Fate/Grand Order プレイ


復刻バレンタインイベントで蛮神の心臓をただひたすら求めて、
クエストを周回していた紫水さん。

去年のバレンタインイベントの時にいなかった女性鯖からチョコ(イベント礼装)貰ったけど、
全チョコを集めるのが大変だった……。



岩窟王イベントの前にやった
復刻お月見イベントで回収した心臓も含めてぼちぼちと集めたけど
単体宝具持ちの太陽王こと史上最強のファラオを過労死(←ヲイ!

今回のピックアップガチャで謎のヒロインX[オルタ]が呼符1枚で来た時は
びっくらこいた。

何せ前日に星5鯖アサシンのジャックちゃんを狙ってガチャを回したけど、
爆死したからね!

その翌日にぽーん、と出てきた時は「!?」ってなったよ。

これで呼符できた星5鯖は4人目。

1人目はゴールデンこと坂田金時(1枚目)。
2人目はファラオことオジマンディアス(1枚目)。
3人目は竜の魔女ことジャンヌ[オルタ](2枚目)。
そして4人目が謎のヒロインX[オルタ](1枚目)。


妹の翡翠は呼符できた星5鯖は岩窟王1人だけ。

私が呼符でエッちゃん(ヒロインX[オルタ])来たって言ったら、
死ねって答えが返ってきた。

……え、うん。まあ、そりゃ呼符で星5鯖が4人もきとる姉に対して
そういう返答をするのは無理もないだろうなぁ……と。

とりあえず、エッちゃんはただいまレベル上げ中。

それからジャンヌの絆Lvが10になった。

アルトリアとジャンヌのスキルもオール10に。

星5鯖の中でこの2人だけが宝具Lv3というなんともまぁ中途半端なLv。

いっそのこと2人とも宝具Lv5になったらいいんだけど、
星5鯖の出現率は1%ほどなので、
なかなかでるわけもなく。

また肝心な時にはでなくてどうでもいい時に出るという物欲センサーもあるので、

出たらラッキーって思うしかないかなぁ(笑

Fate/Gardener  ACT:6(18)

