*まとめ*





あれれ?またお得意すぎる脱線が始まってるから、早急に元に戻す。

まあ新八くんの乳を吸ったり噛んだり舐めたり、舌で転がしたり、その魅惑のテイストを味わったり、爪で引っ掻いたりくすぐったりしているうちにですね、すっかりしっかり晋助も勃起して挿入って流れですね(だからほんとお前)
でもたまぁにお布団の上もいいんじゃない?正常位でできるって攘夷高新には珍しいよね。

そしたら絶対チューしまくってると思うよ。優しいキスも、激しいキスも、どっちもありですよ。
そんで終わってもまだ二人して汗ばむ肌と肌をくっ付けて、いちゃいちゃいちゃいちゃしてますでしょ?新八くんが気怠そうに文句言っても、


「高杉さん……暑い……」
「黙れ、俺だって暑ィんだよ」
「なら離れればいいでしょ、アンタが」
「ふざけんなテメェ、ここは俺の部屋だろうが。……つまり、主人権限だ」
「どんな権限?!」


もうね、晋助もばかですねこいつね(真顔)。くっ付いてたいからこうしてる、とも素直に言えないんだよね。くっそ愛しいわあ。
でも脚とか絡めたりして、お布団の中でいちゃいちゃとしてる高新は萌えるなあ!とても!煙管なら仰向けでも吸えるし、晋助なんてかなり行儀悪く事後の一服してそう。

んで晋助は仰向けで寝ながら脚組んで煙管吸ってて(どんだけ行儀悪いのか)、新八くんにその姿&喫煙を叱られて欲しいですよ。


「また煙管吸ってる!てか何!?アンタはどこまで行儀悪いんですか、せめて身体起こせよ!」
「あん?うっせェよ。俺のことは放っとけガキが(ギロリ)」
「放っとけねーよ!アンタのこと放っといたらどこまでもこのままですよ!」


晋助に睨まれたところで、新八くんはもう全然怯まないのね。んで、持ち前のその気立ての良さで、晋助の吸ってる煙管をそうっと取り上げた。
でも晋助が、

「っ、返しやがれこの阿呆」

と身体をガバッと起こしてきたら、そうそう、とばかりに素直に煙管返してくれると思うけどね。新八くんの事ですし。そしてニコッと笑いながら、

「高杉さんのこと、僕が放っておける筈ないでしょ。ばかですね」

なんてね。よいしょと、晋助の裸の肩にその辺に落ちてる絽の羽織りでも掛けてくれたくらいにして。

自分だって裸身なのにとりあえず晋助に羽織らせてくれるという、その上でさりげなく晋助のお行儀も訂正、てかもう私が結婚したいね新八くんとね。お願い大事にするから(そんな血走った目で言うなや)


晋助はその笑顔から、咄嗟に顔を背けた。何かよく分からないけど、やっぱり見ていられなくてね。新八くんから『放って置けない』なんて言われて、ばかにしやがってガキのくせに、とは思うのに、俺を誰だと思ってやがる、なんて高飛車な事も思うのに、それなのに、
不思議と胸があたたかくて、変に気持ちが浮き立ってましたね。

でもねえ、素直にそう言える筈がないから皮肉を言ってしまう。


「……チッ。どこまでも世話焼きのガキが……(キュン)」

ってオイオイ、皮肉ってる筈なのに晋助のときめきもクライマックスですよ(本当だ)。んでも、そんなんやって図らずもいちゃこいてたらね、急にスパンッとお部屋の障子が開いて。





「「────っっ!!??」」





二人してピキィって固まったよね。もう瞬時に固まったよ。その障子に手を掛けて立ってたのが桂さんだったもんだから、二人して緊張感マックスですよ。


「あ……あ……桂さん……」


って新八くんはお口パクパクしてるし、晋助も動揺してお目目を少し見開き気味で、何なら肩から羽織りもパサっと落ちたくらいにして、けど何も言えずともスッと新八くんの身体の前に右手を翳して、自分もまた上半身裸なんだけどもう羽織り直してる余裕もなく、新八くんの裸の肩にパサってお布団被せております。


