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心穏やかな週末を迎えてます。
こんにちは、あらたです。

やーもう感情的にやりたくない仕事に折り合いをつけるのに時間がかかってジメジメしてたんですが、腹をくくってやると数時間で終わるというね。←

案ずるより産むがやすしってのはわかってるんですが、どうにも粘着質で。引っかかりがあるとくすぶったまま動けないんだあ。早く発火したい。
とりあえず終わらせられたのでホッ。

で、ホッとしたら本を詠みたくなって本屋へ。2冊くらい気になったの買って帰ってみたけど、そういえば買ったまま読んでない本が山ほどあったんでした!

置き場所なくて段ボールに突っ込んでたのを探し当ててタイトルを物色。あれー、こないだ買ったと思った本が入ってない……別の場所かしら……とか考えながらもとりあえずその中から1冊。エンターテイメント的なホラーを求めて。


「背の眼」の続編……というか真備シリーズその2。前作は天狗、今回は仏(像)。
仏像を彫ることを仕事にしている工房に縁あって泊まった折りにそこで聞こえた低い声、ひくひくと笑う仏像、血を流す仏像――浮かび上がるのは20年前にそこで起こった失踪事件。

前作の霊現象というか、そういうワクワクぞっとする感覚を求めたら、あれ、あまり霊現象関係なかった……。←
タネを明かされて「こええええでもなるほどおお!」ってなったのが前作ですが、今回は「あ、なんだ、そうだったの?」←

自分の能力をうまく把握できてない感じは好きですけどね現実的で。そういうもんだよね。
個々の小さな勘違いの重なりが謎に奥行きを出してその勘違いを読者に気付かせない話の運び方はうまいなあ。一般人から頭ひとつ飛び出した真備の唐突な挙動がそれに一役買ってると思う。いいなあ、話を自在にかき乱しても不自然じゃないキャラって。
事件後の余韻がねぇ。切ないというか。先の展開が読めて「ダメダメダメ待って待って待って」と内心呪文のようにわあわあ言いながらページを繰ってた。←
章タイトルにそれぞれ仏ってあるのは仏像のことかなと思ってたけど死者って意味もあるのかなーとも。

今度は軽快なやつをと。

短編のふりした長編、うん確かに。連編とも言うかしら。
語り手は変わるし時間軸は前後してるけど同じ顔ぶれの登場人物。やっぱり伊坂さんの軽妙さはいいねえ。

「子供ってチャイルドだけど複数になるとチャイルズじゃなくチルドレンになるだろ。別物になるんだ」
ということを言う場面があるんですが「魔王」に通じる概念が見えた気がした。

全盲の永瀬くんの安楽椅子探偵ぷりも冴え渡ることながら、主要キャラでありながら一切語り手に回らない陣内のアクの強いキャラがいい。彼は客観的に楽しむべき人(?)であって、語り手としてモノローグを紡ぐ立場には向かない。
例えれば料理の味を引きたてる決定的になくてはならない調味料だけれども、主食にはならない。キャラの特性が生きた配置。

表題作チルドレンは、最近似たような肌触りの話を読んだことがあって微妙な齟齬を楽しみながら読めた。陣内作「侏儒の言葉 トイレの落書き編」は是非読みたい。←
チルドレン2も終わり方が晴れやかな気持ちになれていい。バンクは初めて主要キャラが出会った話で掴みがいいし、伊坂作品ワールドがそれぞれリンクしてるのは有名だけどやっぱり見つけるとホクホクしちゃうのはファン心理w
レトリーバーは取ると撮るを密かにかけてるのかしらと思ったりも。英訳→再変換ってよくやるんで(自分が←
最後のインで陣内にまつわる「いつ、どこで、どうやって」がようやくわかる。爽快w

*

まだ段ボール眠ってる未読本はあるけど、娯楽ホラー気分が満たされてないのでスーパーナチュラルを見ようと思います。ちなみにシーズン1。手元にある映像でホラーぽいのそれしかないんで。
別なホラーがたくさん出てくるのならありますけど(牙狼)←

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