敬太「誰だろう?見たことない人だな」
すると、男性は俺の方に歩み寄り話しかけてきた
男性「やぁ、久しぶりだね、敬太君。元気かい?」
俺は知らない男性にいきなりそう言われたので、どうしたものかと考えこう言った
敬太「あの…どちら様ですか?」
男性「やはり、私のことを覚えてはいないか」
男性は、少し悲しそうな表情でそう言った
敬太「すみません。もしかして俺の知り合いですか?」
男性「いや、覚えてないならいいんだ。忘れてくれ。これを、君に渡そうと思ってね」
そう言って男性は一通の封筒を取り出し、俺に渡してきた
敬太「これは、いったい……」
そう呟いた時にはすでに男性はいなくなっていた
俺は封筒の中身を見てみることにした
中には一枚の手紙が入っていた
手紙にはこう書かれていた
「 招待状
この度は王立魔法学院 クライシスへのご入学おめでとうございます。
入学式は今日の午前8時からとさせていただきます。 各自、遅れないように必ずお越しください。
なお、すでに決まっていた高校につきましては、辞退ということになっておりますので
ご理解いただくようお願い申し上げます。
王立魔法学院 理事長」
季節は春、雪が溶け始め、涼しい風が頬を撫でる。
母「敬太〜、明日の入学式の準備はしっかりできたの〜?」
敬太「ああ、大丈夫。ちゃんと準備できてるよ」
母「そしたら、明日にそなえてもう寝なさい」
敬太「わかったよ、おやすみ」
そう、俺の名前は神崎 敬太。
明日は入学式で、晴れて高校生になるのだ。
俺は、小学・中学と何事もなく平凡な日々を過ごしてきた。
敬太「いよいよ明日か。高校生になっても平和な日々を過ごせるといいな。とりあえず寝るか」
そう言って俺は明日のために眠りにつくことにした
敬太「ここは………どこだ?」
ふと気が付けば、俺は見慣れない道を一人で歩いていた
敬太「たしか…俺はベッドに入ってすぐに寝たはず………。そうか!夢でも見てるんだな。」
俺はそう思い、とりあえずこの見慣れない道を歩いてみることにした。
すると、少し前の方からスーツをしっかりと着こなした、人当たりの良さそうな顔の男性が歩いてきた
今まで平凡な生活を送ってきた少年
明日は高校の入学式
早く眠りにつくことにした
夢の中、彼の前にスーツ姿の男が現れこう言った
「やぁ、久しぶりだね」
すると男は一通の封筒を渡してきた
目が覚めた時には見覚えのある天井があった
男から渡された封筒にはいったい何が入っていたのか
ひょんなことから魔法学園に入学することになった少年
「神崎 敬太」は学院でいろいろな仲間に出会い
隠された真実を知り、何を想い、どのような決断をするのだろうか
【無力な救世主】