『このプレゼント、誕生日まで預かってて!』
Nさんの車のBOXに隠してきたブレスレット。
そうは言ったもののとっても待ち遠しくて、
やっぱり誕生日前に貰おうかな?なんて悶々としてた。
誕生日の朝、
Nさんの車に乗り込むと
『誕生日おめでとうございます!』
やっとプレゼントが頂ける(∩´∀`∩)
『あ、これ…もう1個プレゼントね』
Nさんの後輩の奥さんが経営してるお店のお菓子。
『えっ? いいの?』
『お腹に入れられるプレゼントも必要かと思って( ̄∇ ̄)』
そして車を走らせた。
『ねーねー、ブレスレットは?(;・д・)』
『あ〜と〜で〜!』
しばらく走ってからNさんは車を止めた。
『はい、おめでとう♪』
『ありがと〜(*^^*) ね、つけて!』
Nさんはブレスレットの包みを開け始めた。
『あーーーー!っ!(;・д・)』
『なんだよ?』
『プレゼントを開けるワクワクを奪ったわね〜(ノД`)』
『わっ…ワクワク?(^0^;)
つけて!って言ったじゃん。』
『まぁいいわ( ̄∇ ̄) はい。』
文句たらたらで、
ブレスレットはやっと私の手首におさまった。
ありがと。
大切にするね。
ブレスレットも、 Nさんのことも…
私がまだ若かりし頃、
周りにいた50代といえば、
祖父母だったり、近所のおじさんやおばさんだったり、校長先生だったり。
何でも知ってる大人で、
とっても頼もしくて…
ついに私も50代に突入。
あの頃尊敬していた大人たちには程遠い、
こんなテキトーな感じでいいのだろうか?
世も末だな…
こんな歳で、
惚れた腫れただの言っちゃって(^^;)
でもね、
会社の後輩たちは言ってくれるの。
『ぷくぷくさんみたいに歳をとりたい。』
『ぷくぷくさんみたいな母親になりたい!』
『やめた方がいいわよ。笑』
一応注意喚起はしてある。
でも、
こんな50代もアリかなって。
毎日笑えることがあって、
何でも美味しく食べられて、
ビックリすることや感動がたくさん溢れてて。
10年後も、恋してたっていいじゃない。
恋愛に、定年はないでしょう?(^^)
おめでとうメッセージ、
ありがとうございます!
50代の
大人げないぷくぷくもよろしくね(*^^*)
『お誕生日、一緒に過ごせて本当によかった!
今日はありがとう(*^^*)』
『ううん、
オレも楽しかったよ! ありがとうね。』
『来年も、
60になっても70になっても…
一緒にいてくれる?』
『おっと!
その前に、オレの誕生日があることを忘れてもらっちゃ困るな( ̄∇ ̄)』
『わかってるよ〜! 盛大にお祝いするから〜(;・д・)』
『うそうそ!笑
ずっと一緒にいるから。』
Nさんと一緒にいられること…
それこそが私にとってのスペシャルな時間。
いつか、
空気みたいな当たり前になるか、
それとも…
ときめきを忘れない二人でいるのもよくない?
別れ際、
Nさんの首に腕を回して背伸びした。
『Nさん…』
『ん?』
『大好き!』
『オレも大好き(^^)』
明日は一週間ぶりのデート。
一週間会えないなんて、長いな…
ってことで、
昨夜 無理やり会いに行っちゃった。
Nさんの仕事が終わるのを待って、
時計は21時を回っていたけれど、
いつものようにニコニコ笑いながら待ち合わせ場所に来てくれた。
『お疲れなのに、ごめんね。』
『ううん、
オレも会いたかったし(*^^*)
今回長いからね。』
一週間が長いなんて…
私たち、遠距離恋愛には不向きね。
『今日けっこう汗だくなんだよね(;・д・)
汗臭いかも。』
『大丈夫よ!
近寄らないから(^^)』
『あっそう( ̄∇ ̄)』
一緒に、二日後のデートの計画を練る。
『誕生日だから、ぷくぷくさんの行きたい所に連れてってあげるよ。
そして食べたい物をご馳走する!』
『え〜! 楽しみ♪
何でもいいの?(∩´∀`∩)』
『常識の範囲内でね( ̄∇ ̄)』
Nさんの口癖だ。
そして誕生日デートだというのに、
女の子になってしまった私…
1月のNさんの誕生日の時もそうだった。
ラブホに行って、昼寝しただけっていう(´-ω-`)
5月のお泊まりの時もそうだったな。
まぁいいや。
明日はNさんとのお出掛けを楽しもう。
誕生日だから、女王様扱いしてもらおう(∩´∀`∩)
だから今日一日、
馬車馬のように働きます! 笑