帰郷


主演は西島秀俊。10年以上前の映画かな。
西島演じる晴男が母親の再婚により帰郷する。そこでかつての恋人と再会し、お互いの近況を交え一時過去に戻る二人だったが、というところから。
この恋人には連れ子がいてその女の子、チハルと晴男はどういうわけか公園に行ったり海岸を歩いたりと一緒に長い長い1日を過ごすことになるんだけど、けっこう掛け合いが自然でよくある子役臭さもなくて疲れなかった。
普通の子供。家庭環境によりよく頭の回る子供。気を配れて、大人の狡さを見透かす子供。ほんとうにうまく演じていた。子供は天使なんかじゃなくて、大人と同じただの人間だからね。
過去に残してきたもの、心に引っ掛かっていたもの、それらが帰郷により浮かび上がって、混乱も呼び起こすけれどうまく向かい合ってまた前に歩いていく。というあたたかいお話しでした。
印象的だったのは、チハルがちょっとした迷子になってしまったときのこと。
晴男は無事にチハルを見つけるけれど、思いの強さゆえに勝手にいなくなるなと怒鳴ってしまう。
その後のチハルの「いなくなってないよ」と泣きながら伝える言葉には迫るものがあった。


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2015 4/26(Sun)
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-エムブロ-