長男

まだ受験が終わっていない友だちにあげるそうだ

ユキ

「ただいま。ユキ」



好きなものを食べさせてあげて下さい。ただし、塩分のあるものはダメです



「帰って来たよ」



薬も食事もほとんど受け付けなくなったユキ



「ユキちゃん」



病院の先生が言ってた



「ユキ?」



この五日のうちに食欲が戻るかどうかが重要です



「おぉい、、」



今朝は一口も食べなかった



「ご飯だよ」



ご飯もチーズも顔を背けた



「ユキぃ」



そうだ



「、、、、」



今日はバナナでも買って行くか。これはいいかも



「バナナだよ」



食べてくれよな



「バナナ、、」



少しでも



「ユキ」



子供たちには



「寝てるのかな?」



覚悟はしておくように



「ユキ」



伝えた



「ユキ!」



家に帰ると



「ユ、キ、、」



ユキ。11才。雌。コーギーとテリアのミックス。商店街の段ボール箱にいた。「私、クリスマスプレゼントはこれがいい」長女が中学の時だった。雪が降ってたから、名前を‘ユキ’にした。

〜さよならユキ〜
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