「けれどまずは、
ライダーと因縁のあるバーサーカーを倒さなければならないわ。
生贄を食らってパワーアップでもされたら、倒しにくくなるもの。」
ローゼスフィールの言葉に満月は頷いた。
「生贄の保護と安全が最優先。バーサーカーはその後だ。
生贄を1人でも食らってしまえば、あいつはパワーアップをする。
討ちようがなくなる前に何としてでも倒したい。
それでもって間桐親子をご老体から救おう。」
「はい。」
「間桐のご老体をぶっ倒すのは2人を救ってからだ。
蟲を使役して、遠見の魔術か知覚共有をしているかどうかは
わからないけど、安全な場所で迷宮を見ているかもしれないからね。
居場所を突き止めて、徹底的に叩きのめす。」
「……死なない程度に叩きのめしてくださいね?」
「それは無理な相談。殺さないって言う保障はないから。」
「……根に持っているような言い方ですよね、それ。」
「いろいろと事情があるもんでね。とにかくそれは横においといて。」
「バーサーカー戦が終わったら話す、と
言ってくれましたからね。横においておくとしましょう。
預託令呪の確認をし終えたら僕は何をしていればいいですか?」
「特にやってもらうことはないし、
藍堂さんから連絡が入るまでは家の離れで待機。」
「………待機、ですか。」
「サーヴァントの戦闘力を甘く見たら駄目だからね。
筋力A+++のバーサーカーが相手じゃ
攻撃する前に瞬殺されるのがオチだよ。
おまけに魔獣、魔物のみが持つとされる攻撃特性である
怪力という保有スキルを持っているから。」
「……生身の人間が食らったら瞬殺ですね。」
「そういうこと。迷宮でばったり会ったら、
命を落とす危険性があるから。
私達が帰ってくるまで家にいること。
まだここにいた方が安全圏なんだし。」
「しかし、それなら間桐さんやロゼさんも危なくはないですか?」
「ランサーがついているんだから、心配は要らないよ。
それとも彼の腕を信用していないとでも?」
「いや、それはありませんが……。」
「深雪とローゼスフィールは
生贄にされるであろうホムンクルスや4年B組と
6年生を迷宮の外まで脱出させるために一緒に行くからね。
万が一、他のサーヴァントに遭遇したとしても
ランサーが対峙すれば時間稼ぎにはなる。」
「戦闘はランサーが引き受けてくれるから、
私達はその間に一刻も早く迷宮から
脱出しなければならないということね。」
「もし生贄が迷宮に入らなかった場合はどうするのですか?」
「その時は深雪とローゼスフィールは
アインツベルン城に足を運んでもらって、
ホムンクルス達を解放する。」
「ライダー陣営と鉢合わせになったら?」
「ランサーに戦闘をお願いして
その間にホムンクルス達のところに行けばいい。
迷宮に突入するのは私とセイバー、
それから深雪達を安全圏に避難させたランサーだけ。」
「………迷宮の最深部までどうやって行くつもりですか?」
「紅い麻糸の鞠(カーバンクル・アリアドネ)が導いてくれるから、
大丈夫。脱出ができるのなら、
最深部までの道を最短ルートで教えてくれるし。」
「……それならまあいいのですが……。」
「心配しているの?」
「かなり心配しています。
バーサーカーを相手に勝てる自信はあるのですか?」
「最後の1組になるまで、
負けるわけにはいかない。
聖杯の修復と破壊をするためにもね。
相手が狂戦士だろうが勝たなくちゃならない。
というか、負けられない。
だから先生は安心して預託令呪の確認をして、
家で帰りを待っていて。」
「……全員、死なずに帰ってきてくださいね。」
「うん、それは約束する。
誰1人欠けることなく、必ず帰ってくるから。
今生の別れみたいな発言をしないでよ?
私達の腕が信用できないとでも?」
満月の言葉に瑠樹は降参です、と言って両手を小さく挙げた。
「あまり無理をなさらないでください。」
「その台詞、そっくりそのまま返すよ。
先生だって監督役と仲がそんなに
よろしくないんだから土壇場で
根性を見せないと気合負けしてしまうから。」
「………何とか根性を出せることができたらいいなぁ、とは思いますが。」
「私達よりも先生の方が心配だけど、
