PSP 大正鬼譚〜言ノ葉櫻

大分遅れましたが攻略はコチラです。


まず、攻略キャラについて。
前作のキャラに加え、今作では栗原先生が攻略対象に追加されました。
教員2人は最後にルート解放なので、おあずけ感半端ないですけれど。

西嶋院長については、ちょいちょい出てきます。
死して尚、大人な見解で良いところを持って行く鬼です。

前作が出たのは約一年前ですね。
最近安定のデフォルト呼び、恋人スタート、おまけのシステムボイス設定等が新しく感じる所でしょうか。


さて。
続編ということで、事件を経て恋人になってからの春。
卒業を間近に控えた、もしくは卒業の為に身の振り方を考える、そんな季節。

願いを叶えるという百年櫻。
主人公には叶えたい願いがあり、皆に事情を話して探すのを協力してもらいます。

加えて主人公は個人的な悩みに直面します。
将来やりたいことは?興味のあることって?向いていること?

創立記念休暇に出掛けて、創立記念パーティーの為に奔走し。
パートナーの彼を見て、主人公は何を思い、何を見つけるのか。
百年櫻を見つけて願いは叶えられるのか。

要は百年櫻を探しつつ、卒業に向けて 「夢が無いから見つけよう」「就職先を考えよう」な内容でした。

今回謎なのは、百年櫻についてのあれやこれやです。
百年櫻の誕生から、様々な噂話が飛び交い始めたきっかけ。
教員2人のルートで分かります。


攻略順については、相馬ルートに『椿姫』の話があります。
千寿院・浅ヶ谷内と似通った点があるので、比較しながら進めたい方は先に相馬の攻略をお勧め致します。
椿姫を知っている、または比較より恋を楽しみたい!というなら相馬は後回しの方が良いですね。


という具合で、続いて感想に移ります。

父母が出たり、変わった組み合わせの2人の場面があったりと、新しい一面が見られます。
事件後の穏やかさを感じられ、また八犬伝に似た強いメッセージ性もありつつ、な感じでした。

全体的に後日談がとても充実していました、子どもとか居ますし。
さすがに、シリーズはここで終わりですね。


はい、ではまず人間から。

メインヒーローの千寿院司郎。
初恋の彼との約束、住吉の死の重み、父親の横暴さ、またその父母の心中。

身分の話や家族の扱いが問題になります、浅ヶ谷内が良くも悪くも大活躍ですね。
横槍を入れつつ、浅ヶ谷内ですから味方であることに違いなく。

浅ヶ谷内よりも私は当主である義父の想いが衝撃的すぎて。
可哀相な人に見えました、誰が悪者なのか、時代がそうしたのか。

割と重い話なので、野球があったり和装が見られたり。
特にデートでの主人公のむちゃぶり具合が半端なく、本当に面白かったです。


続いて浅ヶ谷内。
主人公一筋になった彼が、妬くターンです。
浮気疑惑に嫉妬するのが少し嬉し(ry
独りで抱え込む格好悪い浅ヶ谷内も特盛りでした。

千寿院家へ対する劣等感は、浅ヶ谷内家の問題に深く関わります。
当主と父親がですね、ていうか父親が若すぎてイケメン。
椿姫との対比が良かったです。

当主の複雑な心境も詳細に描かれ、千寿院と対象的な話も興味深いと言いますか。

嶽屋の侵食率が高いです、サブとかほぼ嶽屋色……櫻ENDは三人で微笑ましかったですね。
でもやっぱり、ベストの幸せな家庭に嶽屋が居る姿がほっこりします。


続いて鬼、攻略順に書きます。
まずは水鬼の相馬。

甘い物好きはぶれないですね。
前作では、卒業や帰宅が無かったので今作にはありました。
家広い、というかお姉さんすごい似てる、相馬さんもある意味すごい。

謎な彼もまた、主人公と同じにこれといった夢もなく。
色々な葛藤を抱え、また共有しながら一緒に将来について悩む形の恋愛です。

舞台を挟むので、ロミジュリっぽさと言いますか、ハトアリの舞踏会後の甘さと言いますか……その辺りを思い出しました。
相馬さん、やればできる人なんですね ←


続いて火鬼の伊沢。

兄貴分であり、姉が居るので弟でもあり……弟な伊沢さんが新鮮でした。
お姉さん格好良すぎますし。

夢はひとつ、菓子職人と明確な人ですから、主人公の身の振り分けが鍵になります。
また、悩みを抱え込んでしまう彼との契約の誓いがが問題ですね。
守れないとどうなるのかはお菊にどうぞ。

相馬さんと桃華と一緒の話が多くて、仲良しだなと思いながら。
皆でというのが多かったので一番好きなルートでした。
やはり花畑のシーンが好きなんですけれどね。



続いて嶽屋。

ツンデレさんが、少し大人対応できる様になりました。
何だか勿体ない感じもしますが、成長したのだなとも思います。

帰宅エピソードもあり、鬼と人間の絆の在り方について考えさせられます。
それも織り込みつつ、軍人になりたい嶽屋の背中を押すのが主人公の役目でありまして。

死地に向かうかも知れない不安とか、離れがたさとか。
世話焼きの浅ヶ谷内と一悶着あったりですね。

夢を叶えたその先、今は今しかないのだと。
大人なシナリオでした。


続いて制限組、六月一日先生。

音無のエピソードが沢山出て、もやもやする部分もありつつ。
感情をストレートに表現してくれる六月一日先生も見られたり。

前作の事件が未だ尾を引いていて、全員で立ち向かう話でした。
とは言え、暗い話だけでは終わらずで、浅ヶ谷内の「おやまあ」に爆笑してしまいました。

言葉で過去は変えられないですが、過去への思いとか
そういった感情や捉え方を変えることは出来ると、私は思いますけれどね。

院長になっても教師として慕われる六月一日の生き方に、主人公はどう寄り添うのか。
グッドENDが個人的には好きです。


最後に、栗原先生。
聡里さんが居たので、攻略対象に追加されるとは思っていなかったんですよねえ。

初恋の千寿院が良い風に想定内な妨害?をしてきたりとか。
六月一日先生に諭されたり。
忘れられない人が居るのが分かっていての恋愛ですから苦しく。

櫻ENDは怪談シリーズを思い出します、悲しい!
ああでも、人間の何倍もの時間を生きるとはこういうことなんだろうなと納得もしました。
記憶を重ねて、思い出して。
いつか過去のことを笑顔で話せる様に。

時間軸を現代まで持って来るのは良いんですけれど、追憶でも現代まで持ってくるのは正直どうかと。
輪廻転生、信じるか信じないかで大きく評価が分かれそうですね。


過去を受け入れること、目を背けたい事に向き合うこと。
思いを言葉にすること、未来のことを考えて歩んでゆくこと。

非常に前向きな作品になっていました、★★★★です。
前作より各段に楽しくプレイできたので、興味がありましたらお勧め致しますよ。


好きキャラは変わらず、浅ヶ谷内、六月一日の両名です。
伊沢さんに寄り添いつつ夢を見つけるルートと、千寿院との幼少期の約束が個人的に良かったので二人の株も上がりました。


それでは最後に、予約特典CD。
出演は嶽屋、六月一日、西嶋の三名です。

いきなりテンションのおかしい嶽屋さんから始まります。
「嶽屋宋次が星陵院を紹介しちゃうよ!わお!」……というフィルム。

前説で「ゲーム本編に忠実に作られていて」等とサクッと嘘を吐く院長が面白かったです。
フォローは勿論六月一日先生。

時は事件調査の前。
主の入学志願者が減っている為に、活動写真を撮ろう!
勿論、有声映画は昭和だろという先生の突っ込みが入る訳ですが。
顔が良いので出演してくれと言われ、仕方なく進めていきます。

ばったり会った嶽屋をおだてて連れ行き、院長の台本のもと、撮影の開始です。
キャラ崩壊が良い意味でヒドい。
ノリノリの嶽屋に、燃える院長「魂を込めるんだ!もっと!言霊を!」

結局、院長が投げ渡したフィルムが駄目になって後日撮り直し。
しかし使うことの無かった物、それが目の前の物で、西嶋院長について懐かしむ嶽屋と六月一日。

主人公が嶽屋を呼びに来て、六月一日先生一人になり。
独り言で締めくくられます。
あんたは今年、使うつもりだったのかと。

あんたの作った星陵院はちゃんとここに在ると。
「金色の支配者、金色仮面!影から皆のことを見守っているよ!」とフィルム中の院長の言葉に、見ていてくれよと。

キャストコメントも駆け足ですが有りました。

面白くもあり、院長の心の様でもあり。
ほっとする様な悲しくなる様な、深読みできるお話でした。


はい、ではまた。
次が届いたので順次進めていきます。