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揺れる、壊れる(※リクエスト・ユーリ女体化)

7/6拍手コメントよりリクエスト
フレン→♀ユーリでユーリが自分の性別が嫌いなお話。
暗くて裏ですので閲覧にはご注意下さい。







物心つく前は良かった。
何でも一緒に出来たんだ。

共に暮らし、遊び、同じベッドで一枚の毛布に包まって眠る。
風呂だって…一緒に入っていた。それが何歳頃までだったかは思い出せない。

それが当たり前だと思っていた。
だからそれが『当たり前』に出来なくなった時、オレは自分の性別が大嫌いになった。


女らしくしろとか言葉遣いを直せとか、そんな事を言われるようになったのもその頃だったか。…正直、腹が立つより混乱した。

『女らしさ』って、何だ?一歩下がって男の後ろを行くことか?ヒラヒラした服を着て、化粧することか?男に守ってもらって喜びを感じることか?

わからない。わからないんだ。

少なくとも、オレはそんな事に全く興味はないし、望んでもいない。
周りの女だって、そんなのばかりじゃない。なのに、どうしてあいつはオレにばかりそんな事を言うんだ?

あいつ…フレンは、いつの間にかオレの身長を追い越して、腕力も体力もバカみたいにつけて、オレはもう、とんでもない敗北感に打ちのめされた。どれだけ鍛練しても、全く敵わない。
自分が非力だなんて思わない。重い刀も軽々と扱える。知ってるか?重いんだぜ、刀って。鉄の塊なんだからな。振り回すのはおろか、持ち上げて構えを維持することだって普通の…鍛練してない男や、まして女には厳しい。

だからって自分が特別だとか思ってるわけじゃない。女騎士だっているんだ。あいつらがみんな、男の騎士より劣るなんてバカな話があるもんか。中にはマジで女か?ってぐらいゴツい奴もいる。
本人がどう思ってるか知らないが、少なくともオレはどちらかと言えばそうなりたかった。

…筋肉がしっかりついた、逞しい身体に、だよ。


騎士団に入った頃、フレンと同じ訓練メニューをこなして同じくらいの量の食事をしてたのに、何故かオレは筋肉があまりつかなかった。筋力はある。だが、憧れの『逞しい身体』にはなれなかった。
そうやって悔しがるオレに、フレンは決まってこう言った。


「ユーリは女の子なんだから、仕方ないよ」


困ったように笑いながらそう言われる度に、オレがどんなに苦しんだか分かってるんだろうか。
仕方ない?ふざけるな。オレは好きで女に生まれたわけじゃない。男になれるものならそうなりたかった。それが無理だから、余計苦しいんじゃないか。

他の奴の事なんて、どうでもいい。ただ、あいつに置いて行かれたくなかった。



殊更に身体を苛めるような鍛練を繰り返すオレに、フレンは何度もやめろと言った。
無茶だと、無理をするなとやかましいフレンがだんだんと疎ましくなる。傷を負おうものなら、覚えたばかりの治癒術ですぐに治したがる。

特に、顔に傷を付けた時には酷かった。大した傷でもないっていうのに、跡が残ったらどうするんだ、と物凄い剣幕で怒鳴られ、そして最後には俯いて、悲しそうに言った。


「ユーリは女の子なのに…」


もうやめてくれ。そんな台詞、望んでない。
オレが男だったら、そんな事は言わないだろう?他の奴らに言うように、ちゃんと治しておきなよ、って軽く肩を叩いて、それで終わりにしてくれよ。
嫌なんだ、オレはおまえと対等の友人でいたい。
悔しいんだ、力でおまえに敵わなくなっていく事が。


「それは男女の性差なんだから仕方ないだろう?」


仕方ない。二言目にはそれだ。仕方ないっていうのは、諦めたやつが言う台詞だ。オレは諦めたくない。
フレンには、負けたくないと思う相手はいないのか?そいつとの勝負に負けたら、次は勝とうと思うだろう?その為の鍛練なんだ。

自分自身の性別なんて、オレが一番理解してる。
だから、普通にしてたんじゃ勝てないから、諦めたくないから無茶だってするんだ。フレンはよくオレに『何故分かってくれないんだ』と言うが、それはオレの台詞だ。どうして分かってくれない?