そこは信用するしかないか……。」
「……逆に心配されてしまいました。」
「いや、それは当然でしょう?
下手をすれば殺し合いに発展しかねないし。」
「……そんなに仲が悪いの?2人は。」
「代行者を辞めるか辞めないかで結構揉めたぐらいだからね。」
朝食を終えて、口元を拭きながら満月は
ローゼスフィールの問いに答えた。
「何にせよ、学院の裏口からこっそりと入って
B組と6年生の後を追おう。藍堂さんとはどう合流する?」
「現地で合流するそうです。
学院の裏口に車を停めるから、と言っていました。」
「よし、ならこっちも車を使って移動しよう。」
「……思ったのですが、車はあるのですか?」
「うん。駐車場にね。とはいっても、
父さんと母さんは海外を飛び回っているからあまり使っていないけど。」
「……車検は大丈夫なのですか?」
「そこを気にしてどうするのさっ、2ヶ月前に終わっているって。」
「勝手に使用して構わないのですか?」
「セイバーの騎乗スキルを舐めちゃいかんって。
それにぶっ壊れたとしても、
駐車場には数台の車があるから。」
「………どれだけの数をお持ちなんですか、姫宮さんのお父様は。」
「あまり深く突っ込んでいくと、
キリがないからそこら辺でやめといた方がいいと思いますが。」
「……そうですよね。姫宮さんの父親って
世界有数の複合大企業グループの総裁ですし…。」
「これだけの豪邸を建てているものね……アインツベルン城と
いい勝負じゃないかしら。」
「………しかも両親にいたっては親バカだしね。」
「ま、マスター……戦う前から意気消沈しては
せっかくの気合いが拍子抜けしてしまいます。」
「あまり落ち込みすぎると、戦闘にも影響が出てしまいます故……。」
深い息を吐いてどんよりとしたオーラを放った満月に
セイバーとランサーは慌てた様子で慰める。
「満月さんのご両親には直接お会いしたことがないので、
どれぐらい親バカなのかは知りませんけど……ひとまず、
それは置いておきません?」
「ええ、愚痴るのはバーサーカー戦が終わってからでもよくてよ?
この場にいない両親に親バカだとか言っても、
何の返事もこないわ。」
「それはごもっともだと思いますが……。」
「……ローゼスフィールの言う通り、愚痴るのは後回しにしよう。
ご飯も食べ終えたことだし、準備はいい?」
気を取り直した満月の呼びかけにセイバー達は一斉に頷く。
「それじゃあ行こう。
全員が無事にこの家へ帰ってこられるように。
帰ってきたら、鍋パーティーでもしようとするかね。
こう豪勢にやって。」
「それはいいですね、楽しそうです。」
「鍋パーティーというのはそんなにも楽しいものなのかしら?」
「ええ、楽しいですよ。
いろんなパターンがありますから、闇鍋とかもありますし。」
「闇鍋は却下。
私の魔眼は暗闇でも視えちゃうから、楽しみが半減されてしまう。」
「それは失礼しました。
……というか暗闇でも視えるんですね……真っ暗闇でも?」
「当たり前だよ。ったくもう、
せっかくあがった士気がガクッと急降下しちゃったじゃんか。」
「空気を読まないのは瑠樹の悪い癖です。
これからはすまないさんと呼称してもいいですよね?」
「……いや、すまないさんと呼ぶのはちょっとやめてくれませんか?」
「はいはい、セイバーの言うことに
いちいち付き合っていたらキリがないからね。」
「元はと言えば空気を読まないのが悪いが、
セイバーも口論を煽るような発言はするな。
6年生と4年B組が出発する時間に間に合わなくなる。」
ランサーの言葉に満月達はハッとすると、
バタバタと朝食の後片付けを始めた。
「こういうバタバタとした状態での出陣ってありえるのですかね?」
「……自分から話題を振っておいて、何を言いますか。」
瑠樹はジト目で自分を見るセイバーの言葉に冷や汗をかきながら、
すみませんと謝った。
「皆、忘れ物はないね?」
後片付けを終えた満月が全員に訊ねる。
迷宮突入組と聖堂教会に赴く瑠樹は忘れ物がないかの最終確認をした。
「忘れ物、ありません。」
「僕もないです。」
「なら改めて。………打倒バーサーカーを目指して出発だ!」

