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姿非ずは君

馬鹿げた事だ。

…………………………….
「――――龍?」
青年が言い放ったコトバに、幸村は驚きを隠せなかった。
問うように聞き返せば、青年は面白そうに、
「ええ、龍です。アナタ方人間が『古龍』と呼ぶものですよ」
クックッと、笑いながら答えた。

(政宗が古龍?)

「おや、その顔は信じてませんね?まぁ、無理もありませんが」
青年は尚も面白そうに笑う。

「そもそも『龍』と云うモノはアナタ方、人間が思っている以上、複雑な生き物なんですよ」
青年の笑みが深くなる。
「ましてや古龍なんて特に、です」
青年がくっくっ、と嗤う。
「『古龍』とは…。冗談も程々にしてくれないか」

(政宗がそうだとでも云うのか、この男は)

人を馬鹿にした男の態度に幸村は怒りを覚える。
知らないのなら知らない、と素直に云えばいいのだ。それなのに、事もあろうに龍などと――。

幸村は男を無視し、足を進める事にした。構ってなどいられない。政宗の無事を早く確かめなくてはいけないのだから。

「ああ、そうだ…」
すると男は独白じみたように、幸村の背を指差し呟いた。

「その武器は、龍に見せないほうが良いですよ。…特に蒼い龍には、ね。クックック…」


………………………………
考えたら、この時点で人間確定してんのって幸村と佐助だけだ!(爆)
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