「…僕のせいなのか?」


違う。そんな事を言ってるんじゃない。そんな目で見るな。フレンと対等でいたいから、今のままの自分が嫌なんだよ。男になりたいなんてもう思ってない、ただ追い付きたい。オレは、おまえの隣で対等な友人に……


「僕は、君を友人だと思いたくない」


…そうか。こんな事ばかり考えて、おまえの言うことなんか聞く耳持たないようなオレは、もう友人ですらないんだな。
だったら尚更、もうオレには構わないでくれ。おまえといると、自分が惨めになってくる。こんな情けない姿をおまえに見せたくないんだ。




もう出てってくれ、と叫んだオレを、あいつは無理矢理抱き締めてそのまま唇を重ねて来た。

嫌だ。離せ。

どんなに叫んでもフレンはオレを離してくれなかった。こんなところでまた力の違いを思い知らされて、死にたくなる。
…オレだって子供じゃない。フレンが何をするつもりなのかが分からないほど、初心じゃないんだ。

だからそれは、恐怖でしかなかった。

友人だと思っていないなら、フレンはオレをどう思っていたのか。
考えたくなかった。


組み敷かれて服を剥がれて、フレンの手が、指が身体中を這い回る。
快楽なんて感じない。感じるのは恐怖、悪寒、そして耐え難い屈辱と敗北感。
自分がそうありたいと願ってやまなかった逞しい裸身が、今は見るのも苦痛だ。


違いを、思い知らされるから。



いやだ、こわい、わからない。


気付かない間に溢れた涙を舐め取られ、情けない悲鳴を上げたオレの耳元でフレンが何か言っていた。言葉を聞き取る余裕なんかない。ただその熱くて激しい息遣いが、背筋を粟立たせる。

獣みたいだ、と思った。

動きを止めることなく身体をまさぐっていた指先が、下半身へと滑り落ちていく。固く閉じていた足を簡単に割り開かれて、絶望という言葉が全身を埋め尽くしていった。

自分でも触れた事のないその場所をフレンの指が包んだ瞬間、高く鋭い叫び声を聞いた。それが自分の発した声だと理解するまでには、相当の時間がかかったような気がする。

実際はほんの僅かな時間だったんだろう。さらに柔らかな部分に何かが侵入する感覚で意識を引き戻され、オレは今度こそ全力で抵抗していた。

腕を振り上げて目の前の金髪を掴み、膝を脇腹に叩き込むと、フレンの表情が変わった。

正確には、目が変わった。
オレを見る、その目が。



一瞬だった。
両手を纏めて拘束され、片足の膝裏を押し上げられて身体に付くほどに折り曲げられる。
その動きを、フレンはどれも片腕一本でやってのけた。

開いた足の間にフレンの身体が割り込み、どうやっても動かす事ができない。
歯噛みして睨みつけるオレを見るフレンの瞳は、どこかほの暗い。

いやだ、こわい、わからない。



…怖かった。

フレンの気持ちを知る事が。
自分が、女だという事が。
それを今から、更に強く感じさせられるという事が……。


全く濡れていないその場所を、無理矢理貫かれた。

あまりの激痛に心臓が凍るような感覚に陥る。意味のある単語は何一つ発することは出来ず、口からはわけの分からない叫びを上げ、ただその行為を受け入れるしかないオレを、フレンはじっと見下ろしたまま何も言わない。

何も言わないが、その顔は明らかに愉悦に歪んでいた。

涙と涎でぐしゃぐしゃのオレの顔に口づけを繰り返し、頬を擦り寄せて髪を撫で梳くその間も、フレンは動きを止めることはなかった。

繋がる部分は、何の快楽も生まない。

恐らくは破瓜の血液と、フレンの性器が分泌する体液だけで僅かに潤むその場所を何度も何度も執拗に突き上げられて次第に薄れてゆく視界と意識の中、最後に聞いた言葉だけははっきりと覚えている。



「君は女の子なんだ。僕が守ってあげる…」




死刑宣告に等しいその言葉を、オレは一生忘れない…




ーーーーー
終わり
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