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人気ハードロックバンド【クリムゾンギガバイト】は、昨日行われた新曲発表の記者会見で、今回の楽曲リリースを最後にメンバーの[鬼屋敷JOE]がグループから脱退する意向である事を合わせて発表し、会見場は一時騒然となった。

【クリムゾンギガバイト】は2012年4月、サヒゼリヤのバイト4人が意気投合し誕生したハードロックバンドで、[鬼屋敷JOE]は創設メンバーの1人。(当時の役職はバイトリーダー。時給+80円)。その後、[ミュージッ子ライフ]等の雑誌のメンバー募集で2人を加え、同年7月に結成3ヶ月という異例の速さでメジャーデビュー。デビュー曲「ウルフファング」がオラコンで初登場1位を記録し瞬く間に人気バンドとなる。その後、3作目の楽曲「ヒアリにご用心!」は全米ビールボド誌のチャートで総合2位となり、世界的ロックバンドの仲間入りを果たす。その後も日本を含む世界11ヶ国でミリオンヒットを連発、ボンジョビやメタリカ、ガンズ&ローゼス、ナイトレンジャー、ヴァンヘイレン、エアロスミス等と肩を並べる“21世紀で最も偉大な日本のハードロックバンド”と呼ばれるようになる。

脱退の理由について[鬼屋敷JOE]は――

『どうも最近、アルペンホルンという楽器はハードロックに合わないかも知れないという気がしてきて、悩みましたが結局バンドを抜ける事に決めました』

――と語った。

それを受けてファンからは、「やっと気づいてくれたか」、「持ち運びが面倒くさそう」、「演奏は上手いのだから、ソロアルペンホルニストとして頑張って欲しい」、「スイスへ行くべき」などの声が上がった。実際、彼のソロパートになると急にハードロックから牧場の歌(まきばのうた)になっており、そこが唯一の弱点とされていたが、今回の決定によりそれが解消された形となった。一方、そこが斬新で良かったという声もほんの一部ではあるが存在している事も伝えておかなければならないだろう。

また、会見の翌日、残ったメンバー5人は事務所を通じて「進む道は違っても、僕らにとってJOEさんは永遠にバイトリーダーです」との共同声明を発表した。また、元バイト先のサヒゼリヤの店長は「更衣室のロッカーに靴下と帽子とベルトの変なバックルが置かれたままなので“なる早で”取りに来て欲しい」とのコメントを寄せた。

更にその翌日、鬼屋敷JOH氏の代わりに新メンバーが一人加わる事が発表された。新メンバーはやはり元サヒゼリヤのバイトで名前は[川岸BOB]、担当楽器は[タンバリン]。それに対しファンからは「ええ加減にせえ」、「タイガースの岸部シローかっ」、「グループサウンズをやれ」、「と言うか、そろそろギターを入れた方が……」と言った歓迎の声が上がった。

いずれにせよ、今後の鬼屋敷JOH氏の活動に世界中が注目している事は間違いない。


〜おしまひ〜。