お嬢さんを僕に…!

Nさんが、
不意にこんなことを言った。


『オレ、
彼女がいる! って オカンに言ってあるから。』



最近外泊したり、 休みの日にいそいそ出掛けて行くから、

『特定の人がいるの?』と、
お母さまに聞かれたらしい。




離婚してから十数年独り身のNさんを見かねたのか、
先日 ご親戚の方にもツッコまれたので、


『オレだって彼女くらいいるよ。』
と答えたとか…






うちの両親も、
口に出さないだけで 何となく気付いていると思う。



『オレ、その時がきたらちゃんとご挨拶に行くからね。』



『えっ?…』



『あんまり出歩いてると、
ぷくぷくさんのご両親も心配するだろ?』






私の父はかなり面倒くさい人だ。

とにかく筋の通っていないことは大嫌いで、
そうなると相手が誰だろうと黙っていない。

神経質とまでいかないけれど、
キチンとしてないと嫌な人だ。


いわゆる、『頑固オヤジ』。




普段の会話の中で、
父がどんな人間なのか Nさんも知ってるはず。



『うちのお父さん、本当に面倒くさいわよ。
それでも…?』




『うん、
そんないい加減な気持ちで付き合ってないから。 ちゃんとお伺いするよ。』





まぁ50も過ぎて、
娘はやれない! なんてことにはならないでしょうけど。笑





何だか最近
Nさんがグイグイきてて

ちょっと押され気味な感じだけど、



それはもっともっと先の話。












変化

一夜明けて…

チェックアウトをして、
道後の街をあとにした。


某デパートの屋上に、
観覧車があって、

これに乗ると松山市内や松山城が一望できる。


私はわりとここが好きで、
Nさんとも乗るのは2度目だ。


デパートで買い物をしてから、
郊外の動物園に行くことに。


何だかカップルが多い。


私たちもカップルだから、
堂々と手をつないで歩いた。

年甲斐もなく。笑



こうして
Nさんとの誕生日旅行は終わり。



今回、あれ? って思うことがあった。



髪型とか
服装の変化とか、

『そういうの、オレはよくわかんないから…』


と、褒めてもらったことがなかった。
Nさん照れ屋さんだし。



この旅行で、
クリスマスにプレゼントしてもらったセーターとスカートを合わせて着たら、


『その感じ、すごくいいね!
カワイイと思うよ。』


初めて褒めてもらった。
何だかくすぐったい…




写真もたくさん撮った。
二人一緒の写真。




『大好きだよ』 って。
そんなこと滅多に口にしないのに。




Nさんどうしちゃったのかしら?




もしかしたら、

年末に書いたT君の出現のおかげかな?





だとしたら、
T君に感謝しないとね。






ちなみにNさんへのプレゼントは、

ベルトとネックウォーマー。




大人だから、

大人っぽいものね。



Birthday Kiss

ホテルの夕食まで
まだ少し時間がある。


坂を下りて道後の街を散歩。

空気は冷たいけれど、Nさんの手は温かい。



『はい、撮るよ!』

所々でNさんはスマホ片手に
ふたりの写真を撮る。


『今まで写真なんか撮らなかったのに、
急にどうしたの?』


『記念にいっぱい撮っておきたいんだ。
そのうち色々忘れるだろ?』


そうね、
二人ともどんどん老いてゆくからね。笑




美味しい夕食と、
いいお湯を頂いてから、

部屋で寛いでいた。


時計はそろそろ夜中の12時を指そうとしてる。




『もうすぐお誕生日だね♪』


『ぁ〜 歳とっちゃうな〜( ̄∇ ̄)

ね、ちょっと遠くない? こっちおいでよ!』




数十秒前になるとNさんはスタンバった。


『誕生日を迎える瞬間に、
オレはやりたいことがある。』




言われた通り、
Nさんの隣に座った。



10・9・8・7……





唇を塞がれた。




『やだ(^^;)   なあに?』



『誕生日を迎える瞬間に、
ぷくぷくさんとkissしようって決めてた。』



『若い人が言うみたいなこと 言うのね。』




『来年の誕生日も、
その次の誕生日も…

オレと一緒にいてください。』




『はい(^-^)』





しかしここで、

重大なミスに気付く。



夜は早めに寝るつもりで、
まさか誕生日のカウントダウンをするとは思わなかった私は、


Nさんのためのプレゼントを
車内に置いてきてしまったのだ。





詰めが甘いわ…





湯之町へ。

Nさんの誕生日前夜は、

道後温泉で一泊。



ふたりの大好きな街のひとつだ。



道後に入る前に、椿神社で初詣。
お揃いの御守りを頂いて参拝した。


おみくじを引いたら、

Nさんは大吉で、
ぷくぷくは末吉。

内容を読みながら
お互いにクスクス笑った。



こうしてふたりでいられることが、
私にとっては『大吉』だよ。





この日のお宿は、
高台にあるステキなホテル。



少し早めにチェックインをして、
道後の街を散策することにした。




部屋に案内されて
ふたりきりになると、

待ちわびていたようにギューッとハグをされた。



『Nさん…?』


『少し、休憩しよう。』






道後散策は、

しばらく『おあずけ』 となった。



最高の誕生日?

今日は
Nさんの誕生日。


ふたりで、
楽しい誕生日を過ごすことができた。




『去年も、
その前の年の誕生日も楽しかったけど、

今年が一番楽しかったよ(^-^)』



Nさんはとっても喜んでくれた。



やだ、

じゃあ来年はもっと楽しくしなきゃ。



ハードル上げられちゃったわね。笑




誕生日のお話は次回…
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