熊ブログ
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さよなら虎太郎君
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虎太郎君は明日でこのタラクカタルを離れ、別の部署での仕事を始める事になる、、という事でつい先日、送別会を行ないました。

ところで我が事務局にはいわゆる"うわばみ"、つまりは大酒飲みが数名いるのですが、中でも圧巻は"ザル"を通り越して"枠"と呼ばれている綺羅子さんでしょうか。
本人曰く「今までに酔ったと思った事が一度もない」そうで、「一度くらいは"ふわふわする""楽しい"という気分を味わってみたい」のだとか。

焼酎好きの彼女は今回の送別会でも相変わらず焼酎を頼んでいたのですが、運ばれてきた水割りに口をつけるなり私に向かって「これ、水じゃない?」と囁いてくる。
どれどれ、、と飲んでみると、確かに薄いな。
さすがに水だとまでは思わないが、、と口にすると途端に「すいませ〜ん、これ、もう少し焼酎足していただけません?」と声を張り上げる。
焼酎を足してもらったものを口に含み、、「まだ薄い」とコッソリつぶやいた綺羅子さんは、二杯目を注文する時には「濃い目にしてね!」と念押しをしておりました。

さて、二杯目が運ばれてきた。
その場の視線は今回送り出される、つまりは主賓である虎太郎君などそっちのけ、むしろ虎太郎君も一緒になって綺羅子さんに釘付けだ。
今度こそ彼女の満足するような濃さで仕上がっているのか?
誰もがそのような思いを抱いていた、その時我々の心は一つになった、と信じております。

綺羅子さんの口から出た言葉は、、「やっぱり薄い」でありました。
「もっと足して」という言葉に、店員は「コップの半分以上焼酎なんですが、、、」と困り顔。
更に焼酎を足してもらい、「まあまだ薄いけどこれぐらいで我慢するわ」という言葉がようやく出た時には何故か我々は全員ホッとしたものです。

ここで綺羅子さんの水割りに興味を示したのが伊織ちゃん。
「それ飲ませて下さい」と申し出て一口飲んだとたん、、何とも言えない表情になりました。
私のつたない文章力ではお伝えする術がなくて残念ですが顔文字で表現するならば
ヽ(XдX)ノ
という感じでしょうか。
そして大絶叫。
「これ、これ、水割りじゃないです〜!!
酒!お酒ですよ!!」
私も一口もらったが、、これなら水割りにせずロックで頼んだ方が良かったんじゃないかと、、、
しかし綺羅子さんは納得いかぬ、という顔でコップを睨んでおりました。

我々がロックを頼めと言っても、頑なに水割りを注文し続ける綺羅子さん。
主賓でありながら隅っこで淡々と飲み食いを続ける虎太郎君。
何だろう、この構図は、、いつものただの飲み会じゃないか。
もっとも、別部署、つまりは別のフロアに移るだけの人間を送り出すのに涙の一つも出るわけもなく、当然の帰結と言えるのかもな、、、