話題:今日見た夢
ヘンテコな街の支離滅裂な感じ、怖くはないんですが異界との境界線が三叉路や交差点とかなんだかざわめくというか。


14時半頃。隊員11人は遅い昼食を摂ってた。駅前で。


「なんで駅そばなんすか?」
晴斗は囃に聞いてる。
「安くて早いからだ」

囃はずるずる蕎麦を食べてる。女性陣は駅前にある食堂で食べてた模様。駅周辺はまともな感じ。やけに古びてはいるが、周辺には店もあるし機能してる。
駅構内は無人。大きい駅なのに無人駅。ホームに出ると廃線跡だと判明した。

「この駅、駅そばだけやってるんだなー」
「なんだか寂しいね」
2人、微妙な空気になる。他の隊員もやがて戻ってきた。御堂は空操・霧人と一緒に食べに行ってたらしくやけに上機嫌。
「駅周辺はやけに飲食店があるな。チェーン店もあった。ロゴは昔のものだが店は機能していたぞ」
チェーン店!?廃墟街にチェーン店なんて初耳だ。

「囃さん、あの地図また見せてくれませんか?写真撮っておきたくて」
「彩音、いいけどまだ未完成だぞ。肝心の街の核に行けてないからな」
街の核?
「廃墟街と云われる由縁の場所だよ。俺もまだ行けてない」


しばらくすると室長から連絡が。

「浦賀から聞いたが、地下へ行くには住人が絡んでる。一筋縄では行けそうにないから一旦戻ってこい」
「街の攻略法は聞けたんですか〜?」
囃は宇崎に聞いてる。
「三叉路・国道沿いの交差点の他に水と坂に関する所が境界線だとよ。水と坂は場所が毎回変わるらしい。廃墟街の水に関する所は川だな。坂は探せ。廃墟街は坂が少ないから限られてる」
「室長、浦賀さんは街の核に行ったことがあるんですかね?」
「街の『核』ぅ?」
宇崎は大袈裟に反応。

「俺も趣味で探索がてら廃墟街の地図作成してんだが、なかなか核に辿り着けないんだよ」
「お前…そんな趣味あったの?(支部のある)京都からわざわざ来てたの?」


通信は浦賀へ変わる。ぼそぼそ声だが、相手が囃だとわかると声に力が。

「廃墟街の核に行きたいのですか?なぜこの街が『廃墟街』と云われるのか、ならば街の東側へ行くのです。今、君たちは駅前にいるんだね?」
「はい」
「東側はかなり寂れている。おそらく廃墟街が廃墟になる前の痕跡を多く見るだろう。班は分けた方がいいよ」
「わかりました」


「これから街の東側に行くが、あの班で行動すんぞ!迷う可能性もあるからな」
「なんで囃さんが仕切ってんですか…」
晴斗は微妙な反応。


4班は駅前から行動しようとしたが、謎の事象に遭遇する。透明な壁が出現したのだ。
「なにこれ!?壁!?」
柚希は見えない壁を叩く。壁に阻まれた隊員は多数。影響を受けなかったのは鼎・御堂・囃・彩音・晴斗のみ。


壁はいきなり消えた。
「今のはなんだったんだ!?」
霧人、テンパる。

「街の核に行ける人間が限られてるとかじゃないですかねぇ」
「桐谷さん、呑気だな…」
「渋谷先輩、どうします?一旦戻りますか?」
空操が聞いてる。分隊長クラスの御堂と囃が行ったために、必然的に仕切り役は霧人に。

「俺達は一旦街から出よう」


囃を筆頭とする5人は、いつの間にか街の東側の空白地帯に来ていた。


「私達はワープでもしたのか?風景が変わりすぎている。駅から離れているはずなのに」
鼎はその光景にどこか見覚えがあった。この場所…まさか!?

鼎はその場所をなんとなく覚えていた。ここは遊園地…。廃遊園地だ…。
駅前からなんとなく観覧車らしきものが見えていた。それがこの廃遊園地なのか…。


鼎はゆっくりと歩を進める。御堂や晴斗は止めようとする。
「鼎、やめておけ!」
「鼎さん、危ないって!!」
鼎は静かに振り返った。気のせいだろうか、仮面で顔が見えないはずなのに…どこか寂しげに見える。

「この遊園地…昔…連れて行って貰った場所だ。小さい頃にな」
そよ風に吹かれているせいか、鼎の顔が髪の毛で時々見えない。鼎が幼少期のことを組織の人間に話すなんて珍しい…というか、初めてか?

「メリーゴーランドや観覧車、懐かしい…。あの忌々しい事件以降、遊園地は行けなくなってしまったのだが…なぜだろう。ここは落ち着くんだ」
鼎の声が震えている。そして優しくメリーゴーランドの馬を撫でた。

彩音は少しずつ鼎の元へと向かった。
「思い出は今からでも作れるよ。鼎の中では『悠真』は死んだけど、心の中で生きてるじゃない…」
御堂と晴斗も駆け寄る。

「お前は姿がどうであれ、『紀柳院鼎』であり『都筑悠真』なんだろ!?鼎…そろそろ認めろよ…強がるなよ…わかっているんだよ…!」
御堂はなんとか伝えようとする。鼎はずっと背を向けたまま。
「和希…」


鼎の脳裏にこの遊園地の記憶がよぎった。なぜだろう、頭が痛い…。
「鼎、お前ここから離れた方がいいんじゃねぇのか?調子悪そう」
「大丈夫だ…」

「大丈夫じゃない奴はよく言うんだよな。『大丈夫』ってよ。鼎、お前…ここで何かあったんじゃないのか?小さい頃に」
鼎は思い出そうとするがなかなか出てこない。記憶を封印してしまったのか?


「御堂さん、私と鼎は先に退きます。鼎の様子がおかしいから…」
「彩音、頼んだ」


残りの隊員が廃遊園地を出る頃には、気づいたら16時半近くになっていた。


廃墟街を全員脱出したが、鼎の記憶が引っ掛かり本部に戻るや否や鼎は研究室へと通される。

「鼎、そこで横になってろ。今から催眠療法で記憶を探ってみるから」
「私は小さい頃、あの遊園地で何かあったのか覚えてない…」
「鼎、心配するな」

それにしてもあの鼎が幼少期のことを話すなんて…初めてだな。自分のことを話しても、事件以降のことばかりだったのに。


解析班。二階堂は囃と話をしてる。
「二階堂さんが浦賀さんを呼んだんすか!?」
二階堂はゼノクの治療スーツ姿のため、動くマネキンのよう。

「そうですよ。あの廃遊園地が紀柳院さんと関係してたなんて。過去に何かあったのでしょうね」
「二階堂さん…見た目がマネキンみたいで話にくいっす。スーツのわけはわかってはいるけれど。だって二階堂さん、実験の後遺症で死にかけたんですよね?」

「だからこのスーツは人前では脱げないのよ。素肌見たら皆引くからね。ひどい有り様だから」


隊員用休憩所では囃が見せた廃墟街の地図と、40年以上前の廃墟街があった街の地図とを照らし合わせていた。
「この街…道が全然変わってないよね。遊園地…40年前からあったんだ」

彩音はあることに気づく。



支離滅裂感がマシマシになった。ひとまず廃墟街編終了か?…と思わせといて、まだ続きそう。

二階堂の治療スーツの下、囃が言及していたがかなりヤバいらしい。実験の後遺症で死にかけたとな。


印象的だったのは廃遊園地で鼎が静かに振り返ったところ。やけに寂しげに見えて切ない…。
鼎さんは仮面に隠れて表情がないぶん、背中や仕草で語るキャラみたいなところはある。

廃墟街の謎、明らかになるか?