こんな新八くんだったらどうなるのか検証
:その2




「新八ィ」
「ハイ。何ですか銀さん」
「今更ながらだけどよ、何で俺ってお前と付き合ってんだっけ?(真顔)」
「えええええ!?(ガタタッ)いやいや、本当に今更すぎでしょ!?何で今更そこの根本的意味を考えだしたの!?遅くないですか、僕ら相当長いこと付き合ってるよ!?せめて最初のうちに考えておけよ、そういう大事なことはよォォォォォォ!!」
「うっせーな最初とかもう忘れたよ。つーか考えるも何も、お前と俺だろ?別に改めて向き合う必要すら感じなかったわ。つまり付き合うっつーか、それすら特別に考えてなかったというか」
「いやどんだけ感覚だけで生きてんのアンタは!何それ、信じらんないよ!むしろどんだけ僕はアンタに軽んじられ続ければいいのォ!?」(←正論)
「落ち着けよぱっつぁん。何も俺だって感覚のみで生きてる訳じゃ……でもよくよく考えてみろよ、元からの俺らの関係を。元々が一緒に暮らしてるも同然じゃねーか、年がら年中一緒にいるしよ、現にお前のメシなんざとっくの昔に食い飽きてんだよ」
「じゃあこれからは銀さんが延々と食事当番しててくださいよ。それで解決しますから」
「それは無理です(即答)」
「ふざけんなやァァァァァァ!!何それ、僕のご飯をけなすくせに欠かさず要求してくるとかマジ何ィ!?」
「つーか違ェよ、つまりはアレだ、要は俺とお前で改めて付き合う意味って果たしてあったの?みたいな(真顔)」
「いやどこまで根本を攻めんのアンタはァァァァァァ!!もう嫌ですよ、自分の中の概念が覆り過ぎて僕もう吐きそうですよ!(そして泣きそう)」
「だって改めて考えてみてもよォ、いまいち疑問じゃね?べっつにお前、どう考えてみても、どう重箱の隅突き回してみても俺の好みのタイプって訳じゃねーもん」
「(カチン)……や、そんなん言うなら僕もですけどね。重箱の隅をどれだけくまなくチェックしても銀さんは僕のタイプじゃないです。僕の理想形、と言うか全僕の最大理想形はお通ちゃんでしかないんですけど」
「なあ?そうだろ普通に。俺もお前もホモじゃねーし。俺の好みのタイプって言えばアレだよ?何か尻軽っつーか、しのごの小難しい口説き文句なんざ並べずともなるべく気軽にさくっと、」
「ああハイハイ、分かりました。よく分かってます、銀さんのそういう俗物っぽさは(冷たい目)」
「ばっかお前、お前のそういうとこだよ。思春期特有の面倒臭え潔癖さっつーかよォ」
「そういうとこってどこだよ、てかいいんです思春期なんで!無駄にニマニマしてんのがほんとに腹立つ!」
「でもマジで思わね?何でこんなんなってんのか」
「まあ……そう言われると」
「じゃあ明日っから通常営業に戻れるかってなったら、お前どうする?」
「え?じゃあ明日から銀さんとイチャイチャできないという事ですか?」
「そう」
「んー……それは嫌ですね」
「え。即答かよオイ」
「だって僕、銀さんとキスしたりしたいです」
「へ!?……あ、ああ、そうね、へ〜。お前俺のことそんなに、へえぇ……ふ、ふーん……いや俺もアレだけど?うん、アレだけどホラ」
「いやアレって何だよ。全然分かりませんよ、てか何なのアンタは急にそわそわと……じゃあ逆に銀さんは平気なんですか?僕と何も、その、キスとか色々しなくても」
「……。……うっせお前、もう黙っとけっつーの!!何お前、マジ何!?新八の分際で、つか単なる新八のくせによォォォ!!」
「えええ何でそこで逆ギレするの!?てか僕こそアンタにキレていい事態だった筈だよね!?ちょっ、待っ……んぐぐ」



A.銀さんから話振ってきたのに、最後は何故か凄い勢いでチューしてきた(完全に銀さんの負けである)