まだ
うっすらと明るさの残る午後7時。




『Nさん見て!
お月さまキレ〜イ(*^o^*)』



上ったばかりの大きな月に誘われて、

彼は 帰り道と逆の方向にハンドルを切った。





『ちょっと、お月見して行こうか。』




海面に映った月明かりが、

細長い道のように伸びてとっても幻想的。





『月って、なかなかキレイに撮れないよね。』




背後でカシャカシャと音がするので振り向いたら、
Nさんは自分の愛車にスマホのカメラを向けてる。



また車に酔いしれてるわ…

Nさんをほっといてお月さまを眺めていたら、



『ね、こっち向いて!』



カシャッ!





後で彼から送られてきた画像は、



海に向かって立ってる私の後ろ姿と、



フラワームーンをバックに
幸せそうに笑うふたりが写ったものだった。