 




                                                    続く。

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本日はリア充爆――ではなくバレンタイン当日です。


――2月14日。バレンタイン当日。

 

私立聖ミカエル学院初等部4年A組。


満月の机には。どん、と。ラッピングされたチョコの山が。


「……何これ。」
「宛て先がセイバーさんとランサーさんになっているねぇ。」

「……本人に直接渡せって言いたい。
持ち帰るの大変なんだぞぅ………。」


「舌の肥えている満月ちゃんと違って
セイバーさんとランサーさんはケチつけなさそうだもんねぇ。」

ケラケラと笑う和火に満月はこらこら、と言った。

 


一方、4年C組では。

そわそわとする律に深雪は大丈夫大丈夫、と声をかけていた。

「心配しなくてもいいですよ、役重さん。」
「そ、そうなんだけどー……。」

「変なことをしようものなら、私か満月さんが
相手の口にチョコを押し付けますから。」

「ちょっと待ってちょっと待って、それ下手すればつまるって!」


クスクスと笑う深雪に律は突っ込みを入れた。

 

「それでいつ小野さんに渡すんですか?」
「昼休みにでも渡したいんだけど……腐れ縁の男子達に
からかわれるのがちょっと…。」

「あ、それでしたら。満月さんがですね――……。」

ひそひそと話した深雪に律は目を見開いた。


「え?そんな場所でいいの?」
「はい。ここなら問題ないだろ、って。」
「そっかー………。じゃ、頑張ってみる。」
「はい、頑張ってください。」

 

 


――――昼休み。律に呼び出されて幸太がやってきたのは。

屋上に続く階段であった。

そこには満月と和火、深雪の3人がいた。


「……え、何。このメンツ。」
「開口1番がそれか。すごいな。」

お弁当を持ったまま目が点になる幸太に
満月は腕を組んだまま、口を開いた。


「これ、私ら3人からのチョコ。もちろん義理だ。」
「本命だって言われたら俺泣くぞ。」
「ほほう、それはつまり本命は役重さんからしか受け取らないってことだね?」
「あ、じゃあ拍手送りますね。」

