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タイトルなし


呼吸は氷をかじったかのように
いつの夜も冷たく鋭い
大気は密度を増し増し続けている
月の不在を埋めたがるように

最高の終わりをずっと望んでいる
これっぽっちの物語でも
世界は密度を増し増し続けている
小さな隙を埋めたがるように

そして貴方の指は淘汰する
ミルク色の脆弱を
夜の明ける頃に
窓の下へ

そして私の足は踏破する
惑星の心臓を
その幻を

タイトルなし


純情、零れる朝の話
触れないでとしか言えやしないな
黄金色した浴槽で落ちる
鱗に映った私の横顔

タイトルなし


それは信仰にも似た恋で、絶えず僕は彼女の幸せを祈っている。それが幸せなのだ。
ふと、そんな何千何万と繰り返し思ったはずのことを変わらず思いながら外へと目を向ける。雨は止む気配がない。何か、大きな空白に気づいてしまったような気になって見つめたその窓には、独りの男が映っているだけだ。僕は、今日も彼女の幸せを祈っている。

タイトルなし


出かけられそうかい、ええ、そのうちに。便りは届きそうかい、ええ、そのうちに。
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