勿忘草[後]
07/10/22 15:18 Mon
「俺だったら…自分の想ってる人に、自分を忘れないで欲しいと願うなら……あんな目立たない所で、ひっそりとちっぽけな花を咲かせてるだけなんて考えられない。まぁ、それが慎ましくて良いって奴も居るかもしれねぇけど、俺はごめんだ。」
俺を見て。
俺を見ていて。
あなたの視線を俺だけにちょうだい。
「俺なら、例えば……凄ぇ良い匂いを出すとか、もっとデカくて綺麗な花を咲かすとか、出来る限りの努力をしてみせるぜ?」
だから、俺の事を忘れないで。
「ぷっ……あはははっ!」
「なっ…何で笑うんだよ////!?」
信じらんねぇっ////!
今のタイミングで笑うか!?普通。
俺、超真面目に答えたんですけど。
自分の兄がこんな事言うのがそんなに滑稽か、弟よ。
「いや、兄さんらしいなと思ってさ。」
「……さいですか。」
何だよ、畜生……アルの奴…!
笑われた事が気に喰わない俺は、そう心の中で毒吐いた。
「それに………」
アルがムフーンとこっちを見遣る。
こう言う笑い方をする時は大抵、良からぬ事を考えている時だ。
俺は思わず、身体を引いた。
顔が引き攣って、ピクピクしているのが分かる。
「兄さんの”想ってる人”って、 でしょ?」
「Σんなッ//////!!!」
俺は開いた口を閉じる事が出来ず、金魚の様に口をパクパクとさせるのが精一杯だった。
図星ってヤツだ。
頬が妙に熱い。
てか、何時から気付いてたんだ!?
鎧の身体のせいで正確な表情は分からないが、生身の身体であったなら、アルの奴はニヤニヤと質の良くない笑いを浮かべている事は必至だ。
兄としての威厳もクソもありゃしない。
あぁ、きっと俺はこの弟に一生勝てないんだろうなと思う。
いや、きっとと言うか絶対。
確定。
「本当、兄さんは分かり易いな〜♪」
「るせっ////!」
あなたが俺の事を忘れてしまわない様に、
俺は世界で一番綺麗な花を咲かせてみせるよ。
だから、俺を見ていて。
だから、俺を忘れないで。
花の様に枯れてしまう事のない想いを、あなたに……―――――
>>end
相変わらず駄文で、吐血しそうです。
誰か私に文才を下さい(ゲバぁ←汚)
それにしても、照れ顔は描いてて楽しい!!(笑)
弟に頭の上がらないエドと、ちょっぴりブラックなアルが大好きですVv
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