「そういうのはいらんって。つか、変な目で見られるからやめれっつーの。」

そういいながらも、幸太は満月から義理チョコを受け取った。

「中身なんだよ。」

「一口サイズのチョコ。
私の母が世界的に有名なパティシエールだってこと知っているだろ?」
「……あー、そういえばそうだったな。
え、ってことは何?高級ブランドのチョコ?」
「母にレシピを送ってもらって私らが作った。」

 

「……何か倍返しがこえぇなぁ……。」

ドヤ顔の満月に幸太はうげ、となりそうになった。
「(こういう奴ほど倍返しがこぇえんだよなぁ……。)」


「できる範囲でいいですよ?」


「そうだよー、できる範囲でね。」

「ま、茶化すのもほどほどにして。ほらっ、さっさと行った。」

どげし、とチョコを押し付けられた幸太は背中を押されると
階段を上がった。

 

「……あれ?今、幸太がいなかったか?」

幸太と腐れ縁の男子児童が通りかかり、満月達に声をかけた。

「さぁ?気のせいじゃない?」

「はい、気のせいです。」

「それとも何か?いじるのか?いたら。」
「いやー、だってさ。
役重と幼馴染だからからかいの甲斐があるっていうか……。」

「へぇー……。」

氷点下よりも冷たい空気が漂いそうな満月の笑みに男子児童は
ピシリ、と表情を固まらせる。

 


「……あ、姫宮さんじゃん。いたいた。」

そこへB組の剣崎香夏子がやってきた。

「どしたの?」
「義理だけど、はいこれ。姫宮さんにあげようかとおもって。
後、紅林さんと間桐さんにも。
それからセイバーさんとランサーさんにも。」

香夏子が満月に渡したのはラッピングされた人数分の袋であった。

「カップケーキを作ったんだけど、ちょっと気合を入れすぎちゃって。
陸上部全員に渡しても余ったからさ、そういう売れ残りで悪いけど。」

「いいよ、そんなことはない。後で美味しく頂くから。
あ、ホワイトデーは期待してくれると嬉しいな。
倍返しするから。」
「え、そう?わぁ、嬉しいな!期待しているから、じゃあね!」

ひゃっほーいと叫びそうな勢いでその場を後にした香夏子を見た男子児童は。


「(……え?何?これ俺に対するあてつけ?)」

と思ったとか、思わなかったとか。


幸太が階段を上がると、
そこにはラッピングされた袋を手に持った律が
そわそわとした様子で彼を待っていた。

その姿に幸太もちょっとだけドキリとするが、
悟られないように気持ちを切り替えた。

「……え、何?昼休み中待ってたのか?」
「え、あ、う、うん……。」

幸太の問いに律はコクコクと頷くとは、はい!と袋を渡した。


「……え、何?チョコ?」

袋を受け取った幸太の問いに律は慌てて挙動不審な行動をした。

「チョコレートブラウニー!姫宮さんにレシピを指南してもらって
教わったの!」

「え……ここ最近帰りが遅かったのって姫宮んとこに行っていたからか?
……俺、律と一緒に作って食べたかった。」

「へぅあ!?」

幸太の斜め上発言に律は顔を真っ赤にした。

口をパクパクしている律をよそに幸太はちらり、と階段下を見た。

そこには満月達が相変わらずいた。……が。

和火と深雪が談笑している中、満月は幸太に気づくと。

口を開いて何かを言った。

「(えーっと……斜め上発言するなこの馬鹿……って、
え?何?姫宮って地獄耳!?それとも耳がいいのか!?
うわー!紅林と間桐、姫宮を取り押さえてくれないかな!?)」

