話題:今日見た夢
金ローの影響一切受けずに、変なところがリアルすぎる夢を見たのですが…。


九条は蔦沼と頻繁に連絡している。九条は最近ゼノク周辺をうろついている不審な男が気になった。ガラの悪い男、鐡のことだ。

「親父、最近ゼノク周辺にこの男がうろついているんだけど…長坂と関係してるかもしれない。画像は見たか?」
「見たよ真治。この男…怪人だな。幹部クラス以上の強力なやつに違いない。真治、わかったよ。警戒するよ」
「こいつの詳細がわかったら随時情報を送るよ」


鐡(くろがね)は単身、ゼノクがある町周辺にいた。勝手な行動したら容赦しないと長坂に言われたが、引っ掛かる人がいる。
「暁晴斗はどうやらゼノクにいるみてぇだな〜。あー暴れてぇ」
鐡はシルバーアクセやピアスをじゃらじゃら着けてる上に刺青を入れてるので、目立つ。あえて目立つ格好にしている感じ。晴斗と戦いたそうにしている?


翳珠本拠地では不審な男の解析が進んでいた。宇崎と小田原はこのガラの悪い男に見覚えがあった。

「宇崎、この男…しばらく行方を眩ましていたザルバじゃないか?人間態では鐡と名乗っていたはずだぞ」
「なんでこいつがひょっこり出てきてんだ?長坂と組んでそうだな…鐡のやつ」
「鐡…?」
九条は怪訝そうな顔をする。この男はゼノク周辺にいる。九条は人目を憚らず、蔦沼に連絡した。


「蔦沼長官…いや親父、取れるか?」
「どうした真治、あの男について詳細がわかったのかい?」
「わかったよ。鐡という怪人だ」
「こっちでも調べていたさ、ビンゴだ。そいつは鐡。本当の名前はザルバだな。しばらく行方不明になっていたが、長坂と組んでいたのか」
「恐らくな。とにかく長坂以外に鐡にも気をつけてくれよ、敵は親父を潰そうとしているんだよ」
「…わかっているさ。真治、お前も気をつけろよ」

宇崎は九条に余裕がないことを感じていた。人前で自ら蔦沼長官の息子だとカミングアウトしたようなもんだろ、あれ。


ゼノク周辺は緊急配備になっていた。刺客が現れるかもしれない。
その日の鼎は数日ぶりに仮面姿だった。新山は鼎の姿を見るなり声をかける。新山は館内勤務になってもスーツの色は目立つ色のまま。サングラスもかけたままなのが気になった。


「紀柳院さん、今日は仮面なんですね」
「そろそろ慣らさないとならないからな…。まだ戦えないが」
新山は重度の後遺症の治療をしながら勤務してるので、人前では肌全体を覆うスーツを脱ぐことはない。むしろスーツなしだと不安になる。

新山は病院に向かう途中だった。
「新山は治療なのか」
「そうなんです。紀柳院さん…僕の素顔見たらショックを受けるかもしれないから、このスーツは手放せないんだよ。だから顔見せられなくてごめん」
「身体の一部になっているんだな。私の仮面のように」

新山は後遺症治療専門病棟の奥、重度クラスのある治療室へと入って行った。しばらくしてから新山らしき叫び声が聞こえた。重度クラスは軽度よりも辛いと聞いたが…。


鼎は奥の重度クラス病棟を見てあることに気づいた。

重度クラスは医師と看護師以外は全員スーツ姿という、異様な光景。中には見慣れない厚手のスーツを着ている者もいる。新山は回復してるだけマシなのか…。

重度クラスの病棟は人がまばらだった。ほとんどが入院している。厚手のスーツ姿の者はかなりの重度らしい。


ちらっとある病室が見えた。全員スーツ姿でベッドに横たわっている。軽度ではあり得ない光景。

その中に柚希の友人らしき、ピンク色のスーツ姿の女性を見た。あれは柚希の友人だ…。
柚希は友人のお見舞いに行っていたらしく、病室には柚希もいた。気を使ってなのか、柚希もスーツ姿。柚希のスーツはパステルカラーが多いのですぐにわかる。その日はクリーム色のスーツに私服姿。

柚希は友人に懸命に話しかけていたように見えた。友人はなんとか答えようとしているが、進行しているのか会話も辛そう。柚希は友人の手を優しく握り、そして病室を後にした。


「鼎さん、なんでここに…」
「柚希、すまない。見てしまった。お前の友人、かなり辛そうだな…」
「あれからだいぶ進行しているみたいで、スーツなしの生活は不可能になったと聞きました。人前ではもう顔を見せられないって」
「私の同級生がゼノクにいたのだが、彼も重度クラスだ…。今日治療だったらしい。あのサングラス、何かあるんだろうな…」

「あ、あのその人って職員の新山さん…ですよね?」
「そうだ」
「あの人、怪人に顔を奪われたうちの1人らしくて…。今は両目がない状態らしくて、あの特殊なサングラスか眼鏡なしじゃないと何も見えないって。怪人によるものだから単にものが見えないのと訳が違うって聞いた…」
怪人に顔を奪われた!?そんなことなんてあるのか!?

