(旧)探求日和

【宇宙/創世史.第一,前2/1:1-3,後2/1:4-6 】:世界観
2014.6.16 21:11
2/1:1
何も無い宇宙に只一人の創造主が居た

その者は何一つも無い世界の淋しさを
嘆き,その太陽惑星のエネルギーと
自身の力で命を創り上げては楽園を築いた

命達に役目や土地を与えては妻や夫,
そして子を創造主は永久に与え続けた

だが,そんな創造主の慈悲を蔑ろにした
男女が居た

2/1:2
彼等は隠れながら,ひっそりと愛し
合って居た

創造主に与えられたモノでは無く,
自らの感情で伴侶を選び,そして二人は
強く求め合って仕舞ったのだ
身体に性器を創り上げ,そして禁忌を
犯した二人は一つと成った

快楽と満足と愛情が二人の心を強く
満たし,そしてそれを行う度に二人の絆は
更に硬く成って行った…

そして二人は,最大の禁忌で在る"命"を
女の身体で創り上げ,女は愛の結晶を
身籠もったのだ

2/1:3
後に,その事を知った男の妻子と創造主は
怒り狂い,禁忌を犯した二人を強制的に
捕らえた

叫ぶ男は妻と子の元に引き戻され,同様に
叫ぶ女は造られた牢に閉じ込められて仕舞った

創造主は二度と,この様な事が起こらない
様に内と外を二つに分け,そして内の
聖域を囲む様に高い壁を造り上げたのだ

その日から,命達も強制的に二つに分けられ,
身分が天と地へと別れて仕舞った

2/1:4
しかし男は,与えられた美貌の妻子因りも
自身が強く愛した平凡な女とお腹の子の為に,
身分も妻子も全てを捨て,命がけで女を救い
出したのだ

脱走した男は女を抱えて走り出す

…だが,聖域を囲んで居る壁に因り,
二人は直様兵に捕らえられて仕舞った

2/1:5
男は身籠もった愛する女を守る中,
創造主は初めて"死"を創り上げたのだ

この手で女の生を消し去る事で--------…

男は泣き叫ぶ,動かなくなった女を強く
抱きしめながら創造主に悲願する

だが,禁忌を犯し続けた二人を創造主は
一切赦さず,直ぐに死んだ女を外に飛ばし,
性器を切り取られた男は記憶全てを奪われ,
そして元の妻子の場所にへと戻したのだ

2/1:6
初めて見た"死"に,創造主以外誰一人も
声を上げる者は居らず,只々震え上がって
居ただけで有った

その中で,記憶を奪われた男の白き息子は
青ざめた顔で見たのだ,二つに分裂した
創造主の姿形を…

黒の片割れは直様外へと飛んで行き,
白の片割れは美しき女の容貌へとなり変わり,
そして恐怖の言葉を口ずさみ,その日から
閉ざされた楽園は階級社会へと変わり果てて
仕舞った

第二創造主は知ら無い,
死んだ女の子が生きて居る事を…

第二創造主は知ら無い,
自身の片割れがその子を生かし,
育て上げてる事を…

第二創造主は知ら無い,
記憶を失った男の白き息子が
全てを終わらせ,そして新たな世界が
始まるのだと----------…



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