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「スカイ・クロラ」




いつも通る道でも、違う場所を踏んで歩くことができる

いつも通る道だからって
景色は同じじゃない


それだけでは、いけないのか
それだけのことだから、いけないのか






「スカイ・クロラ」観てきました。
※例のごとくネタバレ含む可能性があります













まず何より映像がすごい。
冒頭からもう圧倒されてしまった。
これは映画館で観て正解だなぁとつくづく感じました。
一気に引き込まれた。

この映画は原作を殺すことなく、かといってただ原作をなぞるだけの作品でもなくて、映像として綺麗に昇華されているなぁとしみじみ思いました。
空気感がいいなぁ。
小説や漫画の安易な映像化はあまり好ましく思わないけれど、「スカイ・クロラ」は原作への敬愛が感じられて良かった。

ただカンナミの声は、カンナミが喋っているというよりはその後ろで台本読んでる加瀬さんの画がつい浮かんでしまったなぁ(笑)
加瀬さん好きだけど!
声の質は合ってる気がするし、元々淡々と(ある意味ぼけぼけと)話すキャラだから、それを考えるとアリかな。
谷原章介さんはしっくりきてました。飄々とした感じがいいなぁ。
最初「谷原さんに似た声の声優さんだなぁ」と思ってました(気付けよ)
スイトは、菊池凛子さんのちょっと堅い声が合ってるかも。
最初は違和感あったけど、だんだん慣れました。

パイロット達の宿舎(?)はコンクリートの打ちっ放しとまで行かなくとも、もっと無機質な感じかと思っていたらちょっと懐かしい雰囲気の内装で意外。



繰り返される日常の中での閉塞感は、キルドレ達ではなくとも誰もがきっと一度は感じるもので。
平坦な日々の中で、例えば自分の環境に不満を持ったり、それよりもっと広く世界に疑問を感じたりする。
けれどそれをどう打開していいか分からなくて、一人で出来ることも極僅かで。

それに対してカンナミが出した答えが
「君は生きろ、何かを変えられるまで」
という言葉に集約されているのだと思う。

原作とは異なるラストだけれど、彼らにはこういう選択も赦されていたんだ、と切なくなった。
それでも、カンナミとスイトはこのままの姿でずっと一緒にいられる訳ではなくて。
けれど命はまた繰り返されて再び二人が出会うことは、果たして不幸なのか幸福なのか、それはどちらかにはっきり分類出来ることではないんだろうな。


DVD出たら買うかも。

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