「あ、ゆんさん、も少し足ずらして」



立位が出来ない父だが、体重は知っておく必要がある



「こ、このくらいですか?」



施設で月に一度は体重測定



「あっ、違います、反対の足です」



家庭用の小さな体重計で行う



「これでどうですか?下、全然見えないんですっ」



私が父を抱き上げ体重計に乗ったところで



「あ、オッケー、読めました」



スタッフに数値を読んでもらい



「107キロですね」



その後、私の体重を引く



「ふう。先月は二人で110キロだったから、二人共痩せた感じかな?」



体重測定だけで、この達成感なのである