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30代/二次元/メンタル/お洒落
件の社員さん二日目2
21:22 2017/10/25
新卒くんがあかりを落とした店内でセコムを設定する間、わたしとサブはお店の外で傘をさして待っていました。

スネ「ハウさん、ありがとね」
ハウ「こちらこそ8ヶ月間?うーん5回くらい?ふふふ、お世話になりました。最後にお話しすることができて嬉しかったです」
スネ「ハウさんはこれから派遣元の会社のほうにうつるの?」
ハウ「えっ、なにかお話聞いてあるんですか?」
スネ「ううん。いろいろ商材取り扱うんだっけ?」
ハウ「いえ修理専門の部署です」
スネ「そうなの?じゃあ楽じゃん、キャッチとか営業しなくてよくなるし。お客さん来たらイラッシャイマセーっていうだけでしょ」
ハウ「えー、でもわたしはキャッチも営業もしたいですよ。机に向かってるより人と話してるほうがいい」
新卒「お待たせしました」
スネ「じゃあさ、コイツとチェンジしません?新卒そっちの会社にあげるんで、ハウさんこっちで。中国人店長のところはもうすぐ閉店なんすよ、だから次は俺のエリアで」
ハウ「新卒くん、なんかすごいこと言われてますよ。ふふふ」
新卒「見捨てられたっす」

マクドナルドの前を通り過ぎようとしたとき、ふとスネ夫サブが足を止めました。

スネ「マック寄って行きません?だめっすか?」
ハウ「わーい、じゃあ行きまーす」
スネ「俺持ち帰りなんですけど、寂しいからいつもコイツに付き合ってもらってるんです。こういう時間作らないとなかなか話せないし」

セットをオーダーして出来上がりを待つ間、3人横並びになって話をしました。

スネ「ほんと昨日の案件はマジでないよ。ハウさんがクレーム対応入ってくれたんだからね?」
新卒「いやあれ、俺はちゃんと正しいこと伝えましたよ。ちゃんと紙にも料金書いて渡して」
スネ「ちゃんととかじゃねーんだよ、引き継ぎの顧客ファイル見たけどなんにも情報書いてないじゃん。ねえ?」
ハウ「ですです。三行くらいしかなかった!ふふふ」
スネ「しかももう一人の新卒がおまえに電話かけてもまったく出ないしさ」
新卒「あーそれはちょっと、自分旅行でディズニーランド行ってたんで」
スネ「俺らを無視して彼女とワンスアポンアタイム見たんだ?今日はこの後キメるぞって、気分上がっちゃってたんだ?」
新卒「そうっすね!」
スネ「いや誰だって休みの日に電話とりたくないのはわかるよ。それも彼女とデートしてたら出たくないよな。でもな、マジで昨日のクレームすごかったんだからさ!ねえ、お客さんの怒りようやばかったよね?」
ハウ「うん、新卒くんが『首を洗って待っとけ』って言われてた」
新卒「やば、ガチクレームじゃないすか」
スネ「そうだよ!ディズニーでワンスアポンアタイムの花火が打ち上がってる頃、こっちはおまえのせいで炎上してたんだよ!どんだけしんどかったかわかってる!?わかってんの!?うん!」

このセリフを大真面目にいうのがスネ夫サブという人だなあって。新卒くんもわたしも笑ってしまいました。

お店を出て駅を目指します。わたしはいちごのシェイクだけ頼みました。

スネ「ご飯は?」
ハウ「ご飯は家で作ります。甘いものが飲みたかったからとりあえずこれだけ」
スネ「あ、ご飯は作れるんだ?笑」
ハウ「作れますよ〜!一人暮らしなんだから、作れるでしょう」
スネ「でも帰ってもハウさんひとりなんでしょ?作ってあげる相手はなく笑」
ハウ「そうですね。でも大丈夫ですよ、来月いい人と知り合って、クリスマスはその人と一緒に過ごしてますから。ローストチキンを焼くの。ふふふ」
スネ「ローストチキンってあれでしょ、それあそこの店でしょ?笑」
ハウ「ケンタッキーじゃなくて!ちゃんとにわとりを丸焼きにするんですよ」
スネ「それあれでしょ?ほらほら、あっちの店でしょ?笑」
ハウ「焼き鳥でもなくて!ちゃんとローストチキンとケーキと、プレゼントも用意します」
スネ「なにプレゼントするの?」
ハウ「うーーーん?新卒くん、男の人って何が嬉しいですか?」
新卒「そうっすねー」
スネ「え、プレゼント贈る相手いるの?」
ハウ「いない」
スネ「相手いないのに、何プレゼントしようか考えてるの怖いんだけど」

駅に着きました。新卒くんは先に別の道へ歩き始め、わたしはその真逆へ、スネ夫サブだけ駅をつかいます。

ハウ「じゃあスネ夫サブさん、今日までありがとうございました」
スネ「大丈夫だよハウさん、なんかまた普通に会える気がする笑」
ハウ「いやーーー会わないですね、もう本当に今日でお別れだと思いますよ!ウルルン滞在記の最終日みたいな感覚ですです。別れの朝〜」
スネ「会える気がするよ。昨日みたいにさ、あれっ?なんでここにいるの!?みたいな場所でひさしぶりにばったり会ってさ。だからさよなら言うのは禁止、いつもどおり帰ろう。お疲れ、またよろしくお願いします!」

これが別れ際の挨拶でした。湿っぽくなく、変に仰々しくなることもなく……らしい終わり方なのかもしれません。

まさか二月の頃はこういう感じで話せるようになるとは思っていなかったし、わたしもできるだけ接触を控えていたけれど、正面から向き合ってみたらだいぶ印象が変わりました。よかったです、最後にお会いできて。

話題:どうでもいい報告

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