「ヅラ……テメェ」


もう見つかった!って思いで二人の頭の中はいっぱいですよね。でも何とか新八くんはこの場を取り繕いたいので、


『高杉さん高杉さん、何とか言って!うまいこと言って!』


パパパッと身振り手振りのジェスチャーで伝えるけども、晋助だって分かんないからね、こんな時の切り抜け方なんて。ついこの前童貞捨てたばかりですもの。


『馬鹿言いやがれ。テメェがどうにかしろ、早くしろ』
『無理っすよ、マジ無理ィィィィ!!無茶言わないで!高杉さんの方が僕より今は余裕あるでしょ!』
『余裕はあるが、ヅラに対する効果があるかは分かんねェ。何しろヅラだしな。だからテメェがどうにかしろ、ふざけんな』
『おいィィィィィィ?!アンタこそふざけんなよ、僕にばっかり無茶振りしやがって中出し野郎!!』


ちなみに、この時の二人の会話もジェスチャーです(だから本当に仲良いなお前ら)
でもそこまで二人を戦々恐々とさせる桂さんはと言いますと、障子戸に手を掛けて開いた仁王立ちの姿のままで、その場を動きません。ピクリとも。

だから高新も二人して顔を見合わせて、

「あ、あの?桂さん……?」
「ヅラァ……テメェどうしたってんだ」

などと各々に声を掛けますが、当の桂さんは、

「ZZzzzz……ぬ"ー……ぬ"ー……zzzz……」

って寝てますので、てか寝てんのかよォォォ!?え?どんだけ寝相悪いのこの人!そりゃ晋助とは隣同士のお部屋ですけど、だからってどんだけ!(キレツッコミ)(お手本は新八くん)

そりゃあもちろん、寝相の悪すぎるそんな桂さんを見た新八くんだってツッコミますよ。

「えええええ!?寝てんのこの人!寝相悪すぎだよ、何で立ったまま寝てんの!?しかも目はバッチリ開いてるし!」

しかし晋助はホッと息を吐きつつ、


「ああ……まあヅラだしなァ。こいつはたまに、寝たまま俺の部屋に来やがる」
「えええ!?こんなんって高杉さんの日常なの!?怖えええよ、僕の知らない世界ですよ!桂さんって夢遊病なの!?」
「いや、ヅラは寝たまま俺の部屋に来て……手前の攘夷論を語ったりはしてるな。ガキの頃からよくある」
「いやだから怖い怖い怖い!どんな寝相だよ!」


新八くんとこんなん話して、てかまだ傍らに桂さん居るしね(爆)。全然いるからね?何この子ら、しかも二人して裸ですよ、マッパですよ?フルチンですよ。フルチンで布団の上に起き上がってね、桂さん指差しながらこんなん言っててね、てかある意味では摩訶不思議絵図ですね。ええ。

マッパ高新と「zzzz……ぬ"ー……ぬ"ー……zzzz……」と寝こける桂さん(仁王立ち)と言う。さすが銀魂の世界だわコレ。

てか少し上の(爆)って表現懐かしいけど、マジ(爆)だよね。何やってんのこいつらね(ほんとだよ)。もうすっかりカップル感丸出しですよね、ええ。
爆発しろよリア充ぅぅぅぅぅぅ嘘だよ高新は爆発から守るよ!ってなもんですよ(なら最初からそう言えや)


桂さんも晋助と仲良いな、しかしな。晋助も色々諦めてそうだしね、相手が桂さんならね。銀さんほど喧嘩はしないよね。何なら銀さんより古い付き合いですし。

そしたらまあ、懇々と寝てるだけの桂さんを二人してそうっと桂さんの部屋に戻すのは高新ですよ。もちろんフルチンで運ぶ。
フルチンのまま互いの息を合わせて桂さんを横にして、晋助が桂さんの頭側を持って新八くんが足側で、どっかの某国の死体運搬屋も真っ青の真剣さで、恐る恐る、だけど首尾よく運搬し、隣の桂さんの部屋の障子戸を開け(新八くんが足の爪先で開けた)、


