん
当時スマル(cast参照)に7年越しの片想いをしていた私のアリアさんへの印象は、『難儀な人だなぁ』といったところでしょうか
一体それがいつ恋情に変わったのかは、私にもはっきりとはわかりません
しかし、紆余曲折を経てスマルへの想いに決着がつき、学年が変わる頃には…私はアリアさんに恋をしていました

とはいえ、想いを告げる気はさらさらありませんでした
アリアさんは部内でもモテていましたし…なにより、薄ぼんやりとですが『アリアさんにとって自分に向けられる好意は、いっそ凶器なんだろう』と感じ取っていたので(後々わかったことだが、これはあながち間違いでもなかったらしい)
私とアリアさんの関係は、『つんけんした後輩とそれをからかう先輩』といった感じでした

なんらかの事情でおそらくは徹夜明けで部活に来るアリアさんを見つけては

「おはようございますアリア副部長、とりあえず帰りやがれください」

「ひどいなくらい君、開口一番帰れだなんて傷ついた」

「どの口がそれを言いますか、鏡を見なさいなんですかその顔色」

「俺はいつもこんな感じ、君こそ人のこと言える生活してないでしょ」

と問答をしたり、部内の女子に囲まれているアリアさんを遠巻きに見ては疲れた様子でこちらにくるアリアさんを

「お疲れさまです、おばかさん」

と罵倒したりと、我ながらなんともかわいくない態度を貫いてきました
そのお陰か、他の部員とは違う距離感でいられたと思っています

そうして想いを秘め続け迎えた、高校2年の文化祭
ひとつ年上であるアリアさんにとっては、最後の舞台です
私は思いました
もう、いいのではないだろうかと
私とアリアさんの唯一の接点である部活での関わりは、文化祭を区切りに薄まります
ならばもう、告げてもいいのではないだろうかと
この頃には私はほんの少しですが嫉妬だったりそういった恋特有の汚い感情も芽生え始めていて、恋情を隠すのが限界に近かったのもあります



文化祭の打ち上げを終えた夜、私はアリアさんに1度目の告白をしました



結果は、惨敗
アリアさんはずっと片想いをしている女性がいて、だから私の想いに応えることはできないのだと言いました
もう数年前のことになるので朧げではあるやりとりの中で、今でもはっきりと覚えている部分があります

「部内にそういったことを持ち出すのは、私の本意ではありません。なので、今後、学校でお会いしたとして…今までと同じように接して頂けたら、嬉しいです」

「…それは、勿論」

私は涙を堪えるのに必死でした
わかりにくいけれども、アリアさんはとても優しい人
ここで泣いたら、アリアさんは自分を責める
『自分の勝手な、諦め切れない感情』を理由に『自分を好いてくれた後輩』を『受け入れられず、あまつさえ涙さえ流させてしまっている』と、自分を責め抜いてしまう
握りしめた手は白くなっていました
吐き出す息は震えていました

「話は以上です、聞いてくださりありがとうございました」

どうにかそれだけ告げ、電話を切り…次の瞬間、涙が溢れました
声をあげ、鼻水を垂らしながらみっともなく泣きました

これがこの恋の終わりなんだと、思いました


…全く、誤算もいいところです!


約束通り、校内で会う機会があっても私達は『いつも通り』でした
基本的には口を開かず、話しかけられてもつんけんと…酷いときには蹴りをかます私に、それをあっさりいなしてはからかい続けるアリアさん

…なにが誤算かって?

会う機会がね、あんまり多過ぎたんですよ!

元々世話焼き気質なアリアさん、引退後どころか卒業後も週に3日は部活に顔を出しに来ました
私を含めた部員達は、アリアさんがいる部活が日常となっていきました

そんなある日のことです

部内で、地元にひとつだけあるファミリーマートの話になりました
私は少々方向音痴の気があり、恥ずかしながらそこに辿り着けたことはありませんでした
ふと、アリアさんが笑いながら言いました

「まぁくらい君はどうせ辿り着けないだろうけど」

「……言いましたね?」

「うん、言った」

「よしわかりました、買いましたよその喧嘩。ファミマに行くぐらい楽勝ですよふざけんな、着いたら写メ送りますからね」

「期待せずに待ってるよ」

売り言葉に買い言葉とはまさにこのこと、数日後私はファミリーマートを探して旅に出ることになりました
……まぁ、辿り着けるはずもないんですよ、そもそも場所をうっすらとしか知らないのですから
当たり前のように迷った私、通りかかった高校の名前でわかったのですが、地元から電車で30分ほどかかる場所まで自転車で行ってしまったのでした
辺りは真っ暗、帰り道はわからず携帯の充電も残り少なめ
私は情けなさを噛み潰しながら、アリアさんにメールを送りました

『こんばんは、すみません迷いました』

確か、季節は冬でした
白い息を吐きながら、そう携帯をまめにチェックする人ではないアリアさんを思いながら、私はこれからどうするかなぁと小首を傾げかけ、突然歌いだした携帯に飛び上がりました
滅多に鳴らないその音楽が知らせるのは、アリアさんからの着信
半ば混乱しつつ、私は通話ボタンを押しました

「こ…こんばん、は」

「いまどこ」

「は、」

「……はぁ。いま、君は、どこにいるの」

「え、あ、○×高校前、です」

「はぁ?……○×高校って…なんでそんなとこまで……まぁいいや、待ってて」

「…はい?」

「○×高校だろ?10分待ってて、行くから」

「え、ちょ、」

「絶対、そこから動くなよ」

言いたいことだけ言ってぷつりと電話を切りやがったアリアさんに、憤り半分期待半分…混ざり合って、切なさ全開
呼んだら来るんですよ、この人は
それが自分が振った相手だろうがなんだろうが、思わせ振りとかではなくそれが『いつも通り』なんですよ
それが私がすきになった、アリアさんという人間だったんです
なんとまぁ、難儀な人でしょう
なんとまぁ、難解な道のりでしょう
その後ヒーローよろしく登場したアリアさんに導かれ帰路につき、マクドナルドで一緒に夕食をとり…駐輪場で、胸倉をつかみ勢いのままに一言。



「忘れてるみたいなんで言いますがね?私は今日もあんたが好きですよ、アリア副部長」



「……え、ああ、うん」



なんとも間抜けなこれが、アリアさんへの2度目の告白でした。

そうしてまた変わらぬ日々を過ごし、最初の告白から約1年経過した頃にする3度目の告白で事態はようやく動き始めるわけですが…色々はしょった割には長くなってしまったので今回はここまで(ヽ´ω`)

記憶というのは案外早く薄れるものですね…思い返すいいきっかけになりました
3度目の告白から付き合う前後については、またの機会に

ではでは、今度は胡瓜が食べたくなりましたくらいでした





0


prev next

bookmark top




-エムブロ-