介護職

入浴介助中、管理人が私を呼びに来た



先日亡くなられた利用者の御家族が御挨拶に来られているとの事



家族葬で大半のスタッフは昨夜ご焼香に行ったが、私は行けず欠席していたのだ



来所されたのはご利用者の息子さん夫妻



「一言お礼が言いたかったんです。父はいつもゆんさんの事を「とてもいい人がいる」と話してたんです。本当にお世話になりました」



癌がこの一ヶ月で急に悪化



入院は望まれず、ターミナルケアに入るも食事さえ喉を通らず、足から壊死



最後は眠るように息を引き取られたそうである



息子さん夫妻は既に穏やかな表情で施設を後にし、私は入浴介助に戻った

長男

夕食後、長男が成績表を持ってきた



見るところは1つ



そこに



順位12という数字が目に入った



12?



いやいや、ダメでしょ



10番以内なら



許そうかと思っていたのに



12



「12位か?」



「そうだよ。学年でね」



あ、(よく見ろ)



なあんだ(よく見ろ)



学年かーい(よく見ろ)



クラス順位かと(笑)



クラス順位は3番だったよ



待てよ



学年12位?



ン百人いるのに?



「お前、スゲーじゃん」



まぁ



わざわざ成績表見せるなんて



良かったに決まってるし



「お父さん」



「何だ?」



「この成績、何かもらえてもいいと思わない?」



(お小遣いか、、)



「よし、お母さんにも相談してみるよ(父は失業中の身だし)」
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