螺旋状に突っ走って死にたいプロフィール
2012/10/12 Fri 21:10
何かのために死ぬ

話題:映画

「CUT」という映画を見た

邦画なんだけど監督は外国人

海外で公開されたときにスタンディングオーベーションが10分鳴り止まなかったとか言われていた作品らしい

俺はそういうのは懐疑的になるタイプだ
元々色んなことに懐疑的だけれども

何とか賞を受賞とかそんなよくわからない胡散臭い賞なんてどうでもいいんだよ

賞を取ろうが取るまいが自分にとっては良い作品は良い作品だ

なんて考える自分みたいな人間がターゲットのような作品でした

ちくしょう泣いた

とてもずるい作品でした


シネフィルって知ってますか?

簡単に言えば熱狂的な映画ファンです
映画オタク、映画マニア、映画狂い、映画バカ

言葉は違えどとにかく周りから疎まれるくらい映画が好きな人
と言えばいいでしょうかね

この作品は
シネフィルが映画(シネマ)のために死ねるかどうかを試されているところを映した映画です

ダジャレか!

無理矢理にダジャレにしてみましたが大体はあってるんじゃないですかね

シンプルですよシンプル

簡単にストーリーを説明しちゃえばね

死ぬほどの映画好きの主人公が、「映画は芸術だ。商業主義が映画をダメにする」と叫び、昔の白黒の名作映画(日本なら黒澤とかね)を公開したり、映画を作ったりするわけ

映画は芸術的側面はもちろんあります
でも悲しいかな現実は金という即物的なものがなければその映画だって作れないわけです

主人公は兄からお金を工面してもらってたんですよね
兄はヤクザから借金して主人公を援助してました

その兄が死んで借金を弟が払うことになる

その額が一千万オーバー


主人公は借金を返すために殴られ屋を始める

殴られて意識が朦朧としながら主人公は好きな映画のことを考える

映画の名シーンを思い浮かべ、辛い現実から逃避するわけです


ただそれだけのストーリーなんです


好きなもののために死ぬような思いができるかってことなんですよ

主人公にとってはそれが映画です

殴られてる最中は映画のことを考えて現実逃避をしているように見えるわけなんですが

主人公にとっては映画だけが現実なんです

だから耐えられる

借金を返して映画を作りたい
その思いだけで何度も何度も殴られるても耐えられるわけです

顔が腫れ上がり、地面にはいつくばっても映画のためなら立ち上がれる

泣くに決まってんだろ


それだけ好きなものが自分にあるかという自問自答と、あったとして主人公のように命をかけて、身を削ることができるかという自問自答

それをいやがおうでもさせられるわけです

主人公はぶつぶつと殴られながら何かをつぶやきます

これはねシネフィルが選んだ名作100選の公開日とタイトルなんです

これ卑怯だよね

そりゃあシネフィルは感動するわ

自分がなりたい姿がそこにあるわけですよ


卑怯だわこんなん

シネフィルじゃなくても感動するわ


今すごく好きな人、物があってね

そのために死ぬ思いができるかどうか考えたい人は見るべき映画です

もちろん映画好きも


俺はシネフィルではないので、白黒映画や名作も見てますがそこまで熱狂的ではないです

好きなものは好き

ただそれだけです


でも本当は好きなものはここまでやって、好きだと言えるものなんですよね


命をかけて、身を削り

何度でも立ち上がる


それだけ好きなものがあるってのはそれだけで幸せなんだ


何かのために死ぬ思いをする覚悟があるか

死んでもいいやって思えるくらい好きなものがあるか



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