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狩りヒト

狩るのも刈るのも趣味。

………………………

「――?!今、なんて…ッ」
男の言葉に幸村は弾かれたようにして、体を振り返らせた。
「ですから『蒼い龍』と言ったのです…ククッ。人間は耳も悪いのですか?」
男は尚も体を揺らし、面白げに幸村を見つめている。
「……。『蒼い龍』を、貴殿は知っているのか」
「えぇ!勿論知っていますとも」
憎々しげに、低く言葉を発した幸村に対し、男は声高らかに愉しげに応えた。
「『蒼き龍』は古の塔に棲む竜たちの長。《祖龍》に愛された龍ですよ」
「…《祖龍》??」
「ああ!人間は分からなくても良い事です。どうせ遭う事など一生掛かったって無いのですから」
男は幸村の疑問付を一蹴するが如く、掌を払う。

何処まで神経を逆撫でる男なのか。
さすがの幸村もこれ以上付き合う気が失せた。
止めていた足を再び進める。
背後から呆れた男の声がするが、幸村は足を止めなかった。
「おやおや、怒らせてしまいましたか。しかし、本当の事です。貴方達人間は《祖龍》に謁る事なく…私に狩られるのですから!」

「――ッ!?」
おぞましい殺気。狂気にも満ちた視線に晒され、幸村は後ろを振り返った。
幸村は目を疑う。先刻まで男が居た場所には、見た事もない大型の翼竜がいた。

………………………………
二度目のバトル。おかしいな。バトる予定はなかったんだけどなー。
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