「せーの、で行きますよ高杉さん!せーの、で桂さんをお布団に着陸させましょう」
「ああ。俺に遅れを取るんじゃねえぞ小僧」
「(イラっ)え?いやそれ止めてくれませんか、小僧って。僕ら二つしか歳離れてないですから。何か違う、今はそれ違う」
「チッ……なら何がいいんだテメェは。あとは嫁か、せいぜいで姫しかねェだろうが……(ふう)」
「それ以外の選択肢がアンタの中にないのが逆に驚きっスよね(真顔)」


そんなボケツッコミをかわしながら(だから仲良いよなお前ら)、
せーのでお布団に桂さんを置いて、ふううと互いに目を見て息を吐き……


──てか、あの、高新はまず着物を着ろよ?(着眼点)
マジ着た方いいって、何をフルチンで漫才してんの?ナニをぶらぶらさせながら、桂さんをえっちらおっちらと運んでんの?

全く……セックス以外での初めての二人の共同作業が、まさかの桂さん運搬だっただなんて。そりゃ高新の結婚式ではまさかの桂さんに仲人頼むわな、うん(そしてしっちゃかめっちゃかになります)




そんで桂さんをフルチンで運んだ二人はと言いますと、また晋助のお部屋に戻ってからもそもそゴソゴソと着物を着て(ここでようやく)、一息ついた後にまた目を見合わせて、


「ば、バレて……ないですよね?桂さん、寝てましたもんね?お布団にも慎重に置いたし。目は思いっきり開けてたけど」
「ああ、バレちゃいねェな。寝てたなあれは。ヅラの目は……終始開いてたが」
「よかったー……」


ってヒソヒソ話し合ってるんだけど(良かったの?)、

「でも、もしも、万が一ですよ?僕らのことが本当に誰かにバレたらどうします?桂さんでも、坂本さんでも、銀さんでも……」

と不安がる新八くんに対し、晋助は少し考えて、

「どうもしねえよ」

と答える。それに、え?って聞き返す新八くんに、

「どうもしないって?ひ、否定……しないんですか?何か理由をつけるとか」

至極一般的に聞き返す新八くんにも、晋助は、

「どうもしねえ。否定なんざするか。テメェと俺がこうしてんのは事実だろうが。銀時は……死ぬほど怒って俺をブチ殺そうとしてくるだろうが、俺ァあいつに負けるつもりはねえ」

プイッとまた頬を逸らして言うけど、もうね!
それを聞いた今の新八くんのお顔ときたら、ね!ね!


「……え?えええ?えーと……そう、ですか。そ、そう、なんだ?いいんですかアンタ、僕との仲を認めても?へえ……(かああ)」


って、マジ赤面してるからね!だって何?!少し前までは『こんなん見られたら全部テメェのせいにすらァ』などとのたまってた晋助がですよ?!(いやほんとだよ)

何か少し見ないうちに大人になったよね。少し見ないだけで少年は男に……ってどこ視点?(謎だよ)

謎の親戚みたいな視点なんだけど、晋助がこんなん言ったら私も嬉しくなっちゃうなあ。掛け替えのないものを見つけて、それを護り始めたんだなって思ってね。銀さんに対する対抗意識より、大切なものが晋助の中に芽生え始めたんだなってね。

だからもう何も言わないけど、新八くんだってほんのり胸が暖かくなったと思うよ。




(ねえ。僕のこと……高杉さんってどう思ってるんですか?)





って、黙ってる晋助の横顔を盗み見ながら思ったよ。胸をドキドキさせたさ。




(銀さんと僕が近付きすぎると怒ったり、皆に僕との仲がバレても言い訳しないって言ったり……ねえ、それってどういう事ですか?)



でも、何だか今度こそ新八くんは素直には聞けなかった。二人の関係をあからさまなものにしたら、今はだめな気がした。
やっと少しずつ構築されてきた、ガラスみたいに壊れやすくて脆い二人の関係を今明らかにしたら、無理に形作ろうとしたら、きっとそれだけでこの関係はパリンと割れて壊れてしまうかもしれない。そうなるのは嫌だから。

だから黙ってるのは新八くんの思いやりだよね。新八くんの優しさで、今は黙することを選んだのです。


きゅうんと痺れる甘い痛みが、たとえどれだけ胸に積ろうともね。