残念ながら、和火と深雪に幸太(の心の)の叫びは届いていない。

「……こ、幸太?」

「へぅあ!?」

律に名前を呼ばれて変な声を出した幸太は彼女の方に顔を向けた。


「……あ、あのねっ、チョコプリンも作ったんだ……。
い、家の冷蔵庫に入れてあるから、家に帰ったら、
た、食べよ……?」

「お、おぅ……、お、お昼……一緒に食べるか?」
「う、うん!もちろんっ……!へぅあ!?
どうしよう、お弁当教室のとこ―――。」


「あ、そうだろうと思ってついでに持ってきちゃいました。」

「う、うわあぁあ!」

「ま、間桐さん!?」

ひょい、と突然現れた深雪に律と幸太は吃驚した。

はい、と深雪は律に弁当箱を渡した。

「ごめんなさい、机の横のフックにかけられていたのを
勝手に持ってきちゃいました。」

「あ、う、ううん!あ、ありがとう、間桐さん!」
「お邪魔虫は立ち去りますから、お2人で甘酸っぱい時間をお過ごしくださいねv」

「え、ええぇえ!?」
「は、ハートマーク飛ばすなよ……っ!?」

ではでは、と楽しそうに笑って階段を下りた深雪に
律と幸太は心臓がバクバクした。


「び、吃驚したぁ………。」

「お、おぅ………中庭でご飯、食べるか……。」

「そ、そだね……。」


満月達と別れた後、2人は中庭で仲良くお昼を食べた。

 


弁当箱が空になったのを見計らって、
幸太は律の作ったチョコブラウニーを食べた。

「ど、どう……?」

「……あ。美味しい。」


「よかったぁ………姫宮さんに教わってよかったぁ……。」

へにゃりと笑った律に幸太は顔が赤くなった。

「……幸太?顔が赤いよ?」

「へ、な、何でもねぇよ……!ほっといてくれ!」


「……あーあ。顔が赤いぞ。」
「あっつあつだねぇ〜。」
「そうですねぇ〜。」


そしてそんな2人を。満月達は中庭の離れた場所からこっそりと。

見ていたのであった。

 

 


おまけ。

 

「というわけでこれ、セイバーとランサーの分のバレンタインチョコ。
これとこれとこれは私達3人からで、
後はクラスメイトから。」
「……何ででしょうか。」
「……チョコは危険です、マスター!!」
「……え、ランサーが急に力説しやがった。」
「……急に力説してどうしたんですか?」
「胃潰瘍待ったなしでした。
殴り合いならともかく言葉という刃を微笑みながら、
突き刺し合っていた場合、止められるはずもなく……!」
「こらこらちょっと待て、話の方向性がズレているっての!
って言うかそれいつの話!?てか、何処で起きた事案なの!?」

 

 








さらにおまけのおまけ。



「……あ、チョコプリンもうめぇ。」
「え、ホント!?頑張って作った甲斐があった〜!
姫宮さんに教えてもらって良かったぁ……。」

「(やっぱ俺、姫宮達にもお返しをした方がいいのか?いいのか?)」





                                                   終わり。

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後はバレンタイン当日を迎えるだけ。

 

「―――――だ、大丈夫かな……。」


「そんな心配しなくてもいいよー、役重さん。
満月ちゃんに指南してもらっているんだから、失敗しないって。」

キッチンにあるオーブンでブラウニーの焼き上がりを待っている律に
和火は声をかけた。

「それはそうなんだけど………。」

「っと、役重さん。
これチョコブラウニーとチョコプリンのレシピね。」

ブラウニーとプリンのレシピを作成するためキッチンから離れていた満月が
戻ってきて律に紙を渡した。

「あ、ありがとう!」

「前日にでも作っておけば、当日学校でも家でもどちらでも渡せるよ。」
「そ、そだね………。」


目を泳がせる律に深雪はうふふ、と笑う。

「でも羨ましいです。お隣に幼馴染がいるなんて。
私にはそういう人がいませんでしたから。」

「うーん、私もそういう人はいなかったかなー?」

「えーっ、幼馴染って言っても人によってはからかわれるだけだよっ!!」

ぷんすかと叫ぶ律に満月はまーまー、と宥めた。


「仲良きことはいいじゃないか。幼馴染なんて貴重なんだし。」

「うー……。」


「あ、でもさ。ミカエル学院の生徒って
幼等部からの付き合いだったらほとんど幼馴染じゃない?
いやほら、転校していった子とか。海外に行っちゃった子とかもいるけど。」

「まー、腐れ縁って奴だよね。そういうのは。
でも家まで隣っていうのはなかなかいないんじゃないかな。」

「そ、そうだよねー………。」

満月の言葉に律があはは、と苦笑した時。


カチャリと言う音がしてセイバーが帰宅の挨拶をした。


「あ、帰ってきた。」

「ねぇねぇ、満月ちゃん。
セイバーさんに作ったお菓子の味見をしてもらっても
いいかなー?」

「あ、私もです!」

「いいと思うよー、セイバーも喜ぶし。」

 

