※FF7パラレル
ノマカプでザクエア。突発噺。
見上げたのは冬の空。
しかし、此処からはそのある筈の空が、
見えない。
巫女は踊り、然れど夢は絶えず
何時ものように忍び込んだのは教会。町一番の教会はそれ相応に警備も厳しく、礼拝堂以外は一般客の立ち入りが禁止されていた。
「エアリス、……いる?」
初めは好奇心だった。
礼拝堂の隅にある扉。普段は必ず警備員が立っていて、奥に進もうとする者を拒むその扉は、ザックスにとって不思議なモノだった。あの奥には何があるのだろう。そんな疑問は日に日に大きくなるばかり。
幼い頃、一度だけ神父に聞いたことがあった。あの奥には何があるのだ、と率直に。
『あそこには巫女が居られる』
返ってきたのは短いその一言。
『巫女』という概念を知らなかったあの頃は、そりゃあ大層なものがあるのだと勝手に思い込んでいた。きっと金銀財宝が眠っているのだと下らない確信さえあった。
そして、ザックスは少年から青年へと変わり、『巫女』の意味を知った。
いや、今では意味だけではなく、その存在自体も、知ることになった。
「エアリス、エアリス?」
「……ザックス?」
警備員のいない隙を狙い、扉の向こうへと忍び込む。そうすれば、そこには愛しい少女の姿。
檻を隔てて向こう側。
首に鎖を繋がれた少女がそこにいる。
彼女が、『巫女』ことエアリスだ。
『巫女が踊れば世界が報われる』
何処かの文献にそう記してあるように、彼女の仕事は踊ること。彼女が踊れば辺りに幸せが降ると言う。
何とも不思議な力。
ザックスにとってそんなことは馬鹿馬鹿しい迷信として片付けてしまいたい程だ。
彼女の肩書きが、彼女をこうして檻の中へと閉じ込めているのだから。
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長いのでここまで。めっちゃ中途半端。結局何が書きたいの?って感じですね。
続きは頭の中にはあります。気が向いたら書く、かも。