バレエコンサートを観てきました
三月の芝居で知り合った方々が客演をしている関係で、チケットも格安でゲット。久しぶりに、バレエとかあの客席の空気に包まれてきました。
規模、香水の匂い、女の子の多さ、綺麗な祝電、プレゼント。
去年の6月にシアター・ドラマシティでミュージカル観て以来の感覚。
構成は、モダンダンス的な振り付けをふんだんに取り入れた新作ダンス・子供のためのかわいい発表会、そして、ゲストダンサーを招いた名作「ドン・キホーテ」。
新作ダンスは、人間の力強さを感じるような、ダイナミックかつ斬新な振り付けで、鼓動が聞こえてくるみたい。
子供のための発表会は、無邪気さが弾ける可愛らしいものでした。可愛さもさることながら、曲もとてもよく、切なくなって泣きそうになるメロディがありました
泣くとこじゃなかったらまずいと思ってこらえてました。
さて、「ドン・キホーテ」。
ストーリーはよく知っているのですが、しっかりバレエ作品として見たのは初めて。
もう、キトリちゃんとバジルさんのカップルのダンスが素敵すぎる!!華やかで愛らしくて、かっこよくてしなやか!久々にダンサーのダンスを見ました。キトリの父を騙して死んだふりしてるのなんか笑えて笑えて…
ダンスだけで笑いをとれるなんて素晴らしいですよね
さて、全く話が変わりますが、ドン・キホーテって愉快な話だけど、なんだか滑稽さの中心に少し悲しい部分があるんじゃないかと感じる部分がありました。
時代遅れで、変わり者で、拘りが強くて、まっすぐで、臨機応変にできなくて、優しさを利用されて。ドン・キホーテみたいな子、教室にいるなぁ、なんてふと感じてしまいました。
この自身がタイトルロールであるこの作品の中で、彼の幸せはどこにあるのかなぁなんて、そんなふうに感じてしまいました。
しかし、やはり私はダンス好きで、しかもその原点はバレエなんだなぁと痛感しました。
バレエしたくてもできないから、新体操しました。ただ、やっぱり自分が求めるものとは違って、苦しい気持ちばかりが募って。
私は今まで、「踊りたい」と決断したことを間違いだったと考えてきました。ですが、バレエを観て、表現の世界に憧れるきっかけをくれた「踊りたい」という自分の素直な気持ちを思い出して、なんだか切なくなりました。
多分、良くも悪くも、新体操をした経験が、今の私を形作る1つのエッセンスになっているのでしょう。それは、これからも変わりません。
なら、「あのとき、踊って良かった。」といつか思えるように、私は表現する人生を歩みながら、そこに生き甲斐を見つけたいなと思うのです。
たかだか21歳で、こんだけしか芝居したことない人間の言葉にしては仰々しいですが。
毎日練習の度に胃を痛めていたあの頃の自分に、少しは報いたいのです。