「……あ、私も味見してもらっていいかなー……なーんて……。」

「いいよいいよ、大歓迎。」

和火と深雪に続いて律はセイバーに味見をしてもらってもいいか、
満月に聞くと彼女は二つ返事で了承した。


「そうと決まれば、焼き具合を見ないとねー。
ラッピングもしていく?」

「え、いいの?やったっ!」

和気藹々と賑やかに談笑する小学生4人にセイバーは
にこにこと笑った。


―――バレンタイン当日まで後2日。





                                                  続く。

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Fate/Gardener  ACT:6(17)

「……満月?どうかしたのかしら?」
「ああ、いや。何でもないよ。それより、
何か用事があってきたんでしょ?」
「そうそう、忘れるところだったわ。
深雪が朝食の準備ができたって伝えてくれませんか、と言っていたの。」
「わかった。朝食を食べて気合を入れたら、
森林地帯に行くとしよう。」
「………ええ、そうね。
シルヴィアが培養槽にいるホムンクルス達を助けてあげて、と
言っていたもの。彼女の願いを叶えてあげないと。
それがせめてもの彼女に対する恩返しだわ。」
ローゼスフィールの言葉を満月とセイバーは黙って聞いていた。
「………朝から辛気臭い話をしてしまったわね。
早く行かないと、深雪とランサー、
それから草摩先生が待っているわ。」
「……全員で帰ろう。ホムンクルスの衣食住については後で考えよう。
今は全員を助けることが先決だ。」
満月の言葉にローゼスフィールはええ、と頷いた。
リビングに3人がやってくると既に深雪とランサー、瑠樹が揃っていた。
「おはようございます、姫宮さん。いよいよ今日ですね。」
「先生、おはよ。……うん、とうとう今日だよ。」
「今日は気合が入る朝食を作りました。」
「……これまた朝から豪勢だなぁ……。」
「でも迷宮に入れば脱出するまで、
こういったものは口に入れることができないから
今のうちにだすのは妥当と言えば妥当かもしれないわね……。」
「……まあ、キャンディぐらいは持っていけると思うけど。」
「というより、迷宮内で口に入れることができるのは
キャンディぐらいじゃないですか?
水分補給と空腹を紛らせることはできますけど。
溶けるまでが持続時間ですから。」
「キャンディについては市販品でいいのかしら。」
「それについては問題ないよ。前に作ったストックがあるから。
……まあ、迷宮みたいな篭城戦を想定して作ったものなんだけど。」
「………ちなみにその効能は?」
「キャンディ1粒で1食分のカロリーを摂取することができる。」
「………3粒を口にしたら、
1日分のカロリーを摂取することができるということですか。」
「一応、いろんな種類があるよ?単一の味だと、飽きちゃうから。」
「……それはわかりますけど、
迷宮みたいな篭城戦を想定して作ったって、
その時は何を考えていたのですか?」
「それはほら、召喚されるサーヴァントによっては
城とかそういうのを建造してそこに篭るサーヴァントだって
探せばいるかもしれないだろうから。
長期戦になれば食料調達がそうほいほいとできなくなるから。
まあ、もし使う機会がなかったら、
災害時における非常食として保管しておく予定だったけどね。」
「……災害時における非常食というのはありがたいですね。
ちなみに賞味期限は?」
「……そんなことを聞くんだ……保存の術式をかけているから、
それを解かない限りは賞味期限なんてないよ。
一応、地下室の一角に非常食を始めとする災害時に
おいて必要なものが置かれているけど
その中にキャンディが入っているので、そこから取りました。」
「そうなると、ストックが足りなくなりませんか?」
「それに関しては大丈夫。キャンディは年に1回、作っているから。」
「……年に1回、ですか?」
「手間がかかるの。製造工程が。」
「そうですか。」
「まあ、そういうことにしておいて。
どちらにしろ、バーサーカーは長丁場になるからね。
エネルギーをつけておくのは大事なことだし。
……先生も自分の目的、忘れてはいないよね?」
「もちろんです。それに紫苑からの手紙には父上を1発ぶん殴れ、と
いう一文がありましたから。」
「……うわ、紫苑らしい内容だな。それ。」
「………先生の妹さんって、意外と凶暴だったんですか?」
「いえ、凶暴というよりは毒舌ですね。
しかも嫌味なのか冗談なのかわかりませんでしたし。」
瑠樹は哀しげな表情をしながらも、妹である紫苑のことについて話をした。
「……先生、朝から辛気臭い話をして落ち込ませないでよ。
メンタルがかなりダメージを食らったじゃないか。」
「……あ、すみません。
これから大事な戦いだというのに辛気臭くしてしまいました。」
「あ、いえ……変なことを聞いてしまった私が悪いんです。」
「辛気臭いムードは終わり。朝食を食べて気合を入れよう。
これから狂戦士との戦いがあるんだから。」
満月がそういった時、森林地帯を偵察していた使い魔が戻ってきた。
「翼が折れていませんか?」
「………ライダー陣営にでも攻撃をされたのかしら?」
鳥型の使い魔はその片翼が折れていた。
それを見た満月は翼に小さい何かを見つけた。
「……いや、ライダー陣営じゃないよ。これを見て。」
片翼から小さい何かを取り出した満月は
それを美雪達に見せた。
「……何かの破片、ですか?」
「ライダーの宝具は船と糸。
でも、彼は船より小さい使い魔を律儀に狙うような性格をしていない。
どちらかというと糸で使い魔を破壊するだろう。」
「となると、迷宮は既に完成しているとみて間違いないみたいですね。」
「……うん。不可視の術式とかにひっかかって、外壁にぶつかったんだろう。」
「迷宮が完成したのなら、ますます生贄を求める可能性がありますね。」
「ひとまず、6年生については私と深雪がついていくけどB組については…。」
「それなら私がB組の様子を見て行くわ。
車を運転することはできないから、
どうやって後をついていくかが問題だけれど。」
「それについては時雨が協力するそうです。
一般市民を危険な目に合わせないのは警察の仕事だとかで。」
「藍堂さんも仕事があるのに……。」
瑠樹の話を聞いた深雪は申し訳なさそうな表情をした。
「でも、そういうことを言っている場合ではなくてよ?
藍堂さんも聖杯戦争のことを知っているグレーゾーンの人間なのだから。」
「……まあ、彼と僕が交友関係を持っているということは
父上も知っているのであえて何も言わないと思いますが。
それに父上には時雨が協力者であることを伝えていませんし、
何の不都合もないはずです。」
「別に藍堂さんが前線で戦っているわけじゃないし、
先生が代行者だってことも知っている。
ペナルティを課せられる心配はないと思うけど。
だって息子に聖杯戦争のことを一言も言わなかったんだもの。
……そんな些細なことは水に流して。
ローゼスフィールは藍堂さんと一緒にB組の後について行って。
もし、何事もなければ慰問が終わった後、
藍堂さんに森林地帯まで送っていってもらうように。
帰りのことはどうするか、彼と話し合って決めて。」
「ええ、わかったわ。」
「私と深雪はセイバー達と一緒に6年生の後を追跡する。」
「………却って目立ちませんか?」
「何が?」
満月達の容姿が来場者の注目の的になる、と言おうとした瑠樹は
それを口にすることをやめた。言ってしまえば、
命を失うよりも恐ろしいことが起きるような気がしたからである。
「特に何の意味もない独り言ですので、
流してください。公欠の日数はどうしますか?」
「1日か、2日ぐらいでいい。あまり長すぎると、却って不審に思われるから。」
「わかりました。」
「怪我をした状態で登校したら、
学院がパニックになってしまうからね。
戦闘が終わった後の手当てをする時間が欲しいんだ。」
「あからさまに怪我をしました、という状態で
登校したら確かにパニックになってしまいますよね。
ハイドという連続狩猟殺人犯がいなくなったというのに、
またそういう物騒な事件にでも巻き込まれたのでは、と
いう疑いをかけられてしまいますし。」
「そうなんだよ……これが魔術を知っている人間だったら、
仕方がないかってことになるけど。
一般人だと隠匿しなければならないから。
そういう事情を知らなかったら、パニックを起こすのは当然だよ。」
「……いろいろと面倒ですね。隠匿をしなければならないのは。」
「そうしなければならないというのもいろいろ面倒だけどね。」





                                                                                           続く。
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