劇場版おっさんずラブは8/23公開に決定だそうですね!楽しみです!問題は地元の映画館でやってくれるかどうかだ…。

さて今回は前回の続きでも書きましょうか。春田さんの服ダサいの一連の流れは非常に重要な部分ですが、かなり複雑な考察をしますので、「役者さんのお芝居だけ眺めてればいい、ストーリーは別に…」という方には不向きです。服に無頓着で自分がダサいのを自覚してなくて、彼氏が服ダサいのは耐えられないと牧君から指摘されて…って話と思ってるなら、これそんな単純な話じゃないです。全体的に大幅に解釈が違うから一般的なファンの方達と交流持てなくて、これから書くことがすでに広く浸透してるのかまだ出てない見解なのかも分からないんですが…。一応wikiには載ってない。

まず重要なのは1話、わんだほうに行った時に着ていた服です。この服をダサいとするかどうか。お洒落と言えないまでも普通の着こなしですし、これをダサいと言うには酷かなと。牧君もこれをダサいと見なしていないんですね。この時点でダサいと思ってるなら、2話の悪い所10個で言うはずです。『改札に引っ掛かる』とかそんな描かれもしなかった(と言うかバス通勤ですし)ものを言うより、服ダサいを入れた方が余程適切です。なのにここで含まれないということは、この服をダサいと見なしていないんです。『ダサくない普通の服も持っている』状態から『だんだんダサい服ばかり着るようになった』ことになります。2話の悪い所10個の指摘が4/30、檸檬ちゃんの内見が5/15で多分その夜が服ダサいの指摘になるので、約半月での変化ですね。買い物デートは5/16?

非常に重要なのが帽子を試着した時の
「これ合ってんの?」「絶対違う」
ですね。「絶対違う」って似合っていないことを自分で把握していますよね。試着に選ぶ服がどれも1話の服と趣味が違いすぎますから、奇抜な服をわざと選んで牧君を煽ってますね。牧君が引っ越してきた時もそうなんだけど、1話の服が通常着る服なら、春田さんの服の好みって結構シンプルですよ。

牧君は彼氏が服ダサいのは嫌なんですが、実は春田さんも恋人にはファッションセンスを求めてますね。この人、服には敏感ですよ。6話でわんだほうに呼ばれた時、ちずちゃんがお洒落していつもと違うことにすぐ気付きましたからね。春田母の話から、ちずちゃんのことを好きだったのは本当でしょうね。いつもと違うことにすぐ気付くくらい、普段からちずちゃんのことよく見てるんですよ。見てたところで、鈍感なら雰囲気がいつもと違うことなんてすぐには気付けないはずです。一見嘘をついたように思える、1話の合コンの時の「服好きなんで」が本当だからでしょうね。

「じゃあ今度から牧に全部選んでもらおうかな」
「自分の似合う服くらい自分で把握しておいてください」
「やだ」
のやり取り。このことから、服を選んでもらうということをしてほしいんですね。牧君が選んだ服が気に入らないなら今後全部の服選びを任せようとは思わないでしょうし、スカートみたいじゃないかと始めは戸惑ってるものの、牧君が選んだコーディネートでOKと思ったから任せようとする。
素材や丈は違うけど、上半身だけを見ると1話のわんだほうで着ていた服と着こなしが似ているんですよね。2人の服の趣味ってわりと近い部分もあると思います。

ダサい服を着ているから、彼氏が服ダサいのは耐えられないと牧君は言った。奇抜な服ばかり試着に選ぶから牧君は怒った。
だからこそ、牧君は服を選んでくれたわけですよね。逆に言えば、自分が似合う服くらい自分で把握していたら、服を選ぶなんてしてもらえないと思います。放っておいてもお洒落な彼氏なら、突っ込みを入れる所無いですからね。似合う服を着てる人に対して、「これ着た方がいいよ」って言う必要無いでしょ。

詳しくは3/14の記事で書いたんですけど、『方向音痴』は確実に嘘です。『好き嫌い多い』もおそらく。視聴者の一般的な感覚としては「だらしないからモテない」と思うでしょうが、自立して自分のことは自分でできる人に対して甘やかしてあげようとは普通は思わないですよね?お母さんが「甘やかしすぎたのかな」って言ってるので、甘やかしてくれる人好きなんでしょうね。だから本当はできることをできないふりをしたり、普通の服も持っているけどわざとダサい服を着たりする。

