凄く不思議な夢を見ました。
私は制服でどこかへ行こうとしている時に、いきなり地面が柔らかくなって落ちていきました。

目が覚めるとどこかのベッドの上で、部屋に小動物と一緒に入って来たボロボロの服を着た優しそうな男の人に「落ちて来ちゃったんだね」と話し掛けられました。
どうやらそこはその人の家らしく、少しして私がどうすれば戻れるのか聞くと「確実なものを行くんだよ」と親切に教えてくれました。

早速外へ出ると、草ばかりの淋しげな公園のすぐ30メートル位先には友達の家があって、とりあえずしっかりしていそうなフェンスの石を渡って行き、すぐそこだからもう大丈夫だろうと地面に着地した瞬間また落ちて男の人の家に戻って…を何度か繰り返して、目が覚めました。

落ちる時、地面に埋まっていく感じがリアルでちょっと面白かったのを覚えています
(こいさっさ・17才・女性)

何だかちょっと「アリス」を思わせるような夢ね。
こいさっささんのように「落ちる夢」を見た事のある人は多い事と思います。
私も疲れている時などに階段を踏み外して落ちる夢を見て、体がビクッとなって目が覚める、という経験がよくあるわ。
という事で、今回は

落ちる夢

について考えてみましょう。

落ちる夢というのは自分の足元が崩れたり、何かを踏み外したりして落ちる、というケースが大半を占めると思うんだけど、それは「自分が立っている基盤を維持できるかどうか」という不安の顕れだと考えられるの。

社会的な地位や立場を失ったり、出世コースや学歴社会から脱落してしまうのではないか、人生の落伍者になってしまうのではないか、という不安や恐れがこういった「落ちる」という夢の形を取ってあらわれる事があるみたいね。

他にも、現実に危ない橋を渡っているという自覚のある人が、その橋を無事に渡りきれるかどうか、という不安から落ちる夢を見るなど、落ちる夢は人生や社会生活でのつまずきに対する恐れや不安を象徴しているものといえるでしょう。

その他には、自分の言動が原因で周囲からの反感を買っている、といった状況への警告の意味もあるみたいよ。

また、特に「谷底」などのように深い場所へ落ちていく場合には「信用を失うのでは」という不安を覚えている可能性が大きいわ。

つまり、落ちる夢を見る時には、その人は失敗に対する恐れを抱いて、心が不安定な状態に陥っている事が多いのね。
その不安の源がどこにあるのかを突き止め、解決できれば自然と夢を見なくなっていくでしょう。

ここからはこいさっささんの夢に戻って考えてみましょう。

こいさっささんの夢に出てきた男性は恐らくこいさっささんのアニムス(女性の中の男性的要素。もう1人の自分)だと思うわ。
「ボロボロの格好をした優しそうな」という表現があるけれど、これにはこいさっささんの心の中に「常識にとらわれない生き方や、欲に振り回されず生きる事への憧れ」が潜んでいる事を暗示している可能性があるわね。

アニムスは「友達の家へ行く」のに「確実なものを行く」ように忠告してくれたみたいだから、もしかしたらこの夢を見た頃、こいさっささんは友達と何か感情の行き違いなどが起こっていた、という可能性はないかしら?
噂話のような不確かなものではなく、自分の目と耳で見聞きしたものを信じなさい、という忠告なのかもしれないわ。

そして、「もう大丈夫」と思ったところで再び落ちてしまう…という事から、こいさっささんが自分自身に対して「詰めの甘さ」のようなものを感じているのかもしれないわね。