「柚希、詳しく聞かせてくれ…。だから新山は顔を見せられないと言っていたのか。サングラスの訳も」
柚希はある病室を案内した。
「ここにいる人全員、ある怪人によって顔を奪われた人だって聞いてます。口だけ残して全て奪われたとか…」
「それってのっぺらぼう…」

「この病室にいる人達のスーツは特殊で口の部分に穴が開けられているみたいです。じゃないと窒素しますからね」
「その怪人は倒されたのか!?」
「まだ…みたいです。新山さんは長い治療でなんとか一部は戻ったみたいですが…まだ完全じゃないからずっとスーツ姿みたいで」


鐡は長坂に伏せてゼノク侵入を試みることに。強力なシールドに阻まれ、敷地内にすら入れない。
「なんて強力なんだ。蔦沼の野郎、町ごと要塞化してやがる…」
ゼノク周辺にも隊員達は配備されている。少数だが。
鐡はこのゼノク周辺に目をつけた。隊員が少ないな…。


鐡は突如、ゼノクを諦めゼノク周辺の集落を襲撃しようとする。ゼノク隊員少数が集落にいたがその中に御子柴がいた。鼎の刀を持って。
御子柴は鼎の刀のせいか、敵の気配を察した。

「来るぞー!」
隊員達は最新鋭の対怪人用の大型銃を鐡に向け、次々と撃つ。御子柴は刀を抜いた。この刀、やっぱり重い。この刀を使いこなしている紀柳院って…。


御子柴は鼎の刀に半ば振り回されながらも、鐡に立ち向かった。鐡は御子柴の刀に気づいた。
「その刀、元々お前のじゃねーだろ。刀に振り回されてんぞ。武器が泣くぜ?」
鐡は楽しげに笑う。御子柴はなんとか刀を制御しながら攻撃を加える。
鐡は突如、顔を変えた。手のひらを顔に翳すと顔が変化したのだ。これには御子柴達も戸惑った。

「驚いてるみたいだねぇ〜。俺の能力の1つなのよ、人の顔を奪い自分のものにするってのはよ。攻撃出来るかな〜?」


西澤と蔦沼は顔を奪う怪人をずっと探していたが、まさかの鐡。よりによってあいつかよ…。
鐡は他人の顔に成りすまし、挑発している。ゼノクのあの病室には4人、顔を奪われた人がいた。新山を入れれば5人。
鐡が出てきたということは…被害が拡大しかねない。

御子柴達は攻撃に躊躇いを見せている。この刺客、かなり厄介。


鼎はゼノク館内が慌ただしくなっていることに気づいた。刺客が現れた!?場所はゼノク敷地内ではなく、周辺の集落。ゼノク隊員の御子柴達が交戦中だという。


その怪人の詳細を聞いた時、鼎は戦慄した。顔を奪う怪人…だと!?鼎は治療を終えて激痛に悶える新山に声をかけた。

「新山…聞いてくれ。お前の顔を奪った怪人が出現した」
「…本当か…?」
「その怪人を倒せば元に戻る…。だが、そいつはかなり強力だと聞いている…。私も戦えればいいのだが…まだ戦えれる身体にまで回復しきれてない」

鼎は新山が元に戻ることを案じた。新山の目立つ色のスーツにサングラス姿は見慣れたが、特殊なサングラス及び眼鏡は少し弊害があるらしい。時々新山は壁にぶつかっている。
「敵がゼノクに侵入しなければいいのだが…」


鐡は狩りをするように楽しみながら戦っている。これに業を煮やしたのは長坂。

「鐡…あとでお説教です。計画通りに動けって言ってんだろうが!!たっぷりとお説教しなくてはなりませんね。あの能力を盾に使われたらあちらは攻撃しにくいでしょうけど、とにかく勝手なやつですね。鐡は…」

御子柴達は少し詰んでいた。急遽援軍でゼノク周辺の集落に晴斗と時任、鶴屋が向かうことになる。
敵は幹部クラス以上。晴斗がいないと状況的にキツい。

晴斗は御子柴の持っている刀に見覚えがあった。なんで鼎さんの刀を御子柴さんが持っているんだ…?
鼎さんは戦えない状態だから誰かに刀を預けたのか?


鐡は晴斗が来たことを喜んだ。
「お前と戦いたかったんだ、暁晴斗。俺を楽しませてくれよなぁ!」
鐡は挑発を繰り返す。顔を変えて。この能力、なんとかならないのか…。他にも鐡は能力があるような気がする。


西澤は晴斗達に指示を出した。
「その怪人は人の顔を奪います。強すぎるので今は倒せなくてもいい、とにかく顔を取り戻してくれ!ゼノク病棟には顔を奪われた者達がいるんだよ…。職員の新山もその1人だ」

晴斗達は戸惑った。ゼノク職員の新山さんって鼎さんの同級生とかいう、よく庭園にいる人じゃなかったか!?サングラスをかけてた人だ。黄色系のスーツを好んで着ていた気がする。
今は急遽、館内勤務になったらしいが…。

「どうやってあいつから顔を取り戻せっていうんだよ…。あんな愉快犯みたいなやつにさ…」
鐡はニヤニヤしながら怪人態へと変化した。
「遊ぼうぜ、暁晴斗」



刺客、登場。新山のサングラスの理由とか、一部がえげつない感じになっているのがな…。重度クラスの病棟の描写は何気にエグいかも。そりゃ新山は顔を見せられるわけがない。

鐡は勝手に行動したので、後でたっぷりと長坂に説教されると思われる…。
御子柴は鼎の刀に慣れるかなー。


リバイスでいう、ベイルポジションが鐡。愉快犯的なやつ。