服を選ぶということをしてほしいんです。ついでに相手のファッションセンスも試したいのかもしれない。理由は「服好きなんで」。彼氏が似合わない服を着ていたらそれを指摘して似合う服を選んであげられるか。マロとケンタツもかなりあれな私服なので、第5話ってそういう回だと思う。芸能人のケンタツなら派手なのを好むのはまああるかもしれないけど、1日に3〜4人とデートするならマロのあれはちょっとどうかと思う。最終話でかなりイメチェンするのは、マロ自身が変わろうと思ったのか、それとも蝶子さんがいろいろしてあげたのかどっちだろう?
ちなみに牧君もかなり印象変わりますよね。1話のスーツ姿…というか特に髪型なんだろうけど、25歳設定にしては老けてると思った。だんだん外見年齢が下がっていく現象は何なんだと首傾げながら見てたものだけど、元々19歳上の武川さんと付き合ってたから少しでも差を埋められるように大人っぽく見えるようにしてたと思う。それがロリ好きの春田さんと暮らすようになるわけで、その差を表現しちゃうヘアメイクさんや衣装さんすごいよ。牧君が背伸びするのをやめたのかもしれないけど、「お前老けて見えるからもうちょっとこう…」とかって春田さんが髪構ってあげてたら萌えるなって思う…!

それでまあ、服ダサいことをちずちゃんも知ってるあたり、常套手段でしょうね。『相手のファッションセンスを試すためにわざとダサい服を着る』なんて、服のプロ相手にやったらまずいことも把握しているんです。合コンの相手はアパレルですからね。常套手段が使えなくなることに焦って、「服好きなんで」と本当のことを言ったもののすべって上手くいかなかったということだと思う。

ちなみに少し話逸れますが、「自分の似合う服くらい自分で把握しておいてください」に「やだ」と答えることから、その考え方は料理を作れないことに応用できると思います。料理コーナーを持ってる男性芸能人も多いですし、男性が料理を作れるってモテる要素としては大きいと思うんですよ。特にちずちゃんは家事が得意じゃないから、何でもやってくれる執事みたいな人を雇いたかったわけで。実際それで理想の彼氏ができて上手くいってるなら、自分ができないことを相手にしてもらうのは悪いことじゃないと思う。ちずちゃんの理想が『家事を全部やってくれる執事みたいな人』なので、ちずちゃんの気を引くならそうなる努力をするのが手っ取り早いですよね。牧君が作った料理を喜んでたし、料理作れるようになって美味しい料理を出してあげたらちずちゃんに対してはポイント高いはずなんです。料理を作ってあげれば喜んでもらえて、世間的にもモテる要素としては大きい。ところが、自分が作ってあげたら相手が作ってくれる料理を食べられなくなりますよね。似合う服を自分で把握していたら服を選んでもらうことをしてもらえなくなる、というのと一緒。お粥作ろうとしてお餅になった件から、料理作れないことは本当でしょう。ちずちゃんの料理を貶してるので、ちずちゃんが作る料理を食べたいわけじゃないと思う。お母さんが作る料理好きだったんだと思う。ちずちゃんを好きだったのは本当だろうけど、それ以上にお母さんが好きで甘えてきて、お母さんとタイプの似ている牧君にも…ってことだろうね。本人否定してるけど、マザコンなのを本当だとしないと、このドラマ何も理解できるようにならないから。

話戻りますが、服を選んでもらうためにわざとダサい服を着る、ということなら、ちょっとおかしな所が出てきますね?ダサくない普通の服も持っているし、気を引く常套手段としてダサい服をわざと着る。じゃあ何で牧君から服ダサいことを指摘されて「マジ!?」と驚いた?ちずちゃんも服ダサいことを知ってるけど、1話のわんだほうで普通の服を着ていたその理由や話の繋がりは?

ここが、このダサい服関連の一連の流れの1番おもしろい所になるの…!一気に全部説明しても、今まで何も気にしてなかった方にはすでにさっぱりな話かもしれない。私が見てるおっさんずラブってこんな感じなんですよ。このおもしろさって、実際頭悩ませてあれこれ考察を楽しむ人にしか分からないかもしれない。なのでここで一旦切ります。私の説が納得いかない方は『とりあえず仮説』ってことでいいので、ちょっとドラマ見返してみてもらえませんか。話数はあちこち飛ぶけど話は繋がるようになってるから。
私と同じ見解の方っていらっしゃるんでしょうか…?