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シル(←)少年イルミ

歪んだというか、家族への複雑な愛情を自分なりに解釈してみた感じ。
















触れてほしい、のか。わからないわからない何もかも。この身体の疼きは単に条件反射だと、割り切ってしまえばきっと簡単。訓練のあとなんだ、しかたない。別に特別なことなんて何一つない、んだ。長男だなんて形だけの称号を破り捨ててしまいたいと思う。最初から教えられていた、知っていた。父と同じ銀色が生まれてしまえば、自分などいらなくなることは。ずっとずっと家のために存在するよう躾けられてきたけれど、家は自らを必要とはしない。悲しくなんかない、ただ少し消えてしまいたかった。


「ゴトー」
「何でしょうか」
「父さんは」
「…奧の、」
「…キルアの所、でしょ」


誤魔化さなくてもいい、なんてどうしようもない嘘吐き。キルアはすきで、きらい。俺の存在理由をなくしてしまうから。守るように、育てるように言われて、それが使命で、生きる(生かされる)理由なのだけれど、所詮それだけ。自分という個体は有って無いようなものだ。けれどキルアが居なくなってしまえばいよいよ何も無くしてしまう。わかっているから憎くて愛しい。感情が、消えない。殺せない。未熟さが、痛い。



「下がっていいよ」
「イルミ様」
「ひとりが、いい」


そう言うとゴトーは黙って部屋を出る。綺麗な、洗練された動作。ふぅ、と息を吐いた、ゆっくり。手のひらが無機質な壁に触れる。ひんやりとした感覚が今の自分には心地良い。座り込むと疼きが少しましになる気がした。所詮、ただのきのせい。この矛盾だらけのあたまも錯覚なら良いのにと考える。くるしい、あつい、父さん助けて。来ないことがわかっているからこそ、求められる自分がいた。嗚呼、なんて悲しい。









銀のマリオネット
(それでも幼子の手に触れるときだけは何もかも忘れてしまえるんだ)

ヒソイル

ヒソカは何がしたいの?俺をどうしたいの?真っ直ぐ見つめる大きな瞳がそう言った。あるホテルの一室、それなりのことがあった後で突然に。ベッドの中から少し起き上がって、嗚呼酷使した部位が痛そうだ。僕は目にかかる髪をかきあげつつイルミを見た。黒い髪黒い目白い肌に、色付いた唇。コントラストがとてもきれい。ほんのり上気した頬なんて通常見ることはかなわないだろうし、自分がイルミに変化を与えていると思うと恍惚、する。先程の問い掛けだって今までなら絶対しなかった。しようという気も起きなかっただろうし。しかも若干表情が辛そう、なんて自惚れかもしれないけれど、間違ってなければいいのにねぇと薄ら思う。



「きいてる?」
「うん★」
「ひそか、」

ばかにしないでよ、とイルミは睨むようにした。少し機嫌が悪いのがわかる。はた目にはなにも変わらない姿も、慣れたもので少しの機微すら感じるようになっていた。頬の赤みはもう消え去っている。残り香のような温もりもきっとない。それがひとかけらほど寂しいと、思う。



「僕にもよくわからない◆」
「………。」

「嘘、キミが人形じゃなくなればいいなって」
「?」
「僕によって変わっていくなんて素晴らしいじゃないか」
「変わる、俺が?」
「気付いてるんだろう?」
「………近頃、このあたりがおかしい」
「今までが異常だっただけだよ」
「何を基準にそう言うの?」


何をもってそうだと言うの?なにが変で何が普通で、何が正しい答えなの?俺が、もしも、ヒソカの言う人形じゃなくなったとしたら、それで満足する?満足して、そのあとは?満足したらどうでもよくなる?価値がなくなる?そしたら殺す?殺したら、


一気に問う黒い瞳はあまりにも深くて抜け出せなくなりそう。
純粋な好奇心、気付かないふり、愚かな子。かわいそう、なんて思わないけれど、満たされないあたりは僕と似ている。(そしてそれはクロロも、)



「ねぇ」
「……わからないなぁ」
「わからない?」
「その時にならなくちゃ」


君に価値がなくなるとか興味がなくなるとかそれ以前に一般的にごくありふれた感情表現をする人間になるとか、たとえば、仮に、と仮定してみせたからと言って過程が同じようになるわけもなく結果なんてそれ以上に。
気まぐれな自分は一番よくわかっている、多分。だから今ここで答えたとして応えたとしてもきっとその時が来れば全く違うことをするのだろう。或いは言った通りのことをするかもしれないけれど、それはどちらでも同じこと。


「ヒソカらしいね」
「僕が飽きたら嫌?」
「別に」
「殺そうとしたら」
「迎えうつだけ」



君だって
充分"らしい"言葉じゃないか。

そう思いながらくつくつと笑う。やっぱり、そうでなくちゃぁ。だから僕は、君が、






「まだ暫くは、飽きそうにない、よ」
(だからもっと愉しませてよ、さぁ)

捧げもの:絵

好きな方の誕生日ってすごくうれしくなります。


チキンなのでどうしようか悩みながらも勇気を出して捧げたもの。間に合わねぇ!!と焦りながら仕上げたら一部塗り忘れました(修正済み)
続きに携帯サイズ
continue...

芽吹く私の暗黒物質:絵

イルミ大好きなのに
描くのがとても難しい

追記でMOBILEサイズ
continue...

クロイルクロ:SSS

とてもあまい、というかイルミが乙女な雰囲気。加筆する、かも。






「あのね、クロロ」
「ん、なんだ?」
「………」
「イルミ?」

「……なんでもない」
「…そうか」
「うん、ごめんね」
「いや、いい」

「クロ、ロ」





そうして少し俯いた顔は変わらずの無表情だったけれど少し潤んだ瞳が全てを語って嗚呼独り言のような小さな呟きでいい微かにでも聞かせてくれたら嬉しいのにそれでも言い掛けて止めるなんて行為は成長の証だなぁと思うと綻ぶ顔がどんなにかどんなにか



((すき、))

(今ならわかるの。でも伝えることはまだすこし、待って)
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