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証を刻む[1]
07/12/14 23:08 Fri

12/20のシロの誕生日を祝し、今日から20日までの一週間、『シロちゃんお誕生日おめでとう!カウントダウン夢小説☆』(ネーミングセンス皆無)を連載したいと思います!!
……しかし、毎度の事ながらキャラくずれが…Uu
ぶっちゃけ、ちょこっと走り書きして放置しておいたネタに、無理矢理誕生日ネタをくっつけた感じです☆(コラ)
因みに、裏有の予定。

皆で、愛しいシロの誕生日を盛り上げましょう!!(笑)
それでは、どうぞ↓



>>証を刻む
 





「もう、師走も半ばか……」


日捲りのカレンダーを几帳面に破りながらそう呟いたのは、銀髪の少年。

まだ雪は降り出してはいないものの、肌を刺す空気はすっかり真冬のものへと変化している。

ふと目にした窓の外の景色さえ、まるで寒さに震えている様だ。

クシャクシャと丸め、紙屑と化した暦を屑篭へ放り込むと、彼はおもむろに碧を帯びた翡翠の瞳を伏せた。



この少年こそ、最年少で隊長職に就いた天才児と名高い、護廷十三隊十番隊隊長・日番谷 冬獅郎である。

彼は、隊の長の証である真っ白な羽織を翻すと、仕事を再開する為自席へと戻った。

今年は隊舎で年を越さずに済むだろうか、そんな事を考えながら。


「十二月と言えば、アレですよね!」


返答を期待して発した訳ではない冬獅郎の言葉に、妙に気合の入った声が返ってきた。

その声の主は、彼の副官である松本 乱菊だ。

彼の小柄な体格には少々大きめの椅子に腰を落ち着け、書類に筆を走らせようとしていた冬獅郎は、あからさまに不機嫌と言った様子で眉間の皺を深めた。


「……”クリスマス”とか言う現世の行事だろ?」


そう言えば最近、そんな話題で盛り上がっている隊員達を目にする機会が多いなと考える。

元々尸魂界にはクリスマスなどと言う風習はなかったのだが、現世の習慣が浸透しつつある昨今では一大行事と化していた。

事実、毎年この時期が近づくと、やれクリスマスパーティーだ、やれプレゼントだと浮き足立っている隊員も多く、仕事が捗らないのだ。

特に祭り事が大好きな乱菊の怠慢ぶりは酷く、いつにも増して仕事をしない。

お蔭で去年も冷たい隊舎で、仕事に追われながら年を越したのだった。


「ったく……そんなくだらない行事に浮かれてないで、仕事をしろッ!大体、お前は……ッ」


経験上、冬獅郎の説教が長引きそうだと察した乱菊は、彼が続きを口にする前に慌てて話題を転換する事した。


「や、やだ〜違いますよっ!十二月と言ったら、日番谷隊長の誕生日に決まってるじゃないですかVv確か来週…二十日ですよね?」


「………あ……」


そう言われてみれば確かに。

仕事の忙しさにかまけてすっかりと忘れてはいたが。


「だが、それがどうしたって言うんだ?俺達死神には、年齢なんて関係ない。だったら祝う必要もねぇし、どうだって良いだろ。」


彼はさも呆れたと言わんばかりに一つ息を吐き、中断したままの書類に手を掛け様としたが、それはニヤニヤと質の良くない笑いを浮かべた副官によって、またしても阻止されてしまった。


「そ〜んな事言っちゃって〜Vv本当は、  隊長とアツ〜イ夜を過ごす予定なんじゃないんですか?」

「Σなっ////!そ、そんな訳ねぇだろ////!!」


乱菊の冷やかしに、冬獅郎は噛み付く様に吠え立てた。

怒鳴りながらも、真っ赤に頬を染めている様が先程までの冷めた態度とは別人の様で、なんとも愛らしい。

だか、そんな表情も直ぐにいつもの不機嫌そうなそれに変わる。


 
 


>>